すみませんをヒーリング

聖子に怒られた。すみません、すみませんと気持ちが入っていない「すみません」を繰り返すうち、なんでか気分が落ちていくのを感じた。え?こんな大したことない事で?落ち込む理由ないけど?(謝っておいて失礼な話ですが)。すみませんってそんな言霊のエネルギー?びっくりしたのですみませんをヒーリングします。


【以下、ヒーリング内容を小説風に書いています】

意識を拡張して癒しながらリーディングをはじめる。
江戸時代か。お店に奉公にだされた子供の姿。女将さんのようなおばさんに、くどくど、くどくど、何か怒られている。子供はすみません、すみませんを繰り返す。

すみません、すみませんと繰り返す中で、気分が静かに細い螺旋状に落ちていくのを感じる。落ちていくうちに、ふとトンネルを抜けるように白い世界に入った。何もない、ただ白い世界。音もない。くどくど怒られている言葉も聞こえない。精神の避難場所か。心地よい。

高次の世界にこうやって繋がるため、くどくどを引き寄せていたのだという(高次の)観点に気づく。

次の場面。
若い緑の田んぼの間を、白い服を来た人を先頭に歩く数人の列が見える。白い服の人は何か箱のようなものを抱えている。おばさん(女将さん)だ。子供は亡くなったんだと思い浮かぶ。子供に両親はいなかった。なんで亡くなったのかはわからないが、子供の視点の感覚で「手厚く」葬られた感覚がくる。そのことに対して少し驚いている感覚も。女将さんが葬儀とまではいかないが手厚く葬ってくれたのだ。いつも怒られていたけど、こうしてくれたことから大事に思ってくれていたのかとの思いが起きあがる。

おばさん(女将さん)の心情にうつる。
くどくど言う感覚が、自分の中に徐々に湧いてくる。思い出していくように、だんだんと焦点があっていって、それが何かわかるように。女将さんの感覚が伝わってくる。くどくど言い出すと止まらない。自分の感覚とは別物のように、くどくどと叱りつけるエネルギーが自動的に、螺旋状に上がっていく。覚めてから罪悪感を感じるとわかっていながらも止まらない、止められない。


女将さんは子供が死んだのは自分のせいだと思っているらしい。こんなことになるなら優しくできていればよかった、そんな思いと押し殺す涙で溺れそうだ。申し訳ない思いと、せめてもの気持ちで葬儀とまではいかなくても、できるだけのことはしたかった、そんな思いが伝わってくる。

田んぼの中のおばさん(女将さん)らの歩く景色を上空から見ながら、女将さんはどんな人なのか、と思いを巡らす。そうか、お母さんの妹だ。

お母さんから妹である女将さんへの声が聞こえてくる。
こんなことなら優しくしていればよかったって、後からだから思うことさ。そんなの先にできる人なんていないよぉ(江戸っ子口調か)。この子がここまで生きられたのはあんたのおかげ。この子は私が死んだ後すぐに死んでもおかしくなかった。

女将さんの罪悪感が癒されていくのを感じる。子供を預かり女将さんも肩身が狭かったのだろうか。つらく当たったのにも女将さんなりの事情があったのかとの思いが浮かぶ。怒られたけど、ご飯を食べさせてくれた。育ててくれたことに感謝がわく。妙な安心感が訪れるとともに、子供(自分)も癒されいくのを感じた。

おばさんの姿を前にして、ごめんなさいとお辞儀する子供の姿が見えた。無味乾燥の形だけのすみませんから、思いを言葉にした心からの「ごめんなさい」が言えたのだ。



【ヒーリングを終えて】
緑の田んぼの中の白い服が印象的だったので、調べました。昔、喪服は黒ではなく白だったようです。時代考証が案外できていることに関心しつつ、女将さんだけが白い服を着ていたことからその思いが改めてわかり、感慨が深まりました。

今回のヒーリング、小説風に書くとちょっと切ない話ですが、実際、ヒーリング中は、子供から「おっぱいを飲んでる時が一番好きだった」「抱っこされておっぱいにうもれて寝ている時が一番幸せ」「おっぱいは愛そのもの」など、その時の人生感について語られていて、さびしさのようなものは感じても深刻さはゼロでした。なんで怒られているのかもよくわかっていない様子でしたし。しかしながら、その思考が今生もしっかり生きていることと、その思考の起源がふいにわかり、それが一番びっくり、&感慨深かったです。そしてヒーリングされてもなお、その思考(嗜好)は変わらないようで。今夜も聖子の胸の中でハルは幸せに眠りにつきます。


2020年1月16日 ハル自己ヒーリングより

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