安田尚央

サーカスを拡大解釈して生きています。ミラーボールサーカスを宜しくお願いします http://mbcircus.com

これぞ最新・最高の舞台作品だ。「The Greate Tamar」

2019年6月29日、彩の国さいたま芸術劇場ではスタンディングオベーションが起きていた。多種多様な舞台作品をランキングするのもどうかと思うが、日々アップデートされている人類の認識その最新の哲学を感じる作品を目の当たりにし、その情報量の多さと壮大さに浮遊感を覚えながら、これは今この時代にやっと現れることが出来た最高の作品だと感じていた。

 この舞台では、空を飛ぶし、地に潜るし、重力は無くなるし、時

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【現代サーカス実験場(仮)vol.2】レポ

2019年6月19日(水)19:30-22:00 (アフタートーク付)
@綜合藝術茶房 喫茶茶会記

1.谷口界
意思に反して勝手に動いたり崩れたりする身体。
ジャケットを着ることで人の形を保ち、世間の荒波に立ち向かう。

「サーカスの人は特技を持ち、それを求められる。それとの戦い」
「面白いけど辞めていく人はいっぱいいる」
「真面目なので完成度を求めてしまうけど、実験は続けたい」

2.ハチロウ

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プチ428festivalに参加してきました

2019年4月30日~5月2日 まで修善寺で行われたプチ428festivalに行ってきました。

ファイヤーパフォーマー達が集まる緩いキャンプで、米屋さんが主催だから428と書いてヨネヤと読みます。何故かいつも雨が降るという、野外イベントとしては致命的な特徴がありますが、今回も予想通り雨。

それでも、「雨だからかえって安全なんだよね-」と濡れながら元気に炎を振り回す皆さん。

平成から令和にか

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Scala –夢幻階段の感想

噂に名高いヨアン・ブルジョワが来日するということで、2019年4月29日に静岡まで行って参りました。

 ラテン語で階段を意味するscalaは、物理学の世界では長さ・時間・温度・質量・電荷などを指します。分かりやすく言えば、ベクトルと比べて位置や方向性が無い概念です。

 この舞台では、大きな階段を中心にあちこちに階段があります。そこで演じられるのは「いつのまにか失くした物を、想い出す」物語。時間

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人類はサーカスから生まれた<Pが語るグランヌーボーシルクその3>

前の記事の通り、グランヌーボーシルクは親子3世代が一緒に楽しめるエンターテインメントのまま、アートの考え方を取り入れております。

 今回のキービジュアルもデザイナーのMadoka Kamiyamaさんに依頼し、近代サーカスの祖アストリーさんのイギリスとフランスを、道化の歴史からコンメディアデッラルテのイタリアを選び、それぞれの古いサーカスポスターをコラージュして作成しました。これは、ヨーロッパの

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ここでしか起き得ないサーカス<Pが語るグランヌーボーシルクその2>

「感謝とアート」というテーマで、感謝を前回に話しました。今回はアートについて。
 
 昨今のアートの潮流で基本的な考えとして「サイトスペシフィックアート」があります。これはその土地でしか起きえない、その土地ならではのアートという意味で、幽霊に例えると解りやすいです。例えば、アメリカの足だけのゴーストが日本の畳の部屋に現れても全く説得力がありません。その場の歴史や地理や風習などから立ち上る物が、現代

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