これで何度目になるだろう
とっくに諦めたつもりだった
何度も夢を見て夢が覚める度に傷ついた

傷つく度に思うんだ
｢もう二度と夢なんて見ない｣と
そして傷ついた心に刻むんだ
｢お前には才能がない｣と

諦めさせたのは過去の私だ
｢今度もどうせ続かない｣
毎度同じとは限らないのに

諦めたのは私だ
｢あの人のようになれない｣
並ぶ為の努力もしてないくせに

言い返すと私が言う
｢毎度同じだ、努力しても報われない｣
｢夢なんて叶わないし、もう傷つきたくない｣
同じやりとりの繰り返し

これは枷であり呪いだ
繰り返す度に大きく強くなっていく

時々、夢を見たいと思う時がある
だけど、夢を見るのが怖い
夢から覚めるのが怖い、傷つくのが怖い

それでも私は夢を見る
｢今度こそ、覚めない夢を見たい｣
そう願いながら




過去の私がこちらを見て笑ってる