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心を開いてくれたコミケのオジサン作家、衝撃の一言〜夏〜


先日、昔のバイト先の先輩が夏のコミケに出るとのことで、アタクシは売り子役としてコミケの手伝いをお願いされました!!

いぇーい⭐︎


コミケでは基本的に
長机1つに対して、ブースが2つ。
つまり→長机1つを知らない人と半分こで使うのです!!


相席した方は、おとなしそうなおじさんでした(*´-`)


私の先輩は同人誌を、過去作も合わせて4,5種類や、丹念込めて描いた直筆の色紙10枚などを、
Amazonで買った本棚にきれ〜〜〜〜いにディスプレイしていました。(家で何回もシミュレーションしたらしい)


先輩のブース



一方、隣のおじさんは、処女作の漫画を1種類平積み!!!!!


私はその姿に…

勝手に何故か感動していた…。
胸打たれていた………。



ほとんどの方がコミケに何回も出展し、ブースで自分の作った同人誌の配置にこだわったり、Twitterで「今日はコミケだぁ( ✌︎'ω')✌︎よろしくお願いします!」などと活動報告や互いに拡散を行う中で…


おじさんはTwitterもせず、処女作1種類で殴り込んできた…。

その姿は…本当に本当に R O C K だった…。


(私には彼がシドヴィシャスにみえていたんや!!!!!!)


私は話しかけずにはいられなかった!!!




私「漫画初めて描いたんですか!?めちゃうまいですね!」
おじ「そ、そんなことないデス(~_~;)」
私「どれくらいの期間かかったんですか?(*^◯^*)」
おじ「2週間スカネ…」
私「な、なりほどぉ!……」
おじ「………」


なかなか会話が短文で終わってしまいますが、
私はめげませんっっ!!!!!!!!


アタチ「私、漫画とか詳しくないですが!稲中卓球部は全巻持ってます!」
おじ「ええ!!面白いですよね!!」



何故か稲中から会話が弾みました。
彼は笑ってくれました。
初対面の私に、目は合わせないものの笑顔を見せてくれました。
嬉しかった………。


中学の時に三重県中の古本屋をチャリで駆けずり回って全巻集めたあの頃の自分に感謝!!。゚(゚´ω`゚)゚。
(そしてついでにありがとう!田辺ミッチェル五郎!!!)


その後、笑ゥせぇるすまんと最強伝説黒沢の話で盛り上がり、
おじさんと私のボルテージはMAXになり、、
おじさんは、私に心を開いてくれたのか、

な、なんと!!!


私にこう話しかけてくれました………。



「いま…お客さんから受け取った500円…めちゃ冷たいですよ触ってみます?(^^;)…」




私の頭の中でチリンと音が鳴った気がしました。
それはきっと夏の始まりを知らせる風鈴のでもあり、きっと彼が鎖に繋がれていた鉄製の重たい心の扉を開いてくれた音でもあるのだー。



私は、手を差し出したー。



むせ返るような暑いビックサイト、
たくさんの人で溢れて薄い酸素、呼吸もするのも一苦労、すこし目眩すらしていた。



しかし、なんの変哲もない500円玉は確かに私の指先で冷たさを発揮していたし、朦朧とする意識の中でも私は確かにその事実と、コインの冷たさとおじさんと私の信頼関係により紡がれた言葉は確かに覚えている。



本当に心を開いた人間は「いまあなたに心開きました!!」なんて野暮なこと言わない。


自分の心の中にある、いちいち言うほどでもないくだらないアレコレをわざわざ迷わず言葉に出して伝えてくれた時、あちらの扉はもう、、、、


開いているんだね^ - ^(たぶん)



東京、私に心を開いてくれた1人のおじさんが汗をかきながらパイプ椅子に座っている。
初めて書いた漫画(500円)を目の前にー。




私は


それを


買わずに帰った。


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