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大寒禊10年連続参加を終えて

ご無沙汰しております。早立春も過ぎてしまいましたが、毎年参加している大寒禊について感想を書き残しておきたいと思って筆を起こします。(筆じゃないけど)

以前にも大寒禊について記述したこともあるので、行事については、こちらをご覧ください。

昨年の参加が7回目だと思っていたら数え間違いだったらしく、2020年の節目の今年が10回目だったようです。というのも参加受付で表彰者のマークがついていることに氣づいた次第です。寒さで何回か記憶から消されていたのかもしれません。思えば最初に参加した時はほんの軽い気持ちでした。気温は前日から氷点下を下回り、水を溜める水槽に氷が張っており、その氷を係りの方たちが割って取り出すこともなく、水槽に沈める風景を目の当たりにして、とんでもない行事に参加してしまったと後悔の念に駆られたことを鮮明に思い出します。

「何事も10年続けたら一人前」という吉本隆明さんの言葉にもあるように、10年連続で参加できたことはとても幸せです。都合や体調が悪くても参加できないのですから自分の意志だけによるものではありません。今年も参加の1週間前に風邪に罹ってしまいましたが、今年は無理かと観念していたところ、2日前には治っていました。これは参加しなさいという神々からの思し召しでしょうか。

今年は天候にも恵まれて、禊には寒さが足りない状態でしたが、10年連続参加ということのご褒美と受け止めて、ありがたく水を被らせて頂きました。宮司様の言葉によれば、大寒禊を一般の人々にも参加を呼びかけているのは、世の中が混沌として、心の迷いが多く生じる世の中で、一歩を踏み出す勇気を持つ機会を与えたいということでした。冷たい水を被ることは、それなりの覚悟を持って挑むのですが、その行為がひいては、誘惑や甘えを断ち切り、決意することにつながります。

自分も含めてですが、人はついつい世の中や時代、他者へ責任を転嫁してしまいがちです。大寒禊を終えるたびに、不思議と感謝の気持ちが湧いてきます。自分が今ここに存在していることには、様々な恩恵を受けているのだなとしみじみ思います。私も業が深い人間ですので、大寒禊は自らを振り返り、戒めて、決意を新たにする大切な機会です。

noteに集う方々にも想いを馳せて、水を被っています。(冷水を浴びている際は、余裕もないので、浴びる前に祈念しています)今年は、昨年突然この世を去ってしまったある方への敬意も込めました。
最後になりましたが、皆様のご多幸とご活躍を祈念申し上げます。

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