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2021.11_クリプトディベートバトル(文字起こし)

0. はじめに

2021/11/27にビットコイナー反省会で開催されたクリプトディベートバトルが面白かったので雑なメモ書きです。

あくまでディベートなので、どちらが正しいというわけでもないですし、参加者も自分の意見を正しいと思っていっているわけでもないです。

ただ、意見の裏にあるロジックの節々に勉強になる部分が多かったので、メモしました。

1. プライベートチェーンのNFTはアリかナシか?


◆あり派
・Polygonとかほぼ分散してないチェーンでも発行&買われてるから気にしない
・NFTが売れるかどうかは、発行者の信頼と祭り感に価値があるため、チェーンが何かは関係ない
・パーミッションレスなら認めるしかない(ORUをプライベートでフォークしてロールアップさせたtxはプライベートなのかパブリックなのか分からないため、ナンセンス)


◆なし派
・パブリックの方が価値が上がりやすい
・プライベートチェーンはコンポーザビリティ低い

そもそもプライベートとパブリックの境界
・バリデータの自由参加できるか,パーミッションレスかどうか
・dAppsの自由デプロイできるか


そもそもプライベートのメリット

勝者:あり

2. Solanaがイーサリアムの短期で本格的な競合になるか


◆なる
・流行るものは流行る
・L2は相互のコンポーザビリティが低い(L2跨ぐと戻り値を取れない)ため、同じイーサリアムといっても相乗効果が出ない。
技術の進歩はあれど、その前にブリッジでのトークンのみの移行が確立するから、そんな流行らない。
StarkWareが5年後くらいにガンバって盛り上がるかもなので、長期では分からない
・アフロ強い
・短期でSolanaには技術競走でL2は遅くて勝てない
・有名投資家がSolanaに張っており、コミュニティ強い
・新規ユーザーは、イーサキラーネイティブで育つので、イーサリアムに一生触らない人が生まれる
・zkEVMは1,2年で出来ない。5年かかる。txが増えるほど難しい
・neonを使えばEVMをSolanaに立てられるようになってて、伸びてきてる
・定義を「ここからのネイティブトークンの伸びしろ」とみると、Solanaはある
・VCコミュニティは、L2も結局では?

◆ならない
・イーサキラーはイーサリアムが高すぎて移行した人達がたら、コミュニティとセキュリティがイーサリアムと同じL2が栄えたら戻る
・Solanaならではのプロダクトが出来たらあるだろうが、gasが安いいがい多分なさそう。
・Solanaの開発難しい
・L2は開発遅かったが、zk開発は加速してるので、5年ではなく1,2年でできるから、開発競争で負けない
・イーサリアムのかセキュリティ強い
・VCなどコミュニティは、AvalancheやPolkadotなどにも分散してるからSolanaだけ勝てるとは思えない
・EVM互換周り(Avalancheとかも含める)の方が開発者数が圧倒的に多い

勝者:ならない


3. ガバナンストークンのエアドロは分散化を助けるのか

◆YES
・貢献するユーザーが増えるため
・他の方法に比べてよい
・分散化が中身がどうであれ、数字が変わるだけ。それでいい
・認知取れるだけでもいい
・分散化進んで規制は受けずらくなった

◆NO
・現在のエアドロ求める人は貢献せずコミットしない人が多い
・分散化が中身がどうであれ、数字が変わるだけ。それではダメ。
・分散化に寄与しない
・ユニスワはエアドロで分散したといえるのか

◆分散化の定義
・ホルダー数だけの見せかけの分散(DINO)
・本質的な分散
どちらを向き合うのか?

4. 分散型ステーブルコインが、集権型ステーブルコイン超えるか(定義から)

◆YES
・Liquityのように、ガバナンストークンなしの分散型ステーブルはそもそもある
・担保割れはもちろんあるだろうが、極端に5%とかまで下がることは想定していない
・中長期的には越えるが、CeFiとDeFiで競争し、どちらが優位かは社会の波がうまれ続けるもので、CeFiが法規制の面でメインストリームであり続ける
- DeFiが強いタイミング:発光量の上限がないなど
- CeFiが強いタイミング:法規制、DeFiがハッキングされたなど
・金本位制から今においては、担保不要にして行ったわけだが、同様にDeFiステーブルも現在のUSD担保から離れる可能性もある
・DeFiも5%になるリスクはもちろんあるが、CeFi型も発行体のリスクがある
・中長期でワンちゃん超える未来あるかなくらいの認識
・あるとしたら、USDTとUSDCがブラック・スワン
・清算が増えたタイミングで、アルゴステーブル以外の通貨はどうなっているのか?
→イーサの使われ方:ステーキング、合成資産の後ろ盾(あるごステーブルの担保資産)
→→後者は、リスクフリーアセットとしてだけではなく、他のユーティリティのため使う人もいる
→→→「エコシステムの発展→ユーティリティが多岐に渡る様になる→合成資産のmint量が増える→ETHの価格上がる」
→→→→ETHが安定していくはずだから、ETHがステーブルといっていいのではないか

◆NO
・分散型ステーブルコインはそもそも存在しない。現状目指すものでしかないし、今後できない
・分散化されてるものは市場がクラッシュした時に担保割れは避けられないが、その補填を誰がするのか?
・クラッシュ時、無担保型はまず外されるはず
・担保ありはオーバーコラテラルでUSDCを預けるので構造的に越えられない
・ステーブルコインはDeFiリスクと離れたリスクフリーアセットとしての性質が本質的に要求されているのに、イーサの下落に併せて清算されるのは危険
・担保割れしないことが大事だが、
・担保率5%想定していないとかだと、そもそも議題の定義から考えたい
・ドルが必要ならCEXでUSDにしたらいいのではないか
・ステーブルコインとしては、双方メリデメがある。デメリットにリスクがあるが、メリデメを考えるとUXとリスクを考えるとCeFiが良い。

実態経済で使うことを考えている人と、クリプトで使うことを想定している人で意見が変わるかも

勝者:来る

5. SECによる規制強化で大部分のDeFiが終わるか

◆YES

- 定義の問題はある
- 大きめのDeFiが規制されたらドミノ倒しでDeFi市場は全滅する
- CeFiステーブルが規制されても同様に、ドミノ倒しでDeFi市場が全滅する
- 規制を受けても残るDeFiって、管理されてしまっているわけだらかDeFiじゃないよねという意味でのDeFiが終わる
- unbankedとして栄えるとしても、それって言ったんアメリカでは死んでるよね?

◆No

- SEC規制で終わるのはDINO(Uniswapも含まれるのでほぼ全部)で、本物のDeFi(ビットコインくらいの分散)は生き残る
- ロビー活動をやって着地点を見つけるだろう
- 基本的に有名どころが死んでも、すぐコピペが生まれて生き残る
- アメリカでは生き残れなくても、unbankedとして生き残るはず
-

勝者:終わらない

6. 現実の不動産とメタバースの不動産どっちが欲しい

◆現実
- 土地はほぼ増えないため、供給制限がある
- 人間は生身の体持つので、安心して置く場所が必要
- 国というバックグラウンドがあった方がいい
- 経済状況によってかわる
- 初心者に勧めるとすると、不動産投資よりメタバース投資を推したい
- 投資が加速してるNFTジャンルが今、メタバースというテーマになっているだけ
-そもそも、各人の経済状況や立場によって変わるから、人それぞれの価値観でしかない

◆メタバース
- 日本の土地より、メタバースの上がり幅の方が大きいはずだから、メタバースを買うべき
- 現実の不動産より、メタバースの方が流動性高い
- 海外の土地は外国人持てないなど制限がある
- アップサイドのがアップサイドある
- 不動産より、賃貸の方がいい

勝者:現実が勝ち

7. さいごに

だいたい、主題の定義の仕方で自分の有利な方向に持って行けてしまうので、ロジックだけではなく、ロジックとセットで定義の仕方が綺麗な方に軍配が上がっていくのは面白い。

特に「2. Solanaが勝つ」「4.ステーブルが勝つ」「5. DeFiが終わる」は定義沼に陥ってました笑

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