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Faze-O - Riding High

オハイオプレイヤーズによるプロデュースの1stアルバム、1977年作。本作のタイトル曲はサンプリングソースとして引用されることも多いようだ。タイトなホーンセクションやメロウなエレピ等、モダンなアプローチはファンクとR&Bをつなぐ要素が多いように感じる。

冒頭のタイトル曲は、ゆったりとしたグルーヴとコンテンポラリーなコード進行で1980年代以降のR&Bを先取りするような感覚がある。1stアルバムの1曲目にこの曲を置いたことの意味はとても大きいように思う。楽曲は終始抑制されたリズムと繰り返されるミニマルなコード進行に各パーツがやはり抑制された演奏を繰り広げる。後半の透明感あふれるトランペットソロから滑らかなボーカルへのつなぎが素晴らしい。

You and I (Belong Together)は、冒頭のタイトル曲と比較するとかなりストレートにメロウソウルを奏でている印象がある。流麗なメロディーを淡いボーカルが歌い、ホーンセクションを含めてバンド全体がメロディーを引き立てながら楽曲を牽引していく。後半のエレピをバックに従えたミュートギターのアプローチが素晴らしい。

ラストのTest – This Is Faze-oは、Pファンクにも通じるようなワンコードのパーティーファンクで賑やかなアプローチだが、不思議と上品さを感じる部分が多い。冒頭のタイトル曲の静かにラジカルな側面とラストのジャムセッション風でありながらバランスを崩さないアプローチは対照的でもありとても面白いと思う。

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