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リアルがネットに勝つための、ただ一つのこと

私の体験談です。

わが家の高齢ワンコ、ダックスのチビ。御年18歳。去年、急性腎不全となりまして、薬が体質に合ったらしく元気になり、食欲も戻ってきました。

腎臓サポート機能のあるロイヤルカナンの療養食に、茹でた鶏ささみを刻んで混ぜて与えています。

このドッグフードなんですが、そのへんのショッピングセンターとか、ドラッグストアには置いてないんです。ネットで探して1キロずつ購入しています。

価格 ¥2,410 (税込) 241ポイント (10%還元 )送料無料

このサイトは、支払った金額の1割がポイントとしてバックされるので、良く利用しています。1割っておっきいですよね。正味2169円となります。

ところがこの間、隣町の某大手ショッピングタウンの中にある、高級そうなペット専門店で、同じドッグフードを見つけました。いつでも買える店があると便利~(^^)v。

もう一匹のワンコはアレルギー犬。グレインフリーのエサじゃないとダメだし、猫も、新顔の島袋君が、やはりアレルギー猫ですから、エサには気を使います。この店には、その手の良いエサ、すなわちお高い系がたくさんありました。

ここには、値段をつけられた子犬たちがショーケースの中にいました。どの子も30万円オーバー。犬服も超オシャレ~(高い~)♪ スーパーで売ってるような安いフードは置いてありません。トリミングサロンも併設されています。ぶっちゃけ、こりゃあ~、ちょっと敷居が高いわ~。

目的の療養フードは、定価2800円+消費税で、3080円。ネットより相当高いけど、すぐに買えるから便利ではあるなぁ。

ところがね。考えさせられたことがありまして、このお店、二度目は無いと結論。

リアル店舗のライバルは、近隣同業者だけでなく、今やネット、ですよね。

ネットとリアルの違いは、何か。店員さんとかスタッフさんの存在です。ネット店で相談したりアドバイスをもらうケースは、高額商品でもない限り、まずない。説明をしっかり読んで、あるいは動画を見て自己判断します。

リアル店舗だと、ちょっと店員さんとおしゃべりしたり、笑顔をいただいたり、触れ合いがあります。が、このショップは、あかん~。

「これ、知ってます? 分かってます?」

会計時、ブスッとした顔で一言、言われました。初めての客が、内容も分からず、特殊なエサを買おうとしているじゃないの、とでも思ったのでしょう。

「分かってますよ。ありがとう」

会話はこれで終わり。ありがとうは、こちらが言いました。わが家では、お金を払うシーンでは、いつも言ってるセリフです。

ネットとリアルの差はなんでしょう。

工場生産された商品のほとんどは、今ではネットのほうが安いですよね。そんな時代のリアル店がお客さんに買ってもらうには、ネットに出来ないことをするしかない。

それって、私たち世代にとっては、とても簡単なこと。だけど、人と交流せずに育ってきたIT社会の若者たちにとっては、とても苦手なこと。

「こんにちわ。」

「何か、お探しですか。」

「ワンちゃんですか。猫ちゃんですか」 

「どうぞごゆっくり」

単純な一言。そして笑顔。ただそれだけ。

良い印象の店には、また行こうという気持ちになります。人間って、単純ですから。そして2回、3回と通ってもらえば、もう常連さん。もっと高い商品も買ってもらえるようになるでしょうね。

ちなみに、わが家のペットたちの餌代は、ワンニャンだけでなく、隣の大型犬用のテビチ、保護猫たち約20匹分を合わせると、優に5万突破円! 家族の食費よりも、高くついてます(T_T)

リアル店がネットに負けず続けていくための力は「人」。たとえネットより高くても、お客さんは来てくれます。人と人。ポイントはこの点だけです。

この単純な事実を理解していない店が、けっこう多いことを実感しています。しかもこれ、従業員がダメなのではなくて、経営者の問題。リアルならではの「力」の価値を従業員さんに伝えきれていないのでしょう。

仕事がどんどん減っていく時代ですが、人間にしかできないこと、まだまだたくさんあります。