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note. 「たまにはサイゼでパーティーしよう」制作経緯

まず、先日初めての音源「たまにはサイゼでパーティーしよう」という曲を出しました。3月の段階で完成していたのに、なかなか納得いく出来のものが録れなくて、度々制作に付き合ってくれたよーへーくんと、「うまくできない〜!!」とテンパる私を側で見てくれていたすべての人に感謝申し上げます。

せっかくの初音源でしたので、(野暮ですが)なんでこの曲を作ったのかを、なんとなく書いておこうと思います。

私にとって、ファミレスはずっとご馳走でした。

私は父と母との3人家族ですが、父が亭主関白で
「夕食のおかずは必ず5品ないといけない」という謎のルールを敷いていました。

しかも父は魚が食べられず、
母は野菜の好き嫌いが極端に多く、
私は子供の好きな食べ物(ハンバーグ、カレー、焼きそば)がおしなべて嫌いでした。

でも肉と一部の野菜料理のメニューなどレパートリーは秒で尽きるので、
いつも同じようなお肉の炒め物ばかり食べていたような気がします。

だから、ちょっといいことがあると、母は必ず
「今日はファミレスにしよう」と言ってきました。
新聞の折込チラシに入ってくるクーポン券が家にはストックされていて、
今日はどこに行く?と嬉しそうに聞いてくる母の気持ちが当時はわかりませんでしたが、
限られたお財布の中で、毎晩献立に頭を悩ませていた母にとっては、
夕飯がファミレスになるのがかなりの息抜きだったのだと思います。

ファミレスには、肉でも魚でも、スパゲッティでも
何を頼んでも誰も文句をいうことのない世界がありました。
ファミレスに行った帰りは必ずスーパーに寄ってアイスを買って
家族みんなでテレビを見ながら食べました。
いいことがあって、好きなものを食べて、みんなで仲良く1つ88円のアイスを食べるのが
子供の私には十分ご馳走でした。

中でも好きだったのがサイゼリアでした。
だって、家族が嫌いな魚とか野菜は給食でも食べられるけど、
ドリアは学校でも家でも絶対食べられないから。

決して裕福な家ではなかったので、他のファミレスだと
多少は親の顔色を気にして注文していましたが
ミラノ風ドリアは290円です。
フォカッチャとか、サラダとか頼んでも1人500円です。
こんなすごいお店があるのか、と子供心に思いました。

前に、サイゼの壁のフェイクの絵を見て、感動して泣いていたおじさんがいる、という
おもしろツイートが回ってきましたが、
そんなの全くバカにできないくらい、小学生の私はサイゼリアに感動していました。

中学生とか、高校生になると、
友達と学校帰りの塾の時間までファミレスでだべったりもしました。
そんな時もやっぱり、お財布に優しいサイゼリアが私たちの味方でした。

塾がいっぱいあった代々木のサイゼリアは学生でごった返していて、
テンパっていてなかなか注文を取りにこない店員さんを
呼び出しボタンを「へぇボタン」並みに連打してさらにテンパらせたり、
何かの罰ゲームで店員さんを呼び出して、
大きい声で「ほうれん草のソテー、おかわり!」と言わせる、という遊びも流行りました。
今思えば、私が店員だったら秒でキレそうな話ですが
サイゼリアには笑顔しかありませんでした。

高校の時、初めてちゃんと付き合った彼氏に実は婚約者がいて
謎の修羅場に巻き込まれてしまった夏休み、
夏期講習の帰りにご飯を食べに行って
初めてサイゼリアで泣きました。
散々元彼の悪口を言って、ミラノ風ドリアを食べて、
笑顔でプリクラを撮って帰りました。

大人になってからも、サイゼリアは私たちの味方です。

キッズメニューの裏にある、異様に難しい間違い探しの存在を知って、
大人5人くらいで腕組みして1時間以上唸ったりとか、
遅くまで遊んで、どこも行くところがなかった時に、
唯一空いているサイゼに行って、100円ワインで悪酔いして帰れなくなったりとか、
思い出をあげたらキリがありません。

私の会社の近くにはデニーズがあって
昼の仕事が終わると、ほぼ毎日そこで、ひとりで自分の会社の作業をして帰ります。
デニーズはwi-fiが飛んでいるし、テーブルも広いし、
ご飯も美味しくて店員さんも優しくて快適です。

でも、やっぱり好きなのはサイゼリアです。
いつもめっちゃうるさくて、wi-fiなんてものは飛んでいなくて、
ベトベトするドリンクバーの機械からうっすいオレンジジュースが出てくる
サイゼリアが一番好きです。
そういうごみごみしたところにわざわざひとりで行く気分にはなれないから、
誰かと一緒に行くサイゼリアが、一番好きです。

だから、この曲を作りました。

たまにはサイゼでパーティーしましょう。

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