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目感度・手感度を研ぎ澄まし、仮説と検証を繰り返す

ウェブデザイナーの横田です。日本デザインセンターという会社でウェブサイトを作りながら、テキストエディタ「stone」の企画・デザインを担当しています。そして、noteをはじめました。
わたしの所属する部署のオンスクリーンデザイン制作室のnoteマガジン「ギンザウェブ」には、わたしが普段心にとめていることを備忘録的に書いていこうと思います。これも、そのひとつです。

手法や意識を疑う

どの活動にも当てはまると思いますが、ジャンルや媒体などで自身の成果物や存在を括られてしまうことが多いと思います。粒度はあるものの、「ウェブ」「グラフィック」「和食」「UX」「パスタ」等々。
そして、そのジャンルに対して、世の中には沢山のHOW TOが溢れているので、実際に手を動かす私たちもそのジャンルの定石に頼ってしまいそうになります。とっかかりとしては良い環境が揃っていますが、実際の現場では、もっと目を凝らし、定石や自分の中の意識を疑い、手を動かすことでその精度を上げることが、結果に繋がってくる場合が多いと考えます。

では具体例で紹介します。

12月14日@昇丸の場合

日時:12月14日
場所:横須賀市長井
潮:小潮
参加者:横田、和田、佐藤、佐々木、杉本、藤原

さて、日本デザインセンターには「あじさば部」という釣り部があります。20名近いメンバーが加盟しており、部員数では社内トップ。20代から60代まで幅広い年齢層で構成されています。入社して6年がすぎましたが、入社翌日には入部していたので、釣り部歴も6年がたちました。

今回の釣り物はヒラメです。高級魚ですね。釣り方は、活きたイワシを餌として、海底にそれを泳がすようにして釣る方法を採用します。ヒラメは海底に潜んでいることが多いですから、いかに海底にイワシを泳がせ続けるかがまずは基本です。

イワシを上手につけるコツなどは割愛しますが、基本的な釣り方(手法)として。

1. 仕掛け(針と重り)を落とし、重りを海底から浮かせた状態にする
2. 待つ

3. 船は移動しているので、たまに海底を確認する
4. 待つ
5. アタリ(魚信)がでる
6. ヒラメは餌を食べるのが下手なので、針が口に入るまで待つ
7. グググと竿が引き込まれたら合わせる(竿を立てて針を掛ける)
8. 焦らず釣り上げる

というステップになります。釣りに行く場所にもよりますが、今回の相模湾では、6時間の釣行で1枚釣れれば御の字、3枚釣れれば上出来、という印象です。(弊社比)
ので、3と4を繰り返す時間がほとんどの釣りです。この3と4のサイクルを回して行く中で、いかに他者より情報を多く獲得し、仮説と検証を繰り返すことができるかで、釣果は大きく変わってきます。

目感度と手感度

このサイクルの中で、海中の情報を得る手段は、目で見える竿先の様子と、竿を握っている手の感覚に頼ることになります。もちろん風や波といった外的要因も影響しますが、それらは一定の周期で繰り返されるものですので、サイクルを回して行く中で、変化として認識しないことができるようになります。

目からみえるもの

目でみるべきものは、魚の存在です。個体によっては、竿先に大きな変化を出さずにイワシをくわえたり、下に引かずに上に持ち上げるようなヒラメも存在します。そういう場合には私たちのイメージとは違い、かなり気づきにくい竿先の動きになります。例えば、波の動きで上下していた竿先がふわりと浮く、もしくはもたれる、といったイメージです。
これに気づけず、竿を動かしてしまったりすると、イワシに興味を示していたヒラメが逃げてしまい、気づかないうちに機会損失をすることがあります。

手からみえるもの

一方、手からみるべきは、魚の存在ももちろんですが、海底の様子(素材・地形)です。重りが海底を小突く瞬間の感覚で「ここは砂地だな。む、岩に変わったな」と想像し、海底までの距離で「地形が上下しているな」ということを把握します。
魚は往往にして、地形の変化を好みます。ここで海底の様子を把握できると、自分が集中すべきタイミングを掴め、メリハリのある攻めの釣りを展開することが可能になります。

仮説と検証を繰り返す

つまり、手と目の感度を高めることで、作業化してしまいそうな3と4のサイクルにおいて、「今、地形がこうだから、こうしたほうがいいかもしれない」「今、魚が触ったような気がするから、少し仕掛けを下げよう」といった仮説と検証を繰り返すことが可能になるのです。
一般常識と反して、ヒラメが海底にいないシーン(イワシの群れをおって泳いでいた状態)も過去には存在しましたが、それも反復の中で対応ができました。

あとは美味しくいただくだけ

上記のようなことを心にとめた結果、ヒラメを2枚、マトウダイ、マハタ、ウッカリカサゴを得ることができました。上出来です。

釣り船のブログはこちら:
http://noborumaru.blog.jp/archives/1073419587.html?fbclid=IwAR31Mz17OLHEFEXsE8X2Vztk6cKZIO5Hx-J4e3fRchKfGM2tJaM2_QYIc18

次回は、2019年1月4日の新年を占う釣り部新年会@昇丸で更新予定です。


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