ヴァジュラ𝔦𝔡

ワールド・ミュージックとヘヴィ・メタルを中心に好きな音楽について書いています。アングラ…

ヴァジュラ𝔦𝔡

ワールド・ミュージックとヘヴィ・メタルを中心に好きな音楽について書いています。アングラシーンから世界を獲ろうとしているミュージシャンが好きです。日常に溶け込む音楽が好きです。旅で出会う音楽が好きです。音楽は環境と不可分なところがある。だから音楽はバーチャルな旅でもあると思います。

マガジン

  • メタル史 1980-2009年

    1980年から2009年までの30年間のメタル史を時系列で追っていきます。各年10枚のアルバムを選び、計300枚でメタル史を俯瞰することを目指します。 ロック、ハードロックのサブジャンルとしてスタートしたメタルは「ヘヴィメタル」として誕生し、拡散と進化を続け数多くの「○○メタル」「メタル○○」となって分岐しています。新しい音楽的刺激を求めて変化し続ける「メタル」を時系列で追っていくことで各サブジャンルの発生、進化を知り、より様々なサブジャンルに触れてより一層メタルライフを楽しめるようになることを目指して書いていきます。第一回目に300枚のリストがあり、次回以降各1枚づつ掘り下げていきます。 Stay Metal!

  • ライブレポ、コラム

    ライブレポートや雑文など。

  • アルバムレビュー

    漫然とアルバムを聴いていると印象を忘れてしまうので、アルバムを聴きながら1曲づつ感想を書き留めてみることにしました。特にジャンルレス。その日選んだアルバムを聴いてレビューしていきます。

  • 究音室

    すごいなと思った音楽を動画付きで紹介していく音楽エッセイ集です。新しめの音楽を取り上げています。

  • 究音室プレイリスト

    週ごとや月ごと、ジャンル別などコンセプトに沿って選んだプレイリストです。

最近の記事

  • 固定された記事

♯私を構成する100枚

「#私を構成する100枚」というお題を見つけました。最近聞いている音楽はいろいろと記事にしていますが、「過去こんな音楽を聴いてきた」をまとめて書くことは少ないのでいい機会だと思って書いてみました。 なお、今回のテーマは「オールタイムベスト100枚」ではなく「構成する100枚」。自分の音楽観に影響を与えたアルバムたちです。これらを聞くことで自分の音楽へのとらえ方が変わったり、新しいジャンルに出会えました。順番には深い意味はありません。全部が全部、今でも好んで聞くアルバムという

    • 連載:メタル史 1980年②Iron Maiden / Iron Maiden

      1980年はN.W.O.B.H.M.(New Wave Of British Heavy Metal)ムーブメントが高まり、一気に様々なバンドが世の中に出た年とされていますが、その中で最も象徴的な1枚を選ぶとしたら多くの人が選ぶであろう1枚。80年代、いやメタル史を通じて最重要バンドの一つであり続けるIron Maidenのセルフタイトルを冠したデビュー作。ジャケットに描かれたミイラ化したパンクスはEddie The Headと呼ばれジャケットごとに様々な変態を繰り返し、メタ

      • 連載:メタル史 1980年①Black Sabbath / Heaven and Hell

        #早速購入いただいた方、ありがとうございました。今回から本編を書いていきます。今回は初回なのでサンプルとして全編無料公開。はじめて当連載に来ていただいた方は序文からどうぞ。 Black Sabbathはヘヴィ・メタルの祖ともされるバンド(→関連記事)です。1970年にリリースした2枚のアルバム「Black Sabbath」と「Paranoid」によって「ヘヴィ・メタルという音楽のイメージ」を定義した。その後も次々とメタル史に残る名盤をリリースしてきますが70年代後半になると

        • 連載:メタル史 1980-2009 序

          ヘヴィ・メタル、そしてその派生形である数々の「○○メタル音楽」、それらの歴史を追っていきます。1年につき10枚、その年に生まれたなるべく新しい音像を象徴するアルバムを選んでみました。1980-2009年の30年間、合計300枚のアルバム。いわゆる名盤集、アルバムガイドです。 ただ、ネット上にはさまざまなメタル名盤ガイドがあり、よりまとまった書籍の形でもメタル音楽ガイドブックがすでに存在します。それらと何が違うのか。やはり書くなら何か新しい価値を生み出したいと思っています。

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        ♯私を構成する100枚

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        • メタル史 1980-2009年
          3本
          ¥500
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          74本
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          31本

        記事

          VIOLENT ATTITUDE 2024/3.20@川崎クラブチッタ

          行ってきました、川崎クラブチッタ。Doom主催によるジャパニーズメタル ハードコアシーン、アンダーグラウンドシーンのベテランたちによるイベント、Violent Attitude。大半のバンドが90年代初期から活動(か80年代から活動)で達人揃い。今回はライブレポでもありますが、各バンドを調べてみたらめちゃくちゃ面白い話が多かったので半ば雑談的な「僕の知らなかった80年代、90年代メタルシーンとの出会い(と思い出)」みたいな記事です。緩い感じでどうぞ。あと、個人の感想を素直に書

          VIOLENT ATTITUDE 2024/3.20@川崎クラブチッタ

          Judas Priest / Invincible Shield(2024)

          UKメタルの祖とも言えるジューダスプリースト(鋼鉄神)、プリーストの結成は1969年とブラックサバスとそれほど変わらないが、デビューは1974年、そして本格的な商業的成功を収めるのは1980年のブリティッシュスティールからとやや遅咲きのバンド。ただ、それ故か「British Heavy Metal」に拘り「ヘヴィメタルとは何か」という音像を追及してきたバンド。以前書いたようにヘヴィメタルの誕生は1970年のブラックサバスのデビューをもってだと思っているけれど、サバス自身は「ヘ

          Judas Priest / Invincible Shield(2024)

          BUG ME TENDER Vol.22(GEZAN,ハナレグミ,擬態屋) / 2024/3/8@Zepp新宿

          Zepp新宿にGEZANのイベントを観に行ってきました。初Zepp新宿。歌舞伎町、トー横奥に再開発された商業ビルの地下1階から4階をぶち抜いて作られており、天井が高い! 地下大墳墓といった趣きでなかなか良いハコです。Zeppシリーズだけあり音響や照明も高品質。 さて、今回はGEZANのボーカルであるマヒトゥザピーポー(以下マヒト)の初監督映画作品「I ai(アイアイ)」の封切前日記念ライブ。映画関連の話題が多いライブでした。この映画のことは知らず、GEZANは以前野音でワン

          BUG ME TENDER Vol.22(GEZAN,ハナレグミ,擬態屋) / 2024/3/8@Zepp新宿

          Bruce Dickinson / The Mandrake Project (2024)

          ★★★ 感動した/ウルッと来た ★★ ワクワクした/耳を惹かれた ★ 平常 全体評価:★★★19年ぶり、アイアンメイデンのボーカリスト、ブルース・ディッキンソンのソロ作。前作同様ロイ・Zとタッグを組み、コンセプトアルバムとしての作品。 まず、メタル色は薄い。というか、最近改めて思うが00年代以降「メタル」というとグロウルボイス(いわゆるデス声)の印象が強くなっている気がする。そもそもブルースはデス声を使わないし、そういう意味ではメイデンさえも今は「メタル」ではないのかも。

          Bruce Dickinson / The Mandrake Project (2024)

          A Ray of Hope Vol.05 (明日の叙景 / nervous light of sunday / THA BLUE HERB) @ 渋谷CYCLONE 2023.2.24

          今日はこちらのイベントに行ってきました。 明日の叙景、THA BLUE HERB、nervous light of sundayの3バンド対バンイベント。2022~2023は海外アーティストを中心にライブに行っていましたが、一通り見たい海外の大御所バンドは観れたので今年は国内アーティストのライブを増やそうと思っている昨今。日本のアンダーグラウンドメタル界で話題となった明日の叙景を観ようと思ってライブ予定を調べたところ、直近がこのイベントだったのでチケットをゲット。でもブルー

          A Ray of Hope Vol.05 (明日の叙景 / nervous light of sunday / THA BLUE HERB) @ 渋谷CYCLONE 2023.2.24

          AIが作るメタル:Frostbite Orckings

          AIによる画像の自動生成は一気に進化が進んでいますが、音楽生成も飛躍的な発展を遂げています。最近増えているのが「○○が○○をカバーしたら」系。「歌ってみた」「演奏してみた」をAIにやらせたバージョンですね。たとえば「SlipknotがMaster Of Puppetsを演奏したら」のAI生成バージョンがこちら。 かなりクオリティが上がっています。「なるほど」と思うレベル。きちんとしたスピーカーやヘッドホンで集中して聞くと多少変なところがありますが(一発生成なので各楽器の分離

          AIが作るメタル:Frostbite Orckings

          Candlemass Japan Tour 2024 @ 渋谷CLUB QUATORO 2024/1/26

          やってきました渋谷クラブクアトロ。2024年のライブ初めはエピックドゥームのパイオニア、スウェーデンのキャンドルマスのライブです。 キャンドルマスは1984年に北欧スウェーデンで結成されたエピックドゥームメタルバンドで、「エピック(壮大な)ドゥーム(暗鬱な)」というこのサブジャンル自体、彼らの1stアルバムである『エピカス ドゥーミカス メタリックス』にちなんで命名された、いわばこのジャンルの祖とも言える存在です。 1970年代後半~1980年代初頭にかけてUSではペンタ

          Candlemass Japan Tour 2024 @ 渋谷CLUB QUATORO 2024/1/26

          ヘヴィ・メタルの誕生:Black Sabbath / Paranoid(1970)

          2024年になりました。今年こそ「メタル史」を振り返り、自分なりの理解を深めようと思っています。 1970年:ヘヴィメタル誕生の年ヘヴィメタル史を紐解くと、1970年を起点としているものが多くあります。それはなぜかというと、このアルバムですね。 Black Sabbath / Black Sabbath(UK 1970年2月13日)ヘヴィメタルの起点をどこに置くか。いろいろな考え方がありますが、僕の知る限りこのアルバム(および1970年9月にリリースされたブラックサバスの

          ヘヴィ・メタルの誕生:Black Sabbath / Paranoid(1970)

          2023年間ロックベストアルバム20枚

          12月になりました、年間ベストアルバムの時期ですね。今年も耳と心に残ったアルバムを世界中から選んでみました。基本的にロックでいわゆるバンドサウンドです。あと、似たような音像からは1枚しか選んでいないので20枚それぞれ個性があります。順番は順位ではなくデビュー年※1が新しい順に並んでいます。若手からだんだんベテランになっていく、という並び。年代別に分けると 2020年代デビュー 3組 2010年代デビュー 7組 2000年代デビュー 5組 1990年代デビュー 2組 1980

          2023年間ロックベストアルバム20枚

          Nex_Fest Extra @幕張メッセ 2023.11.04

          行ってきました、Nex_Fest Extra。Nex_Fest東京初日(メイン)はVektor来日と重なったため泣く泣く断念したら後からExtraが発表。連日のライブとなりました。 フェスの全体的な印象を箇条書きで。 ・Nex(t)の名の通り「新しい」メタルフェスだった。客層も若く、新世代のフェス感。こういう新しいフェスができたことは素直にうれしい。 ・この日はトリのBring Me The Horizon以外全部日本のバンド。ほぼ日本の現在進行形メタルのフェスとも言え

          Nex_Fest Extra @幕張メッセ 2023.11.04

          Vektor JAPAN TOUR 2023 @ Space Odd 2023.11.3

          Vektor、10年ぶりの来日公演に行ってきました。ビートルズに始まりVektorで締める一日。 Vektorは2009年にデビューしたアメリカ、フィラデルフィアのテクニカルスラッシュメタルバンド。前身バンドのロクリアンの結成が2002年なのでそこから数えると活動歴20年を超える中堅のバンドです。中心人物はギタリスト兼ボーカルのデビッド・ディサント。ツインギター体制でもう一人のギタリストがエリック・ネルソン。この二人のギタリストがバンドの核です。2016年に一度解散状態に陥

          Vektor JAPAN TOUR 2023 @ Space Odd 2023.11.3

          ビートルズが遺したもの

          2023年11月3日、ビートルズ最後の新曲「Now And Then」がリリースされました。 ジョンレノンが遺したデモテープに残りの3人が参加した形。1995年のビートルズアンソロジー(新曲「Free As A Bird」と「Real Love」が同様のプロセスでリリースされた)作成時にこの曲も取り組んでいたもののボーカルが小さく、ノイズも多いため完成を断念。今回は自動補正によるボーカルの分離とノイズ除去のAI技術の発達によりついに完成の運びとなりました(一部で「AIによる

          ビートルズが遺したもの