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編集者から見たヨビノリ~➂僕の根拠~

ヨビノリを始める頃、僕はヨビノリの未来をどう想像していたのか。

少なくとも、失敗する未来は見えていなかった。ここでの失敗とは、チャンネル登録者が100人とか200人くらいまでしか伸びないことを意味していて、決してたくみさんがスベることを意味していないので注意だ。

失敗する未来が見えなかったのは、単純に視力が悪いこともあるとは思うが、別になんの根拠もないわけではなかった。失敗する未来が見えていて活動を始めるほど僕だってバカではない。

以下、当時考えていた根拠を3つ話してみよう。

コンセプト

まずひとつ、それはヨビノリのコンセプトである。

誰だマッチ棒拾う活動が頭に浮かんだ奴は。そっちじゃねえ。

これを読んでいる人のほとんどはご存知のように、ヨビノリは大学レベルの数学や物理の講義動画をアップするチャンネルである。今でこそ大学レベルの内容をアップするチャンネルも見かけるようになったが、それまではほんの数人の人が上げていたり、大学が公開したりしていたくらいしかなかった。

大学が公開しているものというのは、動画で公開する目的で作られたものではなく、通常の講義を撮影してそのままアップされているものだ。決して需要がないわけではないが、分かりやすさなどの点でいうとやはり教育系YouTuberなどとは違うだろう。

単純に言って競合が少ないというのは経営戦略上重要なポイントだ。やる人がいないものをやる。価値のあるものを出せれば伸びないことはないだろう。

最近では高校生向けの動画も多く上げているが、やはり大学生向けの動画をもっとこだわってあげていきたいと僕は思っている。

授業の質

ふたつ目はたくみさんの授業の質だ。

ヨビノリを始める前にたくみさんの授業を見たことはない。だがたくみさんの授業がわかりやすいだろうことは容易に想像できた。別に授業を受けなくても話をしていれば、その人の教え方が上手いかどうかぼんやりと分かるものだ。

それにたくみさんは6年の塾講師の経験があり、話すのも上手い。この点に関して僕が口を出すことはほとんどない。

質が高いのは絶対に必要な要素だろう。仮に競合が出てきたときにも負けないために絶対必要なはずだ。あんこが旨いアンパンは売れるに決まってる。

YouTube好き

最後は、僕とたくみさんがYouTube大好きっ子だということだ。

実はこれはかなり大事なんじゃないかと今でも思っている。二人ともYouTuberが大好きで、会ったときに好きなYouTuberの話をして盛り上がるくらいだった。ある意味これを共通点として僕とたくみさんが出会っていたのも運命だったのだと思う。

理系院生でYouTubeが大好きな人はそこまで多くないようだ。自分だって、友人にYouTubeが好きという話をしたときに「YouTubeとか好きそうには見えない」とよく言われる。YouTubeが好きだったからこそYouTubeでどのようにチャレンジしていけばいいのかファンの立場から無意識のうちに知っていたのかもしれない。

ヨビノリを始めるときに僕が意識したのは、授業動画の中に一般的なYouTuberの動画の要素を取り入れることだった。淡々と授業するのではなくて、今の動画のようにボケなどの要素を入れていく。そこに不可欠なのが編集だと僕は思った。

授業系のYouTube動画で編集を積極的に取り入れていたチャンネルというのはあまりなかったと思う。編集については次回語ることにするが、ふたりともYouTubeが大好きだったというのが今のスタイルにつながっているのは間違いない。有名YouTuberのオマージュも入っていたりするので、読者の皆さんもぜひ色々なYouTuberをチェックして好きになってほしい。知ってるとヨビノリがさらに楽しめるぞ。


長々と語ってしまったが、僕が始めたときに考えていたのはこんなところだろう。割と的を外していないのではと調子に乗りそうだが、今の成長率にはびっくりしているというのが正直なところだ。次回いよいよ編集について語ってみようと思う。

お読みいただきありがとうございました。

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