自分に本当に必要なメンターの探し方

さて、これまで各所で投稿してきた記事の中でも、とりわけ長期に渡って反響が大きいのが、「メンター」に関わる内容のものです。例えば、以前ライフハッカーさんに寄稿させてもらった、こちらの記事:

元々、新卒で入社したP&Gでも、メンター、言い換えると
■自分と直接利害関係がなく、様々な相談に乗ってくれる
■適切な受け止めと、適切なアドバイスを行ってくれる
■私利私欲なく、純粋にこちらの成長や成功を願ってくれる
という3点を満たしてくれる存在を持っている人が多く、その多くは、社内外で、自分から「メンターをお願いします」という依頼形式から成立していました。

で、上記の記事の主張としては「とはいえ、中々この3点を満たしてくれる人というのはいないので、互いにメンタリングし合うというグループを、特定の条件を満たして行うのがオススメですよ」といった内容です。

ところが、それ以外のパターンで「この人は自分にとって、本当に必要」というメンターを探し出す、非常に良い方法があったことを最近思い出しまして、ここにそれをご紹介したいと思った次第です。

その内容、まずは私の個人的な経験から、入らせていただきたいと思います・・・

あまりにイタイところを突かれた日

あれは、今から6年ほど前のこと。当時、長年一緒に仕事をしてきた友人(現 当社ICJ代表 服部結花)と起業した直後だった私は、元々ちょっと知っていた松浦さんという別の友人を、服部に紹介しようと、夕食をとっていました。
この松浦さんというのが中々の人物で、当時、「ブラストビート」という、高校生たちに音楽イベントを企画してもらい、その成功を大人たちが支援するという組み合わせで、高校生たちの成長を手助けするという世界的NPOの、日本代表をしていました。

まあなんといいますか、人格者?(すいません、軽くて・・・)

で、なんとなーく、服部と松浦さんを引き合わせたら面白いかもという、いつもながらの軽い気持ちで、食事をしていた次第。

そこで、話題がいろいろと移り変わり、私がふとしたきっかけで、こんな話をしました。

私「いやー、どうも僕の場合、他の人があれこれ悩んでるときとかに、”こうしたらいいよ”とか”あーしたらいいかも”という風に教えるってことをしないんですよね。小さい頃でいうと、弟とか妹とかにそうでしたけど”自分で考える機会を奪っちゃうから、うかつに勉強方法とか、処世術とか、教えないほうがいいよなー”って」

すると、突然、松浦さんが真顔になって(このときの凛とした表情は、忘れられませんな・・・)

松浦「吉沢さん、それは間違っているかもしれませんよ。自分はそう思っていても、相手からしたら”教えてくれたら助かるのに”、”どうしようかなぁ、助けてほしいなあ”って思ってるかもしれないじゃないですか。それは、自分がこうした方がいいと思ったら、相手がそれを求めているかを確かめながら、時には言わなきゃだめだと思いますよ」

ガーーーン

いやあ、このときの衝撃は、未だに忘れられません。めったにそんなことないんですが、そのあと、自分がどういう風に返したのか、全く記憶にありません。多分、モゴモゴしたんだろうなぁ・・・

で、その後に松浦さんがトイレにたったとき。服部がニヤニヤしながら、こんなことを言ってきました

服部「吉沢さんさ、松浦さんにメンターになってもらったらいいとおもう!」

あらら、中々あなた、痛いこといいますね。僕もそれをちょっと頭によぎりましたが、やっぱりそうですか、と。

自分のことをよく理解している人の推薦ならあきらめがつく

当時からすでに、この服部とは4年くらいずっと、プロジェクトを一緒にやってきており、こちらの特性をよーく理解している状態。

そんな服部としては、上記のような「そういうときは、言ってあげた方が良いんじゃない?」というシーンに、おそらく何回も出くわしていたんでしょう。でも、流石に直接利害関係というか、お互い仕事をしている中で、そういう指摘はしづらいもの。

ところが、この松浦さんと僕とは、何にも利害関係なし。

さらに、服部が長年感じてきていた私の弱点、痛いところを、一瞬で見抜き、さらにそれを丁寧に指摘してくれる。

というわけで、「確かに、この松浦さんにメンターになってもらったら、間違いなく、今まで自分が意識できていなかったところが鍛えられるだろうな・・・」ということで、この一週間後、改めて松浦さんとお会いして、正式にメンターになってもらった次第です。

で、この効果が実に絶大でして・・・・。当時だと、一ヶ月に一回、大体2時間くらい会ってもらい、そこでたわいもない会話をします。
すると、その中で、僕の話の中から、「これはもっとこうしたほうがいいかもな」「ここ、どう思います?」みたいな感じですごすごと相談をすると、松浦さんがそれを丁寧に聞いてくれた上で、およそこちらが想像しているのとは斜め右上のインプットをもらうことばかり。

例えば・・・

私「カクカク・シカジカ、こんな風に言い争いになって、こないだもめたんですよね・・・」
松浦さん「ふむふむ。(ニコニコしながら)まあ、最初に相手の人格に関するところをお互いにけなしちゃうと、そこから先は、敬意ある会話にならず、どんな理屈も、お互いに通じなくなっちゃいますよねえ」
私「グサッ」

というような感じで。

メンター選びの具体的な進め方

というわけで、ここからヒント、もとい強烈な成功体験を収めた私は、それ以来、以下のような方法でメンターと出会い、お願いすることを学び、実践するようになりました。

ステップ1:過去一年を振り返ったときに、自分が一番一緒に時間を過ごした、仕事をともにした人に、「メンター」というものの位置づけを説明した上で、「自分によさそうなメンターの人って、誰かいない?」と聞く
ステップ2:そこで名前が上がった人と、その人と3人で、食事やミーティングなど、なんでもいいので、実際に会ってみる
ステップ3:自分が困っていること、課題だと思っていることを、その場に持ち込み、しれっと相談してみる
ステップ4:そのときのやりとりが、自分にとってしっくり来るものかどうか?その人にメンターをお願いしたくなるか?というのを振り返りつつ、紹介してくれた友人に「会話を見てて、いいと思った?」と聞く
ステップ5:ステップ4で「メンターをお願いしたいっ!」となったら、改めてその人に、自分から直接連絡をとり、上記の流れ含めて包み隠さずにお話し、その上でメンターをお願いする

メンタリングは最初は定期的、あとは自然な流れの中で

さて、実際にメンタリングを開始したら、最初は一定のリズムで予定を入れ、定期的にお会いするのがオススメです。なにせ、自分の痛いところも含めて会話をするので、これがなかなか精神エネルギーを使います。
私の場合であれば、最初は2週間に1回くらいお会いし、徐々にその感覚を開けていき、一ヶ月に一回くらいに収束するのが、よくあるパターンです。

で、面白いものなのですが、この面会のリズムというのは、自分の状況や心持ちの変化、同じくメンターの状況や気持ちの変化などを踏まえ、どこかのタイミングで自然に無くなっていったりします。

これは、メンターをお願いする自分の課題がだんだん変化し(望むらくは、成長したってことですかね)、メンターとの間で解きたい課題が解決していったときに起きるなと、いつも感じています。

なので、一度始めたから、あとは明確に最後、断るということではなく、お互いに、そういう「課題が解決し、お互いにメンターする側・される側というところから卒業だなと思ったら卒業にしましょう」と最初にすり合わせを行っておくと、非常にスムーズにメンタリングを続けることができるようになります。

かくして、いろいろな試行錯誤や不安が入り交じるこの4〜5月のタイミング。ぜひ、親しい友人や仕事仲間に依頼して、ご自分の未来のメンター候補を紹介してもらってみてはいかがでしょうか?

それでは

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【追記】
ちなみに、この松浦さん、いろいろなことに取り組んでいて、奥様が出産された前後に、子育てについて試行錯誤・葛藤・反省した内容を、下記のブログで書き綴っていたり、この4月には、政治に向き合って立候補をしてみたり。

▼松浦さんの産褥期に関するブログ(大きな反響を生んでいました)

▼最近挑戦している、港区区議会選挙(2019年4月21日 投票)での試行錯誤

僕も、松浦さんにまた、メンタリングしてもらおう・・・

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P&G→コンサル→ライフネット生命立上げ→現在は自分たちで創業したICJ社にて、ベンチャー投資・支援と大企業の新規事業コンサルを手がけています。MUFGフィンテックアクセラレーター、NRIアクセラレータなど、大企業と連携したベンチャーの事業加速が得意技。

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