メッセージは泳ぐ

あまりにもこういう文章を書くのが久々すぎて。
初心者かというぐらい手探り状態なので、リハビリがてら思い出話を書こうと思います。

数か月前、テレビを見ていた母が私を呼び出していった。
「ほらこれ! 近くに住んでいたAさんじゃない?!」
私がテレビを見てみると、そのAさんの面影のある、まさに同姓同名、歳の頃もぴったりのAさんがいた。
「おおぅ?」
おそらく当人だろう。現在のAさんは健康番組で講師としてテレビに出演していた。私もかなり驚いて、その画面を見つめた。

その後、気になったのでネットを使って調べてみたら、確かにAさんだった。学生の頃に近くに住んでいて、一緒に登校した仲だった。家族同士での付き合いもあり、家族の誕生日会にも呼ばれた記憶がある。
家族の事情で引っ越していき、手紙などのやり取りもしばらくあったが、気づけば疎遠になってしまっていた。

それがまさか。
テレビに出るような人間になっていらっしゃるとは思わなんだ。

今思えば、賢くどこかオーラのある人だったので、そういうことになっていてもおかしくない気はする。
私は驚きつつ、ネットに掲載されていた所属先へ連絡を取ろうかという衝動にかられた。

いやいや、まてまて。

あっちは覚えているかどうかもわからないし、いま連絡したところで「有名人になったとたんに連絡とってくるやつ」に思われやしないか。(実際そうなんだけど)
私としては「びっくりした。がんばってください。」程度のメッセージしか送るつもりはない。ただ驚いたことを伝えたいだけなのだけれども。
相手の反応を想像すると、なんというのか、驚いたことだけを伝えられても困るんじゃないだろうか。

そう考えて、結局メッセージを送ることをやめてしまった。

自分としては、「がんばってるんだなあ。すごいなあ。」ということを伝えたいだけなのだけれども、相手が相手だといいづらいこともあるのだなと思ってしまった。

ポジティブなメッセージであっても。
届けづらいときには届けづらい。
まあ、縁があれば届ける機会もあろうかと。
心の中でメッセージを泳がせている。

いつの間にやら脱走していなくなり、忘れるかもしれんけど。

#エッセイ #思い出話 #執筆リハビリ中

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