自分の適性と障害特性から「今の自分」の適職を考えてみる

4ヶ月ほど勤めた職場を退職しました。会社勤めの経験としては8年ぶりで人生2度目です。改めて感じた自分の障害特性と、自分が負担少なく継続できる仕事内容を考えてみることにしました。

今の自分に足りない能力

・自分なりの仕事の管理(量、進め方、優先順位など)
・自分が無理をしているのか、していないのかの把握
・体調維持
このあたりの能力は、自閉スペクトラム症であるがゆえでしょうが、「長く継続して仕事をするため」には足りません。1〜3ヶ月程度ならなんとかもつのですが、それ以上はなかなか難しいです。それだけ自分にとって無理があることをしているのでしょう。

障害のない人なら「なんとなく」で習得していくものでしょうが、私にとっては35年生きた程度では身につかず、この先の人生でも数年程度で身につけられるものとは思えません。

でも、私は今すぐ働きたい!

「今の自分」ができる働き方のアイディア

今すぐにでも働き始めたいので、どのような仕事なら今の自分にもできそうかのアイディアを考えました。

・1.仕事の内容として「単純作業」を選ぶ。
・2.在宅でできそうな仕事
・3.時間の縛りがはっきりした働き方

全て満たすのは難しいでしょうが、アイディアとして出たのはこういう内容です。1つずつ詳しく考えます。

1.仕事の内容として「単純作業」を選ぶ。

内職的なもの、データ入力など、軽作業に値するものを仕事の内容に選ぶのはかなり有効だと感じます。

私は「見通しが立たないこと」のストレスで体調を崩しやすいのですが、それはつまり、
「この仕事がどのくらいやったら終わりそうか」
「この仕事の完成形はどのようなものか」
「この仕事が終わったら次は何があるのか」
がわからないことや、
「予期せぬ仕事が入ってくること」
などが体調が崩れるほど重いストレスであるということです。

ですが職場環境において、それらのストレスを受けない状況というのは考えづらいですね。客商売なら日々の仕事量が変動するのが当たり前ですし、「毎日必ず100%同一の業務」という職場もそうそうないでしょう。掃除が仕事だとしたって汚れ具合は日々変わるはずなのです。

なので、せめて
「完成形がはっきりしている」
「仕事の進み具合を自分で把握しやすい」
という単純作業系の仕事内容を選ぶことで、「その他の見通しの立たなさからくるストレスを受けても耐えうる状態を作りたい」と考えました。

経験したことがある仕事で言えば、
・ポスティング用品封入
・データ入力
などです。これらは意欲を保って仕事をしやすく、楽しみながらできるので、今の自分にも負担が少なく取り組めそうな仕事です。

また、もし職場に出社するとしたら、脳のリソースは職場環境で過ごすことや通勤すること、職場での人間関係を保つこと、波風立てない会話をするための気遣いなどにかなり割かれてしまいます。その上で頭脳労働までしたら頭の使いすぎでダウンします。(しました。)ですので、仕事の内容は脳の疲労が少ないものを選ぶべきと考え、そうなると私の場合は単純作業が候補となります。

※単純作業が「脳への負担が大きくて難しい」という人もいます。あくまでも私の場合に適するという話です。

2.在宅でできそうな仕事

私には聴覚過敏があり、疲労の度合いによって症状が重くなります。人の話し声が常にしているような場所は負担がかなり重くなります。耳栓等の着用を許可されていても、「話しかけられても気付かず無視してしまっていないだろうか」という不安感で精神的な疲労が強くなります。イヤーマフにした場合は、精神的な負担は減るのですが、頭痛や肩こりなどの身体的負担が大きいです。

その他に視覚過敏もあり、職場のパソコンが眩しすぎる、テレビが視界に存在しているとつらい、などのしんどさがあります。LEDの光が非常に苦手なため、天井照明がLEDライトの職場もその場にいるだけで負担だろうと思います。

一方、自宅、特に自分の部屋は自分の過ごしやすい環境に整えられており、人の出入りもほとんどないので、職場環境の物理的なストレスは受けづらいでしょう。ストレスが減るぶん、労力を仕事内容そのものや仕事の管理に割きやすくなります。

3.時間の縛りがはっきりした働き方

体力的に無理がない範囲で「時間制限がはっきりしていること」はとても重要です。定時に始まり、定時に終わるという形です。自分なりに時間を定めるのでもいいかもしれませんが、業務時間としてキッチリ決まっているほうがより良いでしょう。

そういう意味では時間給制の仕事はかなり良いと言えます。しかし、私が働くと「時間内に仕事をすべてやり終わってしまい、次の仕事がなくなる」という状況が発生しがちなので、一長一短です。「働かなくてはならない時間が残っているのに、仕事が存在しない」というのは私にとってはかなりの負担であり、そうなるくらいなら翌日以降も持ち越し続ける仕事があるほうが良い気がします。

しかし、ここで「仕事の進め方を自分なりに作り出す能力」が未発達であることが響いてきます。ある程度できなくはないのですが、どの程度のことなら健康を保ちながらできるのか、が自分にとっても把握できていません。

そこでやはり候補に上がってくるのが、「作業件数で管理ができる単純作業」なのです。「1時間あたりに自分がこなせる件数」を把握し、「納品日までに全件やるには何時間必要か」を割り出し、「1日あたりの作業ペース」を決め、実際に作業をする、ということは今までにも何度かやって成功していますので、できる自信があります。1時間あたりに自分がこなせる件数が把握できれば「何時間くらいやれば終わるか」が大雑把に見積もれるため、「全部で何件」「1日何時間」と決まっていれば、何日くらいで終わりそうかの見当をつけることもできます。

今の自分に向くのはクラウドソーシング?

「自宅でできる」「データ入力」と考えた場合、自分で経験したことがあるのはクラウドソーシングのデータ入力作業しかないため、それしか思い付きません。

時間の縛りがあるものと考え合わせるとテレワークも候補になりますが、障害者向けテレワークは週20〜30時間という労働となり、私にとっては自信が持てません。「1日2時間、週4〜5日」ならクラウドソーシングの仕事を少しだけ続けられたことがあるのですが、1日あたりの仕事時間が2〜3倍にもなると思うと、今の自分には不可能ではないかという気持ちが湧きます。

しかしながらクラウドソーシングにも難点があり、単発案件を複数こなすという形になると「仕事量の管理の困難さ」が大きく響きます。過去に一度続けられなくなってやめてしまったのは、それも理由のひとつです。

クラウドソーシングの単発案件をこなす生活を続けるには?

自分にも長く取り組める工夫がないだろうか、とここ数週間考えているのですが、アイディアは一応出ました。

・a.確定申告をしたくないので、年収目標を決める
・b.自分の「営業時間」を決め、「営業時間」にやることを厳密に定める
・c.1ヶ月の流れを作る

全部採用でも、一部採用でもいいでしょうが、より詳しく考えます。

a.確定申告をしたくないので、年収目標を決める

クラウドソーシングで案件を受けると、基本的には業務委託となります。そうすると障害がない場合「収益38万円以上」からは確定申告をしなければなりません。しかし、その確定申告への苦手意識が非常に強いので、少なくとも最初のうちはやりたくないのです。

詳しい解説は他サイトに任せるとして、「年収36万円」を目指すとすると月3万円となり、私が「このくらいは稼ぎたい」と思っている月収と合致します。

そこから週目標や、週に働きたい日数を決めることで日目標ができる…というのが友人のアイディアです。それを元に案件を探す、というのがアイディアのひとつです。

追記:障害年金と合わせた収入が月180万円を超えると社会保険上の被扶養者でいられなくなるとか。住民税は年収100万円以上から発生するそうです。被扶養者から外れないのを目標にする、などの工夫もいりそうです。

b.自分の「営業時間」を決め、「営業時間」にやることを厳密に定める

かつてクラウドソーシングで単発案件をこなしていくことを繰り返していましたが、3ヶ月ほどで疲れ果ててしまいました。その頃の生活を振り返ると、「案件に取り組む時間自体を作る」はできていたのですが、「案件を探す時間」「案件に応募する時間」などは特に時間を定めずにやっていたため、空き時間にも案件を探し続け応募し続けるという暮らしになってしまいました。そしてしんどくて続かなくなったのです。

そこで、「自分の営業時間」を何時から何時までとしっかり定め、その時間内に
・案件自体をこなす時間
・案件を探したり応募したりする時間
・仕事上のメールを読んだり書いたりする時間
などを設け、「他の時間には行わない」という強い意志を持つことが必要となると考えました。

こういうメリハリをつけるためには、自宅ではなくコワーキングスペースのような場所に出向いて仕事をするということも考えたほうが良いかもしれないと感じます。地元にあるか、予算が足りるか、などは要調査ですね…。

c.1ヶ月の流れを作る

例えば「月始めの10日間に案件探しと応募をし、その期間内に受けることができたものだけに取り組む」というような感じで、月のいつ頃に何をすると決めておくのがいいかもしれないと考えました。 

これに関しては「一旦、仮の流れを作り、やりながら徐々に定めていく」という風にやるのがよさそうです。

単発案件だと回転が早いので、「1週目は案件探しと応募、2週目は実際の業務」という2週間サイクルや、「週のうち始めの2日は案件探しと応募、残り2〜3日は実際の業務」というような1週間サイクルでもいいかもしれません。

フリーランスでやっていける気はしない

ここまで書いておいて、と自分でも思うのですが、フリーランスでやっていけるとはとても思えません。なぜなら先の見通しがあまりにも立たなすぎる働き方だからで、見通しを自力で立てる能力も障害レベルで足りないからです。「テレワークの就職先を見つけるまでの訓練のつもりでやる」などが自分には現実的な気がします。

もしくは単純作業系の業務がメインの職場を探す、などでしょうか…。

今すぐ働きたい気持ちはありますが、もう少し自分に可能なことを探ってみたいです。

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