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移住者と職(後編)

こんにちは、エールラボえひめの泉谷昇です。
前回は「移住者と職(前編)」と題して、「しまなみ海道」「ゆめしま海道」での出会いを紹介しました。
後編では移住者たちとお会いして気付かされたことなどの紹介です。(前回はコチラから)
 
「ねぎねぎ」で快眠した翌日は、向島で暮らす知人と「tsubuta SANK!」というアイスクリーム店で待合せました。知人は西条市出身のUターン。
「tsubuta SANK!」は7時からオープンでサイクリスト達が続々と来店していました。店主とも仲の良い知人いわく、店主夫妻もサイクリストで移住者とのことでした。
 
向島で暮らす知人のオススメ情報で、次に訪れたのは「レ・ディセット・バトー」というガレット店。ガレットはクレープのような見た目と形ですが、原料はそば粉のフランス料理。
立地は漁港とも湾とも言える場所の行き止まりにあり、間口が3mほどの二階建ての小さな店。そこに東京でもガレットを提供している店主が二店舗目として選んだのがこの場所で、東京と向島の二拠点を定期的に移動しているとのこと。
 
その後に訪れた「USHIOチョコレート」の店主も移住者、一緒にカヌレを販売していた方も移住者、最後に訪れたココ大と同じ市民大学「WAKUWAKU GAKKO」のメンバーも移住者でした。
帰り道に喉が渇いたので立ち寄った「70cafe」の店主も移住者でした。店主はこの場所が気に入り土地を購入し、道路沿いに「70cafe」をオープンさせたと教えてくれました。
 
2日目も7人の方と出会え、2日間で計14名もの移住者(≒Uターン、Iターンなど)とお会いしました。
こんなに大勢が島へ移住したことも驚きですが、私が着目したのは「移住者の事業スピード」でした。中には移住してから3ヶ月後にはサービスを開始した方もいて驚きました。
すると、一つの仮説が浮かびました。その仮説とは事業計画書や融資など、これまで新規事業や創業に必要と思われてきた事柄に固執しなくてもいいのかもしれない。ということです。
 
ただ、この仮説には一つ条件があり、それは「これまでの実績」です。お会いした多くの移住者は、既に働いていた実績や経験があり、少なくとも資金がありました。それぞれの実績+資金があったからこそ、事業にスピードを持たせないと「時間も資金も溶かしてしまう」ので、全ての判断が早かった=早くサービスを提供できたと推察しました。
従来の常識であれば資金を貯めてから、準備を整えてから・・・と思いますが、そんな悠長なことではタイミングを逸してしまうとも思いました。
推察に過ぎませんが、100%の状態で始められた方はいなかったと思います。できるコトから始め、走りながら調整や改善を繰り返し、今もその途中と思います。
 
これまでのエールラボえひめの講座でも何度も伝えてきた「Done is better than perfect.(完璧を目指すより、まず終わらせる。)」です。商機を逃さない、自分の資源を溶かさないためにも、先ず始めることの大切さを、それぞれの話を聞いて改めて確信しました。
 
何かを始めたいと思った時、完璧に始めることを目的にするのではなく、先ずは始めることを目的として、それからニーズやターゲットに合わせて“走りながら考えて”ください。
 
エールラボえひめ・ディレクター
泉谷昇

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