22/08/04 A's happy with... #49

Reddick/Hillの見返りに得た3人の投手

2016年8月1日、地区最下位をばく進していたアスレチックスは、前回地区優勝を支えたスター外野手Reddickと、単年契約したら望外の大活躍を見せていたベテラン先発投手Hillをまとめてドジャースへトレードしました。
その対価として得た3人のピッチングプロスペクトがJharel Cotton、Grant Holmes、そしてFrankie Montasでした。

最初に頭角を現したのがCottonでした。
加入後そのまま先発ローテに入ると5試合29.1イニングで防御率2.15と大活躍。しかしその翌年は球威の低下に苦しみ、24試合に先発するも防御率5.58と低迷。
2018年をトミー・ジョン手術で全休するとその後も故障が重なり、2019年シーズン終了後にDFAから金銭トレードでチームを去りました。

Cottonがローテから消えた2018年、ローテで投げるようになったのがMontas。2018年から2021年の4年間、コンテンダーとして短い黄金時代を謳歌したチームにあってMontasはお薬で出場停止になったり翌年乱調だったりと紆余曲折を経ながら先発として投げました。
改めて成績を見返すとその4年間で100イニングを超えたのは結局プレーオフには行けなかった2021年だけだったり、最も防御率が良かった2019年は出場停止処分を受けてプレーオフで投げられなかったりと色々もどかしいのですが、プチ黄金期投手陣の一角として非常に思い入れのある投手です。

昨オフに放出されるのではと噂されていましたが、A'sは他の強力な先発(Manaea, Bassitt)を放出しながらもMontasはキープ。2022年シーズンが始まると、いつしか本格化していたMontasは歴史的な無援護にもめげずに好投を続けました。
7月に突然球速が落ちて緊急降板したときはヒヤッとしましたが一回休みを挟むと復活。
そして2022年8月1日、クローザーのTrivinoと共にNYYへトレードで巣立ちました。

Montas/Trivinoをトレード

というわけで今年のトレード市場の目玉のひとりとなっていたMontasの行き先はニューヨークになりました。

(out) RHSP Frankie Montas, RP Lou Trivino
(in) LHP JP Sears, LHSP Ken Waldichuk, OF Luis Medina, 2B Cooper Bowman

Trivinoは一応クローザーをやっているものの防御率は6.47、WHIPは1.875と散々な数字になっています。しかしここまで.451という異次元のBABIPになっており、去年までのBABIPは普通なことと合わせて考えると猛烈にツイてないと見えます。実際xFIPは3未満。出目さえまともならちゃんと使える中継ぎとしてお買い上げいただいたものと思います。

Holmes去る

Montasのトレードの4日前、AAAのロースターからGrant Holmesの名前が消えました。6年間に及んだOAK傘下での彼のキャリアは残念ながらこれで一旦の終わりとなります。
2016年のトレード時点では3人の中で一番の大物とされ、mlb.comのプロスペクトランキング100に名を連ねること3度を数えた有望株でしたが、度重なるケガと手術に押し留められた才能は遂にオークランドの地で花開くことはかないませんでした。