■ACL出場チーム紹介 北京国安

北京中赫国安 Beijing Sinobo Guoan (足協杯優勝・リーグ戦4位)

・概要
1955年に成立した北京足球隊が全身、1992年プロリーグ創設時に国有企業の中信国安グループが入資してクラブ成立。以降幾度かチーム名微変更経て2017年に中赫グループが筆頭株主となりし現在に至るが、プロリーグ創設からほぼ変化なく存続している中国では稀有なチーム。リーグ優勝1回、カップ戦優勝4回、スーパーカップ優勝2回を誇る。ホームスタジアムは北京工人体育場(Workers' Stadium)2004年アジアカップ決勝で日本が優勝した場所

・ACL戦績 
現行ACL出場は4年ぶり7回目。うち3回ベスト16も上位進出はない。広州恒大、上海上港といったライバルに比べて物足りない。例によって韓国勢に弱い印象。

監督

ロジャー・シュミット(Roger Schmidt)1967年ドイツ出身。レッドブル・ザルツブルグ、レバークーゼンを経て2017年就任。2年目は序盤から優勝争いをし、最終的に4位に終わったがカップ戦を制しタイトル獲得。

移籍市場

・スペイン人FWソリアーノ(Jonathan Soriano)契約満了、アルヒラルへ。
・代表FW韋世豪(Wei Shihao)は広州恒大へ移籍。
外国人は韓国代表DFキム・ミンジェを獲得。韓国代表レギュラーでAFC枠&1996年生まれと若く、FWの于大宝を起用した手薄なCBを埋める存在。

中国人選手は積極的な補強を行い、選手層が大きく増した。

浙江緑城からGK邹德海(Zou Dehai)北京人和から代表歴ありポルトガルでプレイ経験ある王剛(Wang Gang)、そしてウェストブロムウィッチから代表FW張玉寧を獲得。U23枠該当する有望株の補強はとても大きい。

さらにブレンドフォードから李可、スタバエクから侯永永を獲得。李可、侯永永はいわゆる「帰化選手(Naturalized player)」第一号として画期的な移籍。(後述)

*なお2/27に発表されたACL登録メンバーで2人はメンバー外に。出場資格(中国人選手として)の問題か。侯永永は既に中国国籍取得し国内での出場資格得て2/23の超級杯(0-2)に出場。李可はまだ出場資格得られていない。2人とも母親が中国人のハーフなので元々中国人の血が流れており厳密には帰化は正確でないのだが、面倒なので帰化という表現を使う。

・外国人選手

FW セドリック・バカンブ(Cédric Bakambu) コンゴDR代表
フランス、トルコへてビジャレアルで活躍後国安入り。その際発生した金額は移籍金だけでなく協会への上納金含め6500万ポンドとされ、オーバメヤンを抜いてアフリカ人選手歴代最高額とされる。

MF レナト・アウグスト(Renato Augusto) ブラジル代表
2016年に中国に渡った後もコンスタントにブラジル代表に選出され続け、ロシアW杯準々決勝ベルギー戦で得点した現役バリバリセレソン。国安では于大宝に次ぐ副主将、本職の中盤だけでなくCB起用もありながら10得点など獅子奮迅の活躍でリーグ年間MVP候補にも


FW ジョナタン・ビエラ(Jonathan Viera) 元スペイン代表
18年ラスパルマスから加入した攻撃的MF。ロシアW杯欧州予選イスラエル戦では背番号10を背負いスペイン代表デビューしている。2列目・トップ下での起用が予想され、スペイン人らしいテクニックに加え正確なFKも魅力。

DF キム・ミンジェ(Kim Minjae・金玟哉) 韓国代表
韓国代表レギュラーCB、先のアジアカップも全試合フル出場し2得点。96年生まれと若い彼が欧州行きでなく中超に来たのは意外だが、報じられた移籍金900万$はKリーグ歴代最高額、4年契約年俸総額1500万$は全北時代の5倍とされる。金だな、金、金玟哉

・その他注目選手

アジアカップ出場選手(于大宝,于洋,池忠国,朴成)は以下を参照


FW 張玉寧(Zhang Yuning)
 10代で代表デビューした期待のストライカーが加入。フィテッセからWBAに加入し今期はADOデンハーグにレンタルされていたが、負傷等でここ数年は低迷。中国帰還は残念だがまだ若く、とにかく定期的に試合に出て活躍して欲しい。



GK 郭全博(Guo Quanbo)
1997年生まれでU23政策の恩恵もあり昨年はルーキーながらリーグ戦で正GKの座を確保しリーグ新人王候補にノミネート。A代表にも選出されアジアカップのメンバー入り目前まで残った。数少ないU23政策が掘り起こした逸材だが、一方でU23枠が適応されなかったカップ戦決勝ではベテランの侯森が起用されており、結局それが現実なのかとも思ってしまう。

DF/MF李可(Ke Li ,Nicholas Harry Yennaris) 話題の帰化選手その1.1993年生まれの右SB兼MF。アーセナル出身のニコ・イェナリスといえばプレミア通はピンとくるだろう。アーセナルでは出番掴めず主にイングランドFLCで活躍。U17からU19のイングランド代表に選出されているが、彼の父がキプロス人、母が中国人で3か国の代表入りが可能であった。
MF侯永永(Yongyong Hou ,John Hou Sæter))帰化選手その2.1998年生まれの攻撃的MF。母親が河南省洛陽出身で移民したノルウェーで生まれ育ち、15歳で名門ローゼンボリに加入すると16歳でリーグデビュー、年代別ノルウェー代表でもキャプテンを務めた「ノルウェー期待の星」正直まだ若いしノルウェー代表入りできそうだけど、母親の意思とかいろいろあったのか。既に中国パスポートを取得、2/23に超級杯でデビューしている。

 ・フォーメーション

昨季後半のクリスマスツリーみたいなふぉめを予想

------------Bakambu---------------
   (于大宝,張玉寧)
---------張稀哲---Viera------------

----Augusto---池忠国--朴成--------

李磊--KimMinJae-于洋-----姜涛
  (于大宝)(雷腾龙)(王剛)
--------------郭全博---------------


・・なお現地遠征される方はPaixaoさんの下記ブログがいいと思います、っていうかこっちの方が詳しいです。こっち見て下さい。


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