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2022 Music Year End List

またこの季節が来た!というか1年にこの季節しかNOTE更新してない。今年も色々聴いたな~。直前まで悩んだこの1年間の総決算がこちら。
MUSIC VIDEOがあるものは一緒に掲載。5,854文字にお付き合いください。


Out of Time - The Weeknd

夏までは今年のベスト・ソング候補だった曲。最初に聴いた時、すぐネタに気がついてリアルに「えっ?」って声出た。世界で日本の過去の音楽に目が向くきっかけとして果たした役割は大きい。元の曲も良い、サンプリングした曲も良いという貴重な例。MVには『イカ・ゲーム』のチョン・ホヨンも出演。豪華。

Desire - George Riley

シンプルなビート・パターンにはいつも惹かれる。ジャケット・デザイン、青い星のサイズと縮尺はどうやって決めたんだろうか。初めてパワーポイント触りました、みたいな星の形が気になって仕方ない(音楽への興味の比重が低すぎる)。

Diet Coke - Pusha T

イェ先輩は今年のあれこれでこれまでの名声という名の貯金をあり得ないほど使い果たしたものの、この曲のプロデュースに関しては支持せざるを得ない。実際は88-Keys仕事なんじゃないか?という疑念はあるものの…。プッシャ Tの声はいつも悪くて好き。Yesterday's price is not today's price!

Hype Boy - NewJeans

ぶっちぎりの今年ベスト・ソング。曲や公式MVにとどまらず、各音楽番組出演、年末の各種授賞式、韓国の学祭、海外公演でのパフォーマンス、オフショット、各国YouTuberのリアクション動画、各国でのダンスカバー動画に至るまで、夏以降はこの曲をはじめとするNewJeansに関する情報を聴いて観まくった。トラックと憂いのメロディが良すぎる。強いビートではなく、どちらかというと浮遊感だし、イントロから絶対分かるし、音数は少なく隙間がある引き算のトラック。そしてサビが2回あるような作り。2番の入りは1番とは違う…あぁ、Hype Boyへの称賛だけで終わってしまう!忘れちゃいけないのはメンバー5人の個性とアイコニックなダンスの魅力、目まぐるしく変わるヴォーカル・パート。その中でもヴィジュアルの押しは強いが佇まいは一番捉えどころのないヘリンさん推し。Cookieと正直迷ったが、CookieにはBEST MUSIC VIDEO賞で登場してもらおう。

Electricity - Ibibio Sound Machine

今年は音楽トレンド的にはバーナ・ボーイやアシャケ等のアフロビーツ勢を取り上げる必要があるんだろうけど、そっちはあんまり興味を持てなかった。あとバッド・バニーとかラウ・アレハンドロとかのラテン・レゲトン勢も。アルバム通して同じようなビートが続くのが自分は苦手で。なのでめちゃくちゃビートが早い曲とか、このIbibio Sound Machineのように別のアプローチをしてくるものを好んで聴いてた。

2010 - Earl Sweatshirt

トラップ全盛のUSヒップホップにも食傷気味だったので、変化球?Earl Sweatshirtを。毎年ギリギリのところで自分の選から漏れてた人。今年のリストはエレクトロニックなサウンドを多用したトラックの曲を沢山選んだ。

Feeling of Love Ft. DāM-FunK - Harvey Sutherland

ハーヴィー・サザーランドはオーストラリアのプロデューサーさん。この曲は完全にシンセベース好きとしてエントリー。デイム・ファンクは歌と最後のシンセ・ソロで参加。2月に公開されたこのMV、コメントが12/18時点で0件は悲しすぎる…そりゃ謎MVだけれども5.9万回も再生されてて0件なのか。興味ある人いないのか。

Running Up That Hill (A Deal with God) - Kate Bush

今年を語る上で忘れられない映像作品と曲を挙げるならNetflixドラマ・シリーズStranger Things 4のエピソード4ラスト・シーンとこの曲になる。これは元々ケイト・ブッシュの曲の中ではフェアライトCMI全開で圧倒的に好きだったけど、まさか2022年にこんなに大きな意味を持って帰ってきて、それを年間通して聴きじゃくるとは…。MV再生回数1.5億回だけど、今年の5月末までは累計5千万回だった。6月以降で1億回伸びるのはSTパワーだなぁ。

Love Me More - Mitski

ミツキ姐さんは相変わらず不思議なメロディーと構成の曲を作ってくれる。マイケル・センベロ「マニアック」(古い)を思わせるサビのシンセのリフ、上がる!間奏のピアノ部分も大好き!そのピアノの巨大セットが出てくるMVは全く意味不明だけど、ここまで含めて彼女のアート作品。

HAHA - Charlotte Adigéry & Bolis Pupul

今年聴いた中で断トツの変な曲大賞。80年代にArt of Noiseとか聴いたのを思い出す。こんなサンプリングの使い方は大好物。2022年のThe Chakachas ”Stories"。

Gorilla - Little Simz

リストの中ではこの曲が一番新しく12月リリース。今年唯一?チケット買って観たライブが本当に素晴らしかったリトル・シムズ。当然のようにマーキュリー・プライズを受賞し、その後突然リリースされたアルバムNO THANK YOUからの曲。アルバム全体の出来としては傑作Sometimes I Might Be Introvertの続編、というかアウトテイクっぽい趣があるけどどうなんだろう?リトル・シムズはアルバム1作ごとに傑作と良作を繰り返しているので、次作への期待がすでに高まっている。(MVはまだなく、OFFICIAL AUDIOで)

Plastic - Loyle Carner

イギリス続きでもう1人、気になったアーティスト。ジャズっぽい。ヒップホップはとにかくトラップじゃないものを求めて辿り着いた先にいろんな発見があった。

SMiLE - DOMi & JD BECK

そしてジャズ繋がり。アンダーソン・パクさんのレーベルからの新人。Thundercatのような奔放かつ超絶演奏テクの2人組。YouTubeでライヴを観たが、たった2人で奏でる音じゃない。驚きしかなかった。パクさん監督のこちらも謎ビデオ。出演メンツが豪華。

Rum Pum Pum - Lee Jin Ah ( 이진아 )

うちの子に薦めて初めて?気に入ってくれた曲。これまでお互いの好きな音楽の話をした事があんまりなかったんだけど(相手の興味は嵐だけだと思ってたから…)、ギターも飛び出す重厚なアレンジに子供のような歌声のミスマッチを面白がってくれて、そのまま聴いてたみたい。今年はお互いのプレイリストを交換しようって話してる。韓国はK-POPだけじゃない層の厚さがあると改めて認識する1曲。

up at night (feat. justin bieber) - Kehlani

前作It Was Good Until It Wasn'tが自分にとっては今ひとつだったので、今作blue water roadが彼女をこのまま追いかけるかの分水嶺になると思ってたら、今回は当たり!声がずっと好きだし、R&Bでジャスティン・ビーバーを今フィーチャリングに起用する心意気に乗りたい。Instagramではもうずーっとライブやってる印象で、熟成されたパフォーマンスになっているはず。来日公演の抽選当たれ!生ケラーニ観たい!(12/27追記:来日公演の抽選当たりました!)彼女のもう一つの魅力、ダンスがふんだんに披露されるオフシャルMVにはジャスティン・ビーバーが登場しないのでこちらを。

Rendezvous - Jenevieve

2年連続2回目のYear End Listエントリー。安心感。毎回このクオリティならサンプリングの話題がなくても全然大丈夫。

Faith - SAULT

彼らのアルバム5枚同時フリーダウンロードには驚いたけど、その5枚が全て違うトーンだったのでさらに驚愕した。仕掛け人Inflo恐るべし。これだけの濃さの作品をフリーで配布する意図を測りかねつつ、こちらとしては充分に楽しませてもらった。いつか生演奏で観られる機会が来るんだろうか?フジロックとかでSAULT Collectiveとして、InfloがCleo SolやMichael Kiwanuka、Kid Sister、Little Simzを引率しての来日!なんて実現したら…って夢を見る。

Running Man - The Fearless Flyers & Vulf

この曲は結構長い期間ベストリストに留まっている。後半ブルージーになるところ含めて好き。バンドでこのサウンドなのが良い。今の時代、バンドって贅沢だなぁ。

SAOKO - Rosalía

 今年のベスト・アルバムから。やる事が全て当たる無双状態は見てて気持ち良かった。確かな歌唱力と胸が躍るトラック、YouTubeで観るパフォーマンスも圧巻で今年1年に渡って目を離せなかった。来日したら絶対観たいなぁ。LE SSERAFIMの"ANTIFRAGILE"はトラック、MVの演出はもちろんイケイケ感や色味も含めてここがネタ元?

The Heart Part 5 - Kendrick Lamar

新作Mr. Morale & The Big Steppers、その後全然聴いてない。5月にこの曲が出た時が一番盛り上がったのかも。MV含めて「さすがケンドリック・ラマー!」と快哉を叫んでいた。その直後に聴いても聴いても出口の見えないアルバムを突きつけられるとは…ケンドリック・ラマーの人間宣言を見届けた気持ちになった。

Glimpse of Us - Joji

今年を締めくくるにふさわしい、最高のバラード。この曲がヒットしたというのはなんか嬉しい。MVは無軌道な若者像が観てたら辛くなるので、こちらのレーベルの音源で(これも怖い…)。

(Spotifyのみ) Naatu Naatu (From "RRR") - Kala Bhairava, M.M. Keeravani, Rahul Sipligunj

今年心に残った映像作品と曲の組み合わせを最後にもうひとつ。こちらは映画編。映画『RRR』とNaatu Naatuダンス。Apple Musicには音源がなかったので、Spotifyだけ一曲多いリストに。YouTubeでダンスバトルのシーン観たら今でも元気と涙が出る。再生数1億回越えのこちらを。日本語字幕版も対訳が良かったので、フルver.公開を希望しますよ(株)ツインさん。

以上、例年より落ち着いた、聴きやすいチョイスになったかも。それがいいのかどうかは別として…。

まとめると下記の通り。

  • Out of Time - The Weeknd

  • Desire - George Riley

  • Diet Coke - Pusha T

  • Hype Boy - NewJeans

  • Electricity - Ibibio Sound Machine

  • 2010 - Earl Sweatshirt

  • Feeling of Love Ft. DāM-FunK - Harvey Sutherland

  • Running Up That Hill (A Deal with God) - Kate Bush

  • Love Me More - Mitski

  • HAHA - Charlotte Adigéry & Bolis Pupul

  • Gorilla - Little Simz

  • Plastic - Loyle Carner

  • SMiLE - DOMi & JD BECK

  • Rum Pum Pum - Lee Jin Ah ( 이진아 )

  • up at night (feat. justin bieber) - Kehlani

  • Rendezvous - Jenevieve

  • Faith - SAULT

  • Running Man - The Fearless Flyers & Vulf

  • SAOKO - Rosalía

  • The Heart Part 5 - Kendrick Lamar

  • Glimpse of Us - Joji

  • (Spotifyのみ) Naatu Naatu (From "RRR") - Kala Bhairava, M.M. Keeravani, Rahul Sipligunj

それでは各賞を。

【 2022 BEST SONG  】

Hype Boy by NewJeans
いくつかヴァージョンがあるが、前述のリストのものよりダンスを見せることに特化したこのビデオのほうが好き。

【 2022 BEST ALBUM 】

MOTOMAMI+ by Rosalía
この夏の特大ヒットDESPECHÁも入った新装版。キラーばっかりで驚く。電車で聴いてる時にジャケットが表示されると焦る。

【 2022 BEST MUSIC VIDEO 】

Cookie by NewJeans
歌詞問題はいったん置いといて、完成版のシンプルなクールさと照明マジック。Dance Practiceの初々しさ、生々しさ。ミン・ヒジンのトータル・プロデュース力を感じる1曲。

【 2022 BEST ARTWORK 】

Mr Mixondo - DJ Travella
怖い、でもよく見たら笑っちゃうイラスト。内容もいい。速い方のアフリカの音楽。19歳でこんな曲を作れるのか!

【 2022 BEST LIVE PERFORMANCE 】

9.21 Little Simz @ Kanda Square Hall
久しぶりに行ったスタンディングのライブ。彼女のフロウ巧者ぶりを生で観られて良かった。披露されたSometimes I Might Be Introvertからの曲も過去の代表曲も素晴らしかった。人柄の良さまで伝わってくるパフォーマンス。次はこんな感じのシンプルなバンド・セットで観れると良いな。

以上で2022年の音楽まとめ終了。来年も楽しい音楽との出会いがありますように。

まとめると圧巻!

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