ちょっと歩いて、それから描いてみて。
たまには利根川の近くを散策してみようと思い立って、東京藝大前の少し前のバス停で降りてみる。
それで、なんとなく写真を撮ってみたりする。
こういう即席のベンチとか机とかは、いいなあと思う。なんとなく、そこに人の気配が感じられる。
ゴールデンウィーク明けにはDrawingの授業があった。白い壁のスタジオに立ち並ぶ木の枝たち。この木を筆にして墨で描いていく。
"Don't use them, but draw with them" みたいなことをレクチャーで言われた。この枝を筆のように使うのではなく、自分が木の枝と一緒になって書いてく? もう少し言うと、その動きに自分の手の感覚を添わせていくみたいな感じなんだろうか。
ごつごつした枝先は予測しづらい動きをして、みんなの描いたものは大味にも繊細にもなっていく。自分が頭の中にイメージしたものをキャンバスに書き写していくというよりは、その瞬間に浮かび上がってくる線や色に反応しながら、自分自身もその動きに影響されながら、なめらかに即興的に描きあげていくような感じなのかもしれない。
文化人類学者のティム・インゴルドという人が「線の文化史」という本を書いていいるみたいで、それも少し読んでみたい。
Drawingについてのあれこれは語れないけど、なんか木の枝はちょっと愛おしく見えるような気がする。
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