見出し画像

【教員発信】 安田女子高校STEAMコース~Inspire Highオリエンテーション~

 安田女子高校STEAMコースは、2021年4月に新設されたコースです。
 コースの特徴の一つが、「IBL(Interest Based Learning)」という授業で、自分の興味関心に応じて自分で目標を設定し学びを進めます。挑戦や本物との出会いのために、投げ込みの講座や特別講演なども実施しています。
 今回は、高1に導入している「Inspire High」という「世界中の想像力と自分をつなぐ、10代のためのオンラインプログラム」のオリエンテーションの様子をお送りします。


◎Inspire Highの紹介

 今回は、わざわざInspire Highからオリエンテーションの講師がご来校くださいました。やっぱり対面でのコミュニケーションができるのは、オンラインとはちょっと違う良さがありますね。

ご来校いただいたInspire Highの講師の方

☆自己紹介

 まずは定番の自己紹介から。

・生まれも育ちも神奈川県
・大学は東京の女子大に行き、とても楽しく過ごした
・大学では「コト」のデザイン(イベントなどの企画)を勉強した
・Inspire Highに入社した
とのこと。

☆Inspire Highについての紹介

 Inspire Highとは、「世界中の想像力と自分をつなぐ、10代のためのオンラインプログラム」で、1つのプログラムが約40分と、学校の授業で導入しやすい長さに設計されています。また、ただ話しを聞くだけではなく、アウトプットやフィードバック・リフレクションを通じて、考えをより深めていくことができるようになっています。
 ガイドは世界中から選ばれていて、一例として、なかなかあうことがないだろう人「マサイ族の長老」やお笑いタレントの「渡辺直美さん」のトークを聞くことができます。聞いているだけでもワクワクしてきます。


◎オリエンテーションプログラム

 ざっとInspire Highについてご紹介いただいた後は、実際のプログラムをぎゅっと短縮したオリエンテーションプログラムを体験しました。
 プログラムのテーマは「勉強する意味」。ちょっとお堅い印象ですが、生徒たちはどう感じるでしょうか。
 Inspire Highのウェブページからログインし、動画の視聴が始まります。

☆進行役の登場

 動画スタート。進行役が登場し、Inspire Highのプログラムをざっくりと紹介してくれました。プログラムを視聴して、将来のヒントを見つけたり、インスピレーションをもらったりして欲しいという熱い想いを語ってくれました。進行役の語り口はとてもフレンドリーで、お堅い印象はあっという間に吹き飛んでいきます。

☆どんな流れ?

 プログラムは、
 1.ガイドトーク
 2.アウトプット
 3.フィードバック
 4.リフレクション
の4STEPでの構成。Inspire Highでは他の人の目を気にせずにアウトプットなどの活動をして欲しいという想いから、匿名性を大切にされています。安心して取り組めるって本当に大切ですよね。

☆体験

 オリエンテーション用の特別テーマ「勉強する意味ってなんだろう?」が提示され、各自が今の段階で考えている「勉強する意味」をアウトプット(ウェブプログラム上に入力)しました。
 自分たちがいま入力したものや、これまでの参加者が入力したものの一部が表示されて、いろんなひとが考えた「勉強する意味」に触れることができました。

☆ガイドトーク

 今回は、特別プログラムということで、一人のガイド(ガイドとはゲストとか講師の意味)の話ではなく、6名のガイドから学びます。
 ここで大切にして欲しいことは、「Curiosity First.(大切なのは好奇心)」ということ。こんな風にステップ毎に、大切にして欲しいことが提示することで、生徒の集中力や興味関心が保つのかなと思いました。
 登場したガイドは、「クリエイティブディレクター」「詩人」「社会起業家」「フードエッセイスト」「TVディレクター」「段ボールアーティスト」と多種多様。
 ウェブプログラム上にはメモ機能もあるので、生徒たちはたくさんメモしているようでした。

☆アウトプット

 ここで、将来勉強してみたいことを考えて、アウトプット(ウェブプログラム上に入力)します。イメージ画像を添えてアウトプットするのも、Inspire Highならではの特徴です。言葉を使うだけでなく、映像をイメージすることで、脳全体が活性化するのを感じます。
 ここで大切にして欲しいことは、「Think Deeper.(いつもより考える)」「No Judgement.(評価なし、正解もなし)」。短い時間でどんどん入力していきます。生徒たちはもうちょっと時間が欲しいという感じでしたが、これもInspire Highのプログラムの特徴だと思います。悪い意味ではなく、このちょっとした違和感が意欲を高めて、感じること・考えることをプログラム終了後も長持ちさせる効果があると思いました。

プログラムの視聴の様子

☆フィードバック

 次は、これまでの参加者のアウトプットを読んだり、コメントをつけたりする時間です。
 ここで大切にして欲しいことは、「Feedback is a Gift.(フィードバックは贈り物)」。自分とは違う考えや価値観の人がいるし、同じ考え・価値観の人もいる。いろんな感じ方・考え方をする人がいること、多様性を感じることができる素敵な時間です。

☆リフレクション

 最後は、リフレクション。今日のプログラムをふり返るとても大切な時間です。自分がこれまでに取ったメモを見たり、ガイドトークのキーフレーズを見たりしながら、自分の考えをしっかり掘り下げます。そして、印象に残った言葉をアウトプットします。

 以上で、オリエンテーションプログラムが終了しました。あっという間に終わったなと、生徒たちは感じた様子でした。また、Inspire Highのスローガン「Expand Your Horizons.(自分の世界を広げよう)」を実感できたのかなと思います。

生徒たちはとても集中していました

◎最後に

 講師の方から、マイページの使い方や個人での利用方法などを教えていただきました。そして、STEAMコースの先輩たちが昨年度に利用した感想も共有してもらって、これから自分たちもどんどん「Expand Your Horizons.(自分の世界を広げよう)」と意欲的になっているようでした。

☆生徒の感想

・もう少し難しいものだと思っていたがラフな感じだった。自分たちに直結する内容で面白かった。
・最初Inspire Highと聞いてどんな内容か分からなかった。(体験してみて、)普通の授業では一般的な内容を勉強するけど、Inspire Highでは自分が興味があるものをたくさんあるプログラムから選べるので、どんどん利用していきたいと思った。

 これから、Inspire Highのプログラムを受講することで、生徒にさまざまな価値観を知ってもらい、自分の人生について考える機会にしてもらいたいと思います。

感想を発表してくれました
講師の方(前列中央)と記念写真

■ 執筆者:安田女子高校STEAMコース主任(3年目)
教員歴24年(理科と情報、専門は物理)。
趣味は読書、好きなことは謎解き、好きな食べ物は粒あんです。
大学・大学院時代は、赤外線天文学を専攻、できたてほやほやのすばる望遠鏡を使わせてもらいながら褐色矮星について研究していました。
未知の人と関わるときは尻込みするタイプですが、STEAMと関わり始めてからは、いろいろな人と積極的に関わろうと努力しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?