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女性配信者がVtuberでなくてはならないワケ

昨今、何かと配信業界を賑わせているVtuber。
まだまだ、絵だの何だの言われ世間に受け入れられていない部分もあります。

でも彼女らにはそうせざるを得ない背景があると思いましたので、書きなぐってみたいと思います。

2023年2月の視聴時間ランキング ※配信技研様のツイートより引用

ご覧の通り、兎田ぺこら、さくらみこ、博衣こより、大空スバル、葛葉、戌神ころねなど多くのVtuberが毎月ランキングに入っています。

ここからは少し、女性配信者の背景を話したいと思います。
(※メタい話も含まれます)

遡ればpeercastという配信ソフトが日本における配信の原点だと思いますが、ある程度一般的に確立されていったのはニコニコ生放送のサービス開始だと思っています。(2007年12月25日)

当時は過激な配信も多くありましたが、この頃から女性配信者というのは少しずつ増えてきました。

完全顔出し、マスク顔出し、体出しのみ、声のみなどスタイルは様々ですが一定のファンを獲得する人も居ました。

ですが、男性配信者と大きく異なる点は、あまりにも誹謗中傷のコメントが多く、ずっと荒れているケースが多いという点です。
これは、匿名男性のネットでの立ち振る舞いが悪さしていると言っても過言ではありません。

男性配信者の場合は、顔が良い悪いはあまり関係なく、面白さが重視されます。
これは視聴者のほとんどが男性という事もあり、男性配信者への見た目の優先順位が低いという事です。

一方で女性配信者の場合は可愛くない場合は叩かれ、可愛い場合はセンシティブなものばかり要求される。
また、見た目が良く面白いトークができる女性、見た目が悪く面白いトークができる女性共に叩かれやすい傾向にありました。

①見た目〇+おもしろい
②見た目〇+おもしろくない
③見た目✖+おもしろい
④見た目✖+おもしろくない

どのパターンでもネット匿名男性は嫌う傾向にあると考えます。
①の場合は兼ね備えすぎててうざいor見た目が良いと面白いと感じない
②の場合は面白くないんだからセンシティブ方面な事だけを求められる
③の場合は見た目でNG、芸人くずれ
④の場合は言わずもがな

と言った感じでしょうか。

あと、この黎明期に配信をしていた女性はニコニコやアニメ、ゲーム等のカルチャーに強く関心がある女性という事もあって声に特徴がある配信者が多かったのもあります。
声が好きな人も居ればキモイという人も居て荒れやすい原因ともなっていました。

つまり、「トークが面白い」や「何かしらの才能がある」人が配信として表にとても出てきにくい環境だったと考えています。

顔出しをしていない歌ってみたの女性ぐらいでしょうか人気を博していたのは。

収益化システムが無い時代から配信をしていた猛者達はやはり面白い事をしたい、人気になりたいなどシンプルかつ当たり前の動機を持っています。

そういった才能ある埋もれた女性配信者を解決に導いた方法がVtuber化だと思います。
バーチャル技術、メタバース技術などは本来は別の目的もあるとは思いますが、結果的に才能ある埋もれた女性配信者に日の目を浴びせるツールになったと言えます。
事実、現在トップを走るVtuberはほとんどがニコ生主と言われる人達です。

二次元のキャラクターになる事によって、3次元とはある種乖離した感覚で配信を見れる。
つまり、外見の良し悪しや、女性配信者が世間に受け入れられにくいという問題点を一気に解決してくれます。(そもそもこの問題点があること自体が問題)
こんなにも人気を獲得しているトップVtuberが生身の人間で同じ事をやっても、こうはならないんです。

極端な話、ワンピースを見て「海賊王になるとか草」なんて思わないと同じように、二次元ファンタジーのフィルターを通して見れるんですね。
もちろんアニメとは違って半分その人自身としての活動でもあるので、ただ側を被った人間がしゃべってると捉えてしまうのも分からなくもないです。

でもこの差が彼女たちが成功している理由だと思います。
ディズニーで現実を忘れ夢の国として楽しめる感覚に近いという事です。

自分はどちらかというと冷めているタイプなので、生身の人間が今のVtuberの喋り方、配信内容であれば絶対に見ていないと言えます。
ただ、アニメやゲームが好きでキャラクターとして違和感なく捉える事が出来たのですんなり見れて好きになれたと思っています。

配信は続けていると自然と自己開示が多くなるのでその人に好意を抱いたり、嫌悪を抱いたりで好き嫌いは出てくるかもしれませんが。

※ちなみに自分はメンシはちょこっと入っていてスパチャはしていないタイプです。

これまでの話から考えると逆に男性VtuberはV化する事で女性ほどの大きなメリットを得にくいとは思っています。生身で顔出しの有無はあれど活動しても問題は無いからです。
もちろん大きな箱に所属することでの認知拡大や、外見の良し悪しも気にしなくていい、顔出ししない事で伸び伸びできるなどメリットも勿論あります。
特に葛葉、叶などはトークはもちろん、歌やユニットでの活動を通して女性層の獲得、ストリーマーとの絡みで男性層も獲得し、うまくやっている印象です。

にじさんじ、ホロライブなどのトップを走るVtuberのトークスキル、配信技術は本当にエンタメとして凄いと感じます。

まとめると、多くのネット匿名男性が生身で女性が配信をしているというだけで受け付けにくい、外見が良くてもセンシティブ面しか興味が持てないという非常に拗れた性質の結果、Vtuberがたくさん産まれ活躍している。
そしてそのVtuberを絵が喋るなとまだ多くのネット匿名男性批判している。
ただ、バーチャルとして受け入れる事が出来る人が居る分だけマシになったという構図になっているわけです。

動画投稿者では女性でも再生数を持ってる人は居ますが、生放送で生身で数字を持ってる女性というのは本当にごくわずかしか居ません。何なら勢いランキング上位に入りそうな人で言うと0人だと思います。
これも特性があると思っていて、男性は生もの(配信)、女性は作りもの(動画)が好きという性質もあるのかなと感じています。

Vtuberの世間的な認知はもちろんですが、生身の女性が配信で数字を獲れるようになれば良いなと思っています。
また、その為には配信を見る女性層がもっと増えないと難しいのかなとも思います。
男女共に受けが良い生身女性配信者が出てきたらそれはかなり革命かもしれません。

書きなぐりで読みにくくてすみません。

peercast時代から2023年に至るまでいろんな配信を見続けた男による女性配信者がVtuberでなくてはならないワケでした。



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