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平成の終わりに考える「J3ってなんだ?」

この記事の中でも言及があった「J3」というリーグ。僕自身が応援しているAC長野パルセイロも所属しているカテゴリーなのだけれど、どういうリーグなのか、今までどういう歴史をたどってきたのかを平成の終わりのこのタイミングで振り返りたい(平成の終わりってただ単に言いたいだけでした)

J3リーグは日本フットボールクラブからJ3リーグへの参入を希望し要件を満たしたFC町田ゼルビアやツエーゲン金沢など9クラブ、これに地域リーグ所属ながら成績面を考慮され参加が認められたグルージャ盛岡(現在のいわてグルージャ盛岡)、J2から入れ替え戦を経て降格してきたガイナーレ鳥取、J1、J2に所属するクラブの22歳以下の選手で構成される特別参加枠のJリーグアンダー22選抜の計12チームで2014年に開幕したリーグで、2019シーズンで6年目を迎える。

画像はその2014年シーズンの開幕戦対戦カード。その後、新規参入クラブを迎えたりJリーグアンダー22選抜の廃止と引き換えに登場したJリーグクラブのU-23チームの参戦などを経て2019年は18チーム(15クラブと特別参加枠のU-23の3チーム)

こうやって見てみると、Jリーグの第3カテゴリーなのかな?という印象を受けるだろう。ただ純粋にそうはさせないとしているのが、Jリーグアンダー22選抜とその後に設置されたJリーグクラブのアンダーカテゴリーの存在。毎節試合直前に招集、試合後解散という文字通りの「穴埋め」的存在に終わったJリーグアンダー22選抜は本気度が疑わしく(アンダー22選抜で活躍した中村航輔や浅野拓磨や中島翔哉らが日本代表に召集されたことで一定の成果を認める向きもある)、それに変わって誕生したJリーグのU-23チームはトップチームと別個で成り立っているわけでは無く、トップチームから選手が選出され試合を行うことになっている。現在J3にU-23チームを持つクラブはFC東京、ガンバ大阪、セレッソ大阪の3クラブでいずれも大都市にホームを持ち経営規模も大きいクラブである

2019年クラブ推定人件費…FC東京:20億1000万円(J1第9位)、ガンバ大阪:22億1200万円(J1第7位)、セレッソ大阪:23億3400万円(J1第5位)

しかしそんなビッグクラブでもどんな優秀な選手でもトップチームで出られない若手選手を多数抱えるのは財政的に厳しい。実際J3のU‐23チームの試合に行ってみるとアウェイどころか彼らのホーム戦でもベンチメンバーの枠が全部埋まることはまれである。そこでU-23チームには五輪代表と同じようにオーバーエイジ枠(OA枠)が認められている

OA枠は必ず消化しなくてはならないものではなくてチームの方針に委ねられているところが大きい

中にはオーバーエイジ枠で加入したての新外国人や、前日のトップチームの試合で出番が無かった元日本代表経験を持つ選手たちが「調整」としてこのカテゴリーに参戦してくることもあった。ことにJ3リーグに関しては純粋なJリーグの3番目のカテゴリーというよりも実験的な要素が多すぎてモルモット的な扱いを感じることもしばしば。発足して間もないころ、サッカーに疎い地方のメディアからはJリーグと思われていないこともあった(特にJ2以上のクラブを持つ県で)

大きく3つにまとめてこのJ3リーグを表すと

・J1とJ2の準備リーグ

・実験室

・人少ない

ゴールデンウィークの予定がまだという皆さんは是非お近くのJ3の試合会場に行ってみて、そしてJ3リーグの観客動員増に貢献してください

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