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【凱旋門賞】 スルーセブンシーズの好走要因と日本馬の将来について

先日パリ・ロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞でスルーセブンシーズが4着と大健闘しました。

馬群を縫うように追い込んできた脚は素晴らしかったですし、この馬の宝塚記念2着もフロックではないことを証明しましたが、“日本馬としての凱旋門賞挑戦“を考えた際に、これまで以上に好走要因が見えにくくなってしまったのではないかと個人的に感じた次第です。

そんな今回は凱旋門賞でのスルーセブンシーズの激走と今後について私なりの考えを書いていきたいと思っております。


やはりステイゴールドとの相性が良い!

まずはこれまでの定説と合致したポイントとして「血統」が挙げられます。
2010年以降、5着以内に入った日本馬はキズナ以外が全てステイゴールド系産駒ということで、今年のスルーセブンシーズの好走によって「凱旋門賞=ステゴ」という印象がより強くなった気がします。

ステゴ系と凱旋門賞の相性の良さには様々な理由があるとは思いますが、やはりステイゴールドの母系にフランスの名馬ディクタスの血が入っていることは大きいと考えております。スルーセブンシーズの末脚もまさにディクタスの特徴が出ておりましたね!

また凱旋門賞の高低差によって東京芝2,400mとは全く異なる(もはや)長距離戦ということもあってか、ステイゴールド系特有のステイヤーらしい小柄な馬格や能力というのも本レースへの適性の高さの所以ではないでしょうか。

そういった意味では凱旋門賞3着に入線したディープインパクトの仔で、本レースへ登録していたサリエラにも十分チャンスがあったと考えておりますが、現時点ではあくまでも"可能性"で、来年以降もステゴ系産駒が凱旋門賞制覇の最有力候補とはなりそうです。

馬場が与えた影響は…

次にこれまでの好走要因とは異なる部分となるのですが、それは「馬場」です。
ナカヤマフェスタ・オルフェーヴル・キズナが好走したのは、意外にも重馬場だったのですが、今年は異常気象の影響もあってかパンパンの良馬場で行われ、そこでスルーセブンシーズが好走します。

これまで日本馬が負ける度に散々「馬場が合わなかった」という言葉が出てきたのですが、重馬場で好走したナカヤマフェスタが翌年良馬場で惨敗してみたり、2015年は良馬場で行われたレースにジャスタウェイ・ハープスター・ゴールドシップという錚々たるメンバーで挑むも敗戦など、馬場説に関しては未だに「何とも一概に言えない」というのが個人的な見解です。

だからこそ(結果論なのは重々承知ですが)イクイノックスや昨年も出走したドウデュースなど日本の有力馬が出走していれば…と思って仕方ないです。

そんな中、気になるニュースがありまして、凱旋門賞5着だったコンティニュアスがジャパンCに出るかもしれないとのことです。本馬はこれまでジャパンCに挑戦してきたゴリゴリの欧州血統ではなく、父があのハーツクライということであれば、日本と欧州双方の歩み寄りとも捉えることができそうです。

今年のジャパンCがどんな馬場で、コンティニュアスがどんな馬なのか、どういう結果を出すのかによって、凱旋門賞の本質がもう少し見えてくるかもしれませんね。

残り半年でG1タイトルを獲れるか!?

未だに勝ち筋が見えてこない凱旋門賞。
来年もスルーセブンシーズに…と期待したいところですが、クラブの規定で来年の春には引退が決まっております。

となれば今秋が国内G1を獲るラストチャンスということで、次走はどこに出てくるのか、どんな結果を出すのか今後の活躍にも注目していきたいと思います。

※メンバーシップ限定記事では、スルーセブンシーズが引退後に進むであろう「繁殖」について、先日引退が発表されたソダシの件と併せて書いております。
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今回も最後まで読んで頂きましてありがとうございます!

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