サボリと絶対零度

あまりにもこういう文章を書くのが久々すぎて。
初心者かというぐらい手探り状態なので、リハビリがてら思い出話を書こうと思います。

若かりし頃、コンビニでバイトをしていた。
そこには何人かの学生バイトがいて、大学生の男子が2名いた。

一人はよく突然バイトを休んでいたので、近所だった私が呼び出されて代打になることが多かった。
いいわけが「親戚のひとがなくなった」というのだが、後で聞くと他の用事だったらしく、本人曰く「おばあちゃんを何回殺したかしれない」とぬけしゃあしゃあと話していた。
代わりに呼び出しを食らっていた人間の前で、しかもチャラい感じで話すのだから、今にして思うと、いつの時代もいる「おサボリ君」だったと思う。

もう一人はそんなことはなく、記憶ではそれなりに要領よく働いていたと思うのだが、よくコンビニの弁当をこっそり裏に持っていき、廃棄扱いにして食べていた気がする。
何かのきっかけで彼女の話になり、別れてないが会っていない、冷え切っているという話から、その彼女を「絶対零度の彼女」と呼ぶようになった。会うたびに「どうしてる?」ときくと「絶対零度」と答えていた。
大学卒業まで関係が修復されることはなかった記憶があるので、私の中では「絶対零度の彼女を持つ男」として記憶されている。

こんなことを思い出すと、「最近の若者は!」と言われても「おサボリ君」は昔からいたしと思うし、大学のどこかゆるっとした恋愛事情も根本はあまり変わっていない気がする。
…弁当の勝手にロス化はいまは厳しくなったと聞いているので、さすがにこんなことはできなくなっているらしいですが。

今となっては彼らはいいトシになり、家族を持ち、それなりに出世していると思われるので、大学でたての部下を持つこともあるんじゃないかと思う。職業によっては学生バイトを雇うこともあるだろう。
彼らはどんな気持ちで対峙しているのだろうか、やっぱり「昔は!」とか「最近の若者は!」とかいってるんじゃないだろうか。

私も学生バイトと接することが多い職業なので、なんとなくそうなんじゃないかなあと思ってみたりして。

でもまあ、私も通ってきた道ですよ。

「あんれまあ、どうでしょか。でもまあ、そんなキミもいつかワタシのトシになる」

生暖かい目で見守っております。

#エッセイ #思い出話 #執筆リハビリ中 #コンビニ #バイト

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