見出し画像

耳栓と人酔い

私は都会が苦手だ。単純に人が多いし、常に誰かを避けて進むのが疲れる。だって避けてくれないもん。

そのような理由から私は疲弊し、いわゆる人酔いの状態になるのだと思っていたし諦めていた。やっぱり自然と田舎がイチバンだなぁと。

ある日私はネットで『デジタル耳栓』なる存在を知る。人が不愉快に思うノイズを除去し、会話や危険察知に必要な音は都合よく拾うという商品だ。

その後検索を進め、スウェーデン発の『dBud』という耳栓が気になった。別にこの時点では、人酔いを解消できる発想はなく、単にその耳栓を付けた状態の世界を体験してみたかっただけである。つまり好奇心だ。

この『dBud』は、デジタルではなくアナログ的商売であり、しかも1万円くらいする。だが私はイヤイヤ期の子どものように、ソレを実行しないと気が済まない。

購入後、主に車内で使ってみた。主な目的はタイヤから発せられるロードノイズの除去。これには確かな効果を感じた。ちなみに食事中は自分の咀嚼音が気になるので個人的には外したい。

本題に移ろう。とはいえ、人酔いを『結果的に』していなかったのは偶然であるし、ハナから耳栓がそのような作用をするとは思っていなかったのである。

ここからは想像だが、私は恐らく音や気配、人の会話や存在感を不必要に多く拾ってしまうのではないか。それゆえ、人混みの中に放り込まれると、否が応にでも脳がオーバーヒートし、次第に歩くのも億劫になる。これが人酔いの正体。

もし、私と同じような悩みを抱えていれば、確実ではないであろうが、耳栓の購入をオススメしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?