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ツールは私たちをアップデートする。それは、アップグレードではない。

こんにちは。ウェブデザイナーの横田です。2018年に引き続き、普段仕事などで考えていること、感じていることなどを備忘録的に書いていきます、「ギンザウェブ」。2019年、わたしの一本目は「ツール」についてです。

さて、あまり昔の記憶がない私ですが、パソコン自体は小学生くらいからあったものの、初めてホームページを作ったのは、高校生だったと思います。そのとき使っていた「デザインツール」は、なぜかAdobeのGoLiveとかだったような。大学卒業後の初めて就職した事務所ではFireworksFlash。現職のデザインセンターではPhotoshopがメインだったので切り替えた覚えがあります。そして、今はSketchXDあたりをメインに使っています。

そして去年(2018年)は、FigmaFramerXなど、いろいろなツールが目立つ年だったような気がします。ちなみに私たちの部署では新しいツールの情報共有が活発だったり、試験導入の費用申請が気軽なこともあり、新しいツールに触れる機会が多い部署です。(Join Us!

ツールは私たちをアップデートするが、アップグレードはしてくれない。

さて、私たちが新しいツールを目の前にした時の反応として「作業効率が上がりそう」とか「(ツールの思想をみて)そういう発想があったか」という期待や好感を持つと思います。これは私たちの可能性を広げてくれた(アップデート)という意味でとてもポジティブです。

一方、ツールは私たちの感度や想像力を問うてきます。

たとえば、普段はコードやウェブサイトに興味を持っていなかった人が、STUDIOのように非常に高機能で、しかも日本語で運営されているツールに遭遇した場合、間違いなく「これさえあれば、ウェブサイトが作れる」と思います。それ自体は新しい領域への入り口としてとても有益です。
ただ、そのツールを触った後、ツールで作れたものだけをウェブサイトとするのか、それとも、その裏側にある仕組みを想像し、自身の目感度や手感度に新しい経験と理解を加えアップグレードしていけるか、が問われているのだと思います。

では具体例で紹介します。

2019年1月4日@昇丸の場合

日時:2019年1月4日
場所:横須賀市長井
潮:若潮
参加者:横田、和田、杉本、藤原、来栖、矢内、大野

さて、ご存知の通り、日本デザインセンターには「あじさば部」という釣り部があります。釣り部では毎年1月4日にその一年の運気を占うヒラメ釣り大会が開催されています。先に結果を書いてしまいますが、残念なことに今年は誰もヒラメが釣れませんでした。ので、今回はツール「釣竿」の話です。

釣魚に対してかなり細分化が進んでいるのが今の釣竿です。ヒラメも同様で、竿の調子(曲がり具合)や素材もカーボンやグラスファイバー等に変わってチタンが登場してきたり。ムーアの法則並みに進化が止まりません。(竿のしなり方でいうと、まさに同様の曲線を描きます)

私もヒラメ釣りを始めて久しいですが、ずっとエントリーモデルとして非常にコスパがよいアルファタックルの「沖釣工房 ライトヒラメ」を使用していました。
その後、ボーナス(Join Us!)で嫁には内緒でダイワの「極鋭ライトヒラメ」を購入、この釣行でもその竿を使用していました。この竿、穂先がチタン合金だったり、餌を加えたヒラメに違和感を抱かせないしなやかな設計だったりと、かなり竿からの情報量が増えた印象です。つまり、ツールによって自身がアップデートされた状態です。

ツールの変化に対して、自身のアップグレードが追いつけなかった

竿を変えてから釣れる数は増えたものの、うまく針がかりしない状態(魚が巻き上げ途中で離れてしまう:バラし)という事態が多々ありました。
人は自分のやっていることが正しいと思い込むバイアスがかかると言いますが、確かに私もこの後、船長に指摘されるまで「ヒラメは食べ方がうまくないのでそのせいだろう」と思い込んでしまっていました。

この釣行でもヒラメが水面まで上がってきたところでバラしてしまう事態が発生しました。その際、網ですくおうとしていた船長に言われたのです。

「最近の竿はペニャペニャな柔らかいのが流行りっぽいけど、合わせが甘くなることが多いんだよなぁ」と。

雷に打たれたような感覚でした(雷がなったら竿はしまいましょう)。「合わせ」とは魚の口に針をさすために竿を振り上げることですが、わたしはこれまで使っていた竿の調子のまま、自分の合わせのバリエーションがアップデートできていなかったのです。

釣りも仕事も合わせのチャンスは思っている以上に少ないのです。そのまま、ヒラメを見ることなく新年を占うヒラメ釣りは終了してしまいました。


釣り船のブログはこちら:http://noborumaru.blog.jp/archives/1073599936.html

サイズのよいウッカリカサゴ(カンコ)と、スミイカが釣れたので夕飯には困りませんでしたが、反省の多い1日でした。

この寒い時期、しかも餌の鰯を水の入った桶から出すヒラメ釣り。ためしにキッチン用のゴム手袋をフィッシンググローブの代わりにしたら、非常によかったことは収穫でした。(画像はブログより拝借)

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