消えない傷。

昨日の夢の続きも見れずに、タバコをふかしながら頭を掻いている。
空を見上げるのは煙を吐く時くらいで、明日を信じられずに今日を生きている。
季節外れの雪が降ったみたいで、テレビをつけたまま僕はいびきをかいている。
消えない手首の傷を掻きむしって、綺麗に治るはずの傷で傷を作っている。

つぎはぎだらけのアスファルトに、小さな水たまりができている。
僕はカサブタを何度も剥がしては、昨日の続きを探す。

消えない傷どうにもなんないねって、そうやって笑って抱えて生きてりゃ良い。
言えない傷どうにもなんないねって、それでも笑っててって隣に居れたら良い。

おんなじ失敗を何度も繰り返して、その都度何度も傷ついて、成長しないまま大人になったから、貴方に会えたんだよ。
有難う。

つぎはぎだらけのアスファルトに、小さな水たまりができている。
僕はカサブタを何度もなぞっては、今を生きるだけさ。

消えない傷どうにもなんないねって、そうやって笑って抱えて生きてりゃ良い。
癒えない傷どうにもなんないねって、それでも笑っててって隣に居れたら良い。

消えない傷どうにもなんないねって、そうやって笑って抱えて生きてりゃ良い。
そういうもんだろ?
泣いて忘れんなって日が昇る。
いつだって眠りにつければ良い。

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