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人類はサーカスから生まれた<Pが語るグランヌーボーシルクその3>

 前の記事の通り、グランヌーボーシルクは親子3世代が一緒に楽しめるエンターテインメントのまま、アートの考え方を取り入れております。

 今回のキービジュアルもデザイナーのMadoka Kamiyamaさんに依頼し、近代サーカスの祖アストリーさんのイギリスとフランスを、道化の歴史からコンメディアデッラルテのイタリアを選び、それぞれの古いサーカスポスターをコラージュして作成しました。これは、ヨーロッパのアートが文脈を大事にしているところを真似ていて、サーカスにも文脈があるぞという主張でもあります。
 
 さらに広義のサーカス的な物の起源をたどると、世界中の文明誕生とともにサーカス的な物は存在していて、古代エジプト、古代ギリシャ、古代中国などで確認することができます。

 そもそも一説によると、猿が二足歩行を始めたのは前足で道具を扱うためだと言われています。それは、多数の猿の中の一匹の特異な行動が元になったわけで、その新しい可能性に挑んだ最初の猿の奇行は、サーカス的ではないでしょうか。

 つまりサーカスから人類が生まれたとさえ言えるのです。
 
 我ながら言い過ぎだとは思いますが、それくらい人類とサーカスは密接な関係にあります。多くは歴史の中で失われたものの、現在、才能ある多くのパフォーマーが新しいサーカスに命懸けで挑んでいます。
 
 現代のサーカスは既に評価されているアートと比較すれば立場はまだまだこれからですが、私は近く世界中の価値観をぐるんと変えてしまうほどのアーティストが出てくる事を予想しています。人間の可能性に体を張って挑戦し実現しているのがサーカスですから、人類をもう一回進化させても全く不思議ではないと思いませんか?
 
 サーカスに馴染みが無い日本はその試みから数十年分ほど遅れがあると言えますが、日本でも先進的な人たちの中では新しいサーカスはとっくに常識になっていて、その証拠に大阪がこれだけの新しいサーカスを隠し持っていた、それを表出できたがこのグランヌーボーシルクだと思っています。
 
 願わくば、サーカスを必要としていた人達にこのグランヌーボーシルクが届き、サーカスの豊かさを分かち合えますように。

公式HP:https://www.mbs.jp/gfo-gnc/

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