テーマ

英語で書くと、Thesis。多分、これ英語じゃない。ドイツ語かな?Thesis of the cruel angels; 残酷な天使のテーゼ。ほんまかいな?

まぁ、そんな事は全くもってどーでもいい。今回は、テーマを設定するとことの意義を書いてみようと思う。マネジメント視点で、チームに対して何をするかと言うアプローチで書いてみる。

「君はチームを任されました。はい、どうぞ今日から君はこの人たちのマネジャーだー!」

日本の会社に勤めてるとこんなタイミングは嫌でもきてしまう。最近は随分と分業化すると事例も増えてきたけど、外資みたいにかっちりポジションを分けてやるとかは中々フィットしないんだろう。こういうのは、別の機会に書くとして……。

で、僕はこの状況で何を始めれば良いんだろう?勝手知ったる仲間なら気にせずに始められるのかも知れない、でも大概の場合は寄せ集められて作られる集団からスタートすることが多いんじゃないかな?と思う。よっぽど、優秀な上位マネジメントがいるなら目論見ごときちんと伝えてくれてるけど、大概は謎のお上の指示によって組織されることが多いだろう。

まずは、順当に始めるなら自己紹介をするのだろう。「私は、○○です。」覚える気がない、やり取りの後になし崩し的に業務が始まってしまうことも多いんじゃないかと思う。何かしらに追われている感覚があって、きっと直近の問題があって、なんとかする事が唯一の命題だから、まぁ、そうなるのは分からんでもない。

でも、ちょっと待ってほしい。そもそも、自己紹介が無駄な理由を考えた方がいいんじゃないか?自己紹介を最大限にハックしろ!とかそういう大層なことを言うつもりは無いが、こういう当たり前にこそ立ち返るべき場所があるんじゃないか?というのが、今回のお話。

議論は往々にして、平行線になる。で、議論自体をしていることが楽しくて結論を出すことを忘れてしまうのはエンジニアのサガだし仕方ないことなのかもしれない。でも、平行線になりそうな議論を元に戻す方法論みたいなのもありとあらゆるところで語られてる。例えば、ホワイトボードに議題を書いて、そこの結論に至るまでをきっちりとファシリテーションしなさいのようなヤツだ。

僕もよく言ったし、やって効果はあると思う。けど、大事なことはホワイトボードに書く一言なんだよね。○○を改善する件!とか書いても、現実的な問題と対処方法のオンパレードになる。一刻を争う時はそれで良いし、そのホワイトボードが司令塔になるからものすごく大正解だと思う。

でも、チームが出来た時に自己紹介がてらするべき事って想いの共有と、テーマを作ることだと僕は信じてやまない。どれだけ本気かなんて測りようが無い、どれだけ熱があるかなんて個人差ありありで、エモいヤツもいれば、冷めてるヤツもいるし、暑苦しいやつも、熱苦しいやつもいるだろう。

だからこそ、喋った方がいい。僕らのテーマはなんにしようか。言い換えればそれはミッションだ。何をなすべきなのか、何故なすべきなのか?、いつまでにやるべきなのか?大事なことは、howは後からでいいし、マネジメントがとやなく言わなくて良いってこと。だって、どうせ古いし、どうせ老害だ。

老害から見てもポンコツな事しか言わない時は仕方ないからアドバイスをした方がいいんだけど、その時の指標になるのもさっき作ったテーマだ。どんなテーマでも良い。二週間に一回は形のある成果物をリリースするみたいなアジャイル的なテーマでも良いし、一週間に一回、自分たちの作ったものがトキメクかどうかをコンマリよろしくで批評し合うとかでも良い。

テーマだとか、ミッションだとか、目標だとか、KPIだとか何だとか何でも良い。

本当に大事なことは、マネジメントになったらチームが帰ってこられる家を作ることだ。家がないと、露頭に迷う。露頭に迷うと連れ戻しに行かないといけない。迷子になって、拗ねちゃって、悲しくなって居なくなる。

ものすごく単純なことなんだけど、帰属意識がねぇとか、ロイヤリティがねぇとか管理職の皆様はよく愚痴をこぼしてるのを聞いたけど。そりゃ、自分らの家なかったらどこに帰るのよ?とか心の中でずっと反駁してた。

最後まで人を使い切るとか、そういうおこがましい発想だと絶対に駄目なんだと思っている。マネジメントは縁の下の力持ち。己の身を粉にしてみんなのために頑張って汗を流してハウスキーピングする。

迷子にならないように、きちんと家訓も作っとく。それが僕のいうテーマ。別にマネジメントに限った話ではなくて、普通にお父さんでも、お母さんでも、サークル活動でも何でも言えることなんじゃないかな。

マネジメントなんて本当に報われない仕事だと思って毛嫌いしてる人が多いような気もするけど。実際、政治とかめんどくさくて嫌になるけど……。結果、家を守る感覚を持てるんだったら素敵なお仕事だと思うよ。ありえないぐらいの大家族を養えたりするのも醍醐味だしね。

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