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【海外不動産投資】 米ドルへの換金 〜 米ドル預金 vs 米ドルMMF

最初の頃の換金はFX

突然ですが、まとまった投資を米ドルで行う時にどうやって円からドルに換えるでしょうか。私の場合、最初の頃は、FXの現受けを使っていました。証拠金取引のFXは、大雑把に言うと10万円の資金で50万円とか100万円の取引を行うのですが、レバレッジをかけずに取引する方法があります。1ドルが150円ならその金額でFX取引をします。そうすると買ったドルをそのまま引き出して受け取ることができるのです。それを銀行に移して海外へ送金できます。

FXは為替手数料が安けれど、今は?

FXを使ったドル転の良いところは、FXの為替手数料が安いことです。ただ、FXの口座から銀行口座に送金する際に手数料が発生します。昔の銀行は、為替の仲値に対して1円の為替手数料が載っていたので、10万ドルだと10万円を余分に払うことになりました。しかし、今では銀行のドル預金でも数銭での手数料で円からドルに換えられるところがあります。そのため、10万ドルでも1万円かからないことになるので、ドルを国内送金する費用と手間と時間を考えると銀行口座のなかで完結させる方がシンプルだとの考えに至っています。

外貨預金の為替差益に注意

それで、外貨預金を行う際に注意しておきたいことがあるのですが、銀行の外貨預金の場合、為替差益が総合課税になるということです。為替差益が100万円あれば、会社員の場合、自分の給与と合算して所得税が決まることになります。また、この差益について確定申告を行う必要が出てきます。差益が大きくなければ問題ありませんが、場合によっては、所得税率が高くなって、翌年の住民税も上がるかも知れません。同じようなことをしてもFXで得られた利益は、勤務先からの所得とは合算されない分離課税で税率は約20%で固定されています。

同じ銀行でも日本とアメリカだと違う

ほとんどの皆さんは認識がなく、リスクとしてはほとんどないのかも知れませんが、銀行が倒産した場合、外貨預金は預金保険機構の補償対象ではなく、一切戻ってきません。外貨預金を行うのなら地銀や地元の信用金庫のような銀行はさけておくべきだろうと私は考えています。同じ銀行でもアメリカの銀行の預金ならアメリカのFDICが25万ドルまでを補償してくれます。アメリカの銀行への送金はマネーロンダリングを防止するためにどんどんハードルが上がっていますが、口座を持っている人は活用を考えるのが得策だと思います。

米ドル建てMMFという選択肢

円をドルに換えてすぐに使うという場合は、銀行だけで完結させるのが良いと思います。ドルに換えてしばらく保有することを考えるならドル建てのMMFを購入することをお勧めしたいと思います。米ドルMMFを買うのも米ドル外貨預金にするのも大して変わりがないように見えるのですが、MMFの場合は投資信託の購入と同じであるため為替差益も分離課税で約20%となり、全部の所得に対する税率に影響を与えることはありません。また、証券会社が倒産してもドル建てMMFは全部戻ってきます。証券会社での取引で税金も処理してくれるので確定申告を行う手間もかからないことになります。また、証券会社によっては、銀行との連携もあるので、購入したドル建てMMFを解約して得たドルをそのまま国内の銀行に送金できます。自分が持っている証券口座や銀行口座との連携を確認されることをお勧めします。

海外送金の時の為替差益にも注意

最後に海外へ送金する際の注意点ですが、不動産投資などを行うために口座で保有しているドルをアメリカに送金する際、送金したドルに為替差益があれば、確定申告を行う必要があります。ドルまま送金すると円に戻さないことになるので差益が発生したという感覚がありませんが、忘れていると税務署からお尋ねがくるはずですので重要なポイントだと思いますので気を付けてください。

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