コント交換note③

『コント交換note』とは…

リレー形式でいろんな芸人がコント台本を書き進めていく交換ノートです。

第1話 ニュークレープのナターシャさん

第2話 トンツカタン森本

今回が第3話。ここに来て担当は漫才コンビ・ヤーレンズのネタ書かない方、わたくし出井でございます。


第3話 ヤーレンズ出井

明転

(今度こそ上京したはずの息子に思いを馳せる父親)

父親「いや〜...しかし、あいつもさすがにそろそろ東京に…」

下手から息子登場

父親「また戻ってきた!なんなんだお前は!」

息子「やあ、父さん。忘れ物もしてないし、健康な息子だよ。」

父親「だろうな!“当分帰ってくるな”と言ったはずだが!?」

息子「うん。でも“当分”の感覚って人それぞれだよね。」

父親「時間感覚そんなに違わないだろ!アフリカ人か!」

息子「そんな事ないよ。時間感覚は人それぞれ。育ってきた環境によってね。」

父親「育てたのワシだぞ!?」

息子「どうだい、父さん。久々にこうやって帰ってきたんだ。あの店に2人で顔出しに行くかい?」

父親「行かねーよ!誰だお前!アフリカ人か!」

息子「なんだよ、連れないなぁ。都会の生活に疲れて帰って来た息子に対して冷たいじゃないか。」

父親「うるせーよ。なんで行ってもないのにもう東京に疲れてんだよ。」

息子「いやー、東京行ったらすっかり目が悪くなっちゃってさ…こっちに住んで頃は両目共8.0あったのに」

父親「いよいよアフリカ人じゃねーか!」

息子「はいはい…まあ、そんなケープタウンジョークはさておき、例によってそろそろ東京帰るね。」

父親「例によってて…。あと、帰るって言うなよ…」

息子「…。」

父親「…?」

息子「…。」

父親「おいおい、マジかお前…」

息子、ポケットからICカードをチラチラ見せる

父親「やめろ!もうこうなると新手の犯罪だぞ!」

息子「(涙ぐみながら)くしゃまん…あ、間違えた、父さん…」

父親「くしゃくしゃの一万円札渡すからって父親の事“くしゃまん”って呼ぶな!」

息子「クワマン…」

父親「もっと違うわ!ひったくりされてねーわ!…まったく…!お前にお金全部渡したからさっき銀行に行って下ろして来たんだよ。ほらよ、持ってけ。」

父親、2000円札を息子に渡す。

息子「うわっ!久しぶりに見た…」

父親「もらえるだけありがたいと思え!」

息子、ポケットに二千円札をねじこみ礼も言わずに立ち去る

父親「もう本当にしばらくは帰ってくんなよ!!」

暗転


次回は驚愕の展開!なんと…母さんが…!?


ロビンソンズ北澤さんが担当です。お楽しみに。

コーヒーが飲みたいです。