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ヤギさん郵便No.72「屁のカッパ」


子どもが転んだ時、一瞬間があって転んだままで親の顔を見る。
親が「まぁ大変!痛かったでしょ。」と声をかけたり、そんな顔や仕草をすると、子どもは泣きだす。
でも転んだ時に「大丈夫。」という声かけや、表情や態度や知らんふりをすると、案外子どもって泣かなかったりする。

 遠くから眺めていると、それは風景を眺めているようなどこか他人事のように思えていた。
先日行ったクライミングの時、この岩を登るなんて難しいだろうし、登るといっても岩の横の方に登りやすい場所がきっとあるに違いないなんて想像をしたりする。
けれど、だんだん岩に近づくにつれて、その想像は願望であったことに気づき、岩の横に容易に登れそうな場所などない現実に直面する。

この時、心の中で泣きとツッコミの二人が掛け合いをする。
もう無理と言って泣きだす私と、何を泣いているねんとツッコミをいれる私。
心の中で、大丈夫と言い聞かせて泣きの私を黙らせる。

岩だけでなく、何事もそのように乗り越えてきたと思う。
できないと思ったことができるようになっていく。
カッパ カッパ ヘノカッパ
こんなかけ声言ってた子どもの頃を懐かしく思い出した。

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