なぜプロジェクトマネジメントをメンバー全員が学ぶべきなのか?

昨日、Backlog World 2020 運営キックオフという会議に参加してきました。

公募という形で運営に立候補させていただいたのですが、動機というか期待としては:
・今社内でプロジェクト品質向上に取り組んでおり、より実践的な知識を吸収しておきたかった
・Backlogは普段からよく使っていて馴染みがあった
・コミュニティ運営のノウハウを学んでみたかった
といった理由がありました。

ということでキックオフに出て来たのですが、正直ちょっと感慨深いものがありました。

というのも、会議の生産性が異常に高いんですよね。自分は一時期会議のコンサルをしていたぐらい会議には多少のこだわりがあるんですが、ちょっと驚きました。

Google Hangoutで国内数拠点を連携させ、20名近くが参加していました。私以外の多くのメンバは既に関係性がある方々のようでしたが、それでも全員が皆濃い関係性というわけではない様子。普通なら結構カオスになりがちな条件が揃っています。それでも会は極めて順調かつ円滑に進むんです。

当然のことながら、リーダー陣の皆さんのおかげでアジェンダや必要な資料は、事前にしっかり準備されていたというのがまず大きいかと思います。
ただ、会議中グループチャットでみんなが少しユーモラスに進行の合いの手を入れて会議を盛り上げたり、気がついたことや参考情報などをすぐその場でチャットで共有されたり、全員の参加意識がめちゃくちゃ高い。

例えば、最初は自分含めまだ顔がわからない参加者が多いので名札や付箋に名前を書きお互いに名前を覚えやすくしよう、という提案をされた方がいて、即次回から採用となりました。もう最高な感じ。

よくよく考えれば、参加者がみなプロジェクトマネジメントツールのユーザー会の運営をしていたり、自身でコミュニティを主宰されていたり、言ってみれば皆プロジェクトワークの実践的知見の塊のような方々です。

こんな手練達がメンバーに揃っているからなのか、あらゆる話の進みが速い。お互いの意見を尊重する空気が自然とできていますし、個人の利益よりプロジェクトの利益を中心に考えようという価値観、より生産的な手段を取ろうという意識などが当たり前になっていると感じました。
参加者全員が、こうしたイベントのリーダーの大変さと苦労を理解し、そんな中リーダーを引き受けていただいた方へのリスペクトと少しでも貢献したいという気持ちを備えてらっしゃる、そんな会だった気がします。

そんな会を通じて改めて思ったのは、「リーダーシップはリーダーだけが身につければ良いものではない」のと同様に、プロジェクトマネジメントはPMだけが身につければ良い知識ではないということでした。

このことはよく宴会の幹事に例えられますが、普段あまり幹事をやらない人たちが多い飲み会の幹事役は本当に大変です。ドタキャンは平気でする、遅刻は当たり前、前で誰かが挨拶中も勝手に大声でしゃべる、お金払わずに先に帰るなどなど、幹事の苦労をわかってないからできる振る舞いです。一方普段から幹事をやる人たちが参加者の飲み会は、そうした苦労が少なそうことは想像できますよね。

プロジェクトマネジメントの概念や基礎知識をメンバが理解できていない場合、極めて形式的な事務手続きとしてプロジェクトマネジメントルールが形骸化され、本来の効果を果たさなくなってしまいます。そういう意味で、プロジェクト運営効率を高めるには、PM以外のメンバもプロジェクトマネジメントを理解しておく必要があるのです。もちろん、「概念を知る」のと「実際それを回せる」には大きな差がありますし、メンバはまだ実際にそれを回せる必要はありません。ただ知っておくだけで十分に価値があるのです。

来月から、全社員に対してプロジェクトマネジメント基礎研修を展開していきます。PMそのものの育成は重要課題として取り組みつつも、メンバー全員がプロジェクトマネジメントを「共通言語」として整えてもらい、各プロジェクトにおけるPMの負担を軽減し、各プロジェクト品質を底上げしたいと考えています。今日はその狙いが間違っていないことを少し確認できて、少し勇気をもらえた気がしました。全社展開には多少困難もあるかと思いますが、皆にその思いと中身が届くように、更にコンテンツを磨いていきたいと思います。

しかしBLW2020の運営はまさにこれから。イベントの成功に向けて、自分の役割を果たしつつ、存分に楽しみたいと思います。

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中野康雄(A.R.I.)

ARアドバンストテクノロジ株式会社(略称ARI (http://www.ari-jp.com/ ) )取締役執行役員|流通経済大学 非常勤講師(Eビジネス論)|ITコンサル、サービス事業者から独立開業を経て現職。 昭和49年生まれ。双子座 O型。兵庫県出身。
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