記録035

 日々が、少しずつ少しずつ崩れている。寝てしまう。どうしても、なにをしても、職場でかなりの時間、寝てしまう。それが本当に嫌だ。いやでいやでたまらないのに、どうしても、立っていても、睡魔に勝つことが出来ない。情けなくてつらいから、仕事に行きたくない。それでも行かなくてはならない。それが本当に苦しい。
 少し前から久しぶりに躁転している。たくさん頭が回って、ことばがばらばら出てきて、寝なくても大丈夫で、なんでもできる気がしてくる。けれどそれはから回っているだけだし、ことばは散逸していて、寝ないので脳も身体も疲弊していて、最後にはなんにもできなくなる。わかっている。躁転とはうつ状態への入口なのだ。落ちていくだけだ。それが本当にこわい。死んでしまうことは恐らくないが、きっともっとパフォーマンスが下がるんだろう。契約が切れる3月まで、あと8ヶ月も残っている。もう辞めたい。ひとと話さず、エンドユーザーが見えず、自分になんの裁量もない仕事をするのが、ほんとうに苦痛だ。わたしに向いていない。2年半ほど働いたが、ミスは全く減らないし、眠気もほとんど改善されない。だれにも解決することができない。わたしが転職をするしかない。毎日求人を眺めては、はたらく自分を夢想する。お客さんの顔を見て、或いは声を聞いて、社内の誰かと話して、今より高い給与を貰っている自分。いまより少しはましな自分。こうありたいと思える自分。いよいよ潮時なのかもしれない。今週は面談がある。派遣元の担当者に相談すべきだと思う。
 久しぶりに泣いている。理由をひとつに特定できないかなしみにおそわれて。たすけてほしいわけではない。わたしの絶望はわたしのもの。わたしもあなたをたすけない。かなしむあなたに寄り添って、あなたかかなしんでいることをかなしむだけ。けれどかなしくらつらいとき、思い出せる顔がたくさんあるのは、きっと幸福なことなのだろう。わたしは本当に恵まれている。精神を病んで以来、いつでも少しかなしいが、わたしは幸福だと思う。けれど今夜は、もう少しだけ泣いていたい。

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