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#032 能動的に休息を考える

元来「オフ」れない自分

僕はもともと、オンオフを切り替えるのが得意ではない。仕事とプライベートの切り替え、という意味だ。仕事で悩みがあると、プライベートの時間まで引きずり、どんよりした気持ちで過ごすことが多いし 、その逆もしかりだ。

さらに悪いことに、プライベートな時間でも何か意味のあることをしていないと、気持ちが落ち着かない。休日に何もせず、どこにも出かけず、なんとなく過ごしてしまうと、そのあと猛烈に自己嫌悪に陥ってしまう。成長志向だけが前のめりになって、足元の行動に落とし込めていない状態。前回のnote#031で書いた自己啓発本による負の影響かもしれない。

海外でオフれるように

僕は1年ちょっと前から海外での仕事を初めて、今までの人生で一番とも言えるくらいのストレスと疲労を感じてきた(僕の力不足が原因だけれど)。日々、朝6時から仕事を始めて、18時に帰宅する。もうバタンキューである。心身ともにクタクタである。こんな平日の反動で、週末は完全休養に宛てる(家でゆっくりする、カフェでまったり)ことが増えるようになった。

日本に居た時は、どこにも出かけない週末などあり得ない、ぐらいに思っていたが、こちらの生活では自己嫌悪が起こらなくなった。きっと自分の脳が、身体が休養を求めていることが、自分でわかるようになったのだろう。

あと、まったりする時の選択肢が少し減った。日本なら、キャンプ、登山、温泉、という選択肢がメインだったのだが、こちらではそれをしていない。※韓国式のサウナ付き風呂屋さんはあるので時々利用している。

こんな消去法も相まって、「オフり方」に迷いがなくなった。休む時は休む。遊ぶときは遊ぶ。友人と他愛もない話をする時間も大事にする。この国ではマッサージも行く(日本よりも格段に安い)。

休んでいるときも脳は働いてくれる

脳はきちんと休ませることで、いいパフォーマンスを発揮できる。ところで、脳って奴はすごくて、夜の間に自分の中にある課題を思い浮かべておいて、おやすみ!と潔く寝ると、翌朝には答えが出ていたりする。実は脳は休んでいても働いてくれているのだ。僕のイメージは、PCのディスククリーンアップとデフラグ(最適化)を同時にやってくれている感じだ。

これは一昨年、論文執筆がなかなか進まなかった時に気づいた現象だ。統計・解析の糸口がつかめなくて、提出期限が迫り不安になる日々。それでも夜はきちんとご飯を食べて、その後の作業はそこそこで終わらせ、潔くしっかり眠る。そうすると、翌日の午前中には「あ、そっか。こうすればいいじゃん!」みたいなヒラメキが降りてくることをよく経験した。

この経験は今でも生かされていて、更にアップデートされている。

基本的には、18時以降(日本時間で言うところの20時に相当するが)は一切仕事をしないことに決めている。その時間帯にはもう僕の脳の電池は切れていて、充電が必要なのだ。つまり、食べる、シャワー、リラックス、寝る。

ちなみに、ここで飲みに行く、という選択は最近かなり減った。リラックス、寝るというフェーズの質が著しく低下するからだ。

休息も社会人としてのスキル

要はオン・オフの切り替えは積極的に、かつ脳科学的に実施すべきだと思っている。そして、溢れる情報に惑わされず、自分の身体の声を聞くことが大事ではないかと思っている。僕の参考書はコレ。

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なんだか最近疲れがとれないなあ、歳のせいかなあ、なんて漠然と思っている人にオススメである。年齢を重ねるごとに、休息には能動性が必要だと思う。身体も変化するし、社会的役割、家庭内の役割が変容していくことで精神的疲労が多様化してゆくからである。

社会人として、精神を病むのは最大のリスクである。

社会に潰されてはいけない。

他人に潰されてはいけない。

自分自身のメンタルは、知識と覚悟をもって守らなくてはいけないと思うのだ。

さあ、堂々と、科学的に休息をとろうじゃないか。


32日目 おわり。