行元ちなつ

自由研究家。 海と旅、言葉と写真が母屋。 別邸に恋とお酒を。 人生は終わりなき自由時…

行元ちなつ

自由研究家。 海と旅、言葉と写真が母屋。 別邸に恋とお酒を。 人生は終わりなき自由時間。 物語の生まれくる純白のカオス。

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日本の男性は性欲を肯定されすぎてバカになっている。

経験値が言語化の臨界点を超えたので、書きます。 女性と二人で夜、食事に行く。その時点で「今日はやる」と決めている男性、多くいらっしゃいますね。 相手の女性は、たしかに、その男性に何がしかの好意を持っている。だから二人で夜、食事に行くわけです。 で、結論から申し上げますと、何がしかの好意を持っているからといって、男性側が一方的に「やる」と決めるのは、あまりに浅はかで早計です。 能力に対する尊敬、ないしは持っている情報に対する興味など、何がしかの好意を抱かれているわけです

    • お父さんには、他に好きな人がいた

      あの朴訥とした、といえば聞こえはいいが、退屈極まりない父の胸に、静かに燃え続けた恋の炎があったことを知った時、私の人生は音を立てて変わり始めた。

      • 気づいてなかった

        ありのままで生きよう。という言葉がある。 その人らしく。自分らしく。という言葉がある。 最近では、自分軸で。ともよく言われる。 なんだか優しくて、居心地が良さそうな言葉だ。 一方で、生きづらい。という言葉もよく耳にするようになって久しい。 この二つを合わせると、どんな社会とそこで生きる人間の姿が見えてくるだろう。 生きづらい × 自分らしく は、どんな接続詞で結ばれるだろう。 生きづらいから自分らしく? 生きづらいけど自分らしく? 自分らしくいようとするから生きづら

        • イケてるかどうか

          ずっとずっと、気にしてきたのは、イケてるかどうかだと思う。 それが楽しいかどうかよりも、イケてるかどうか。 思いっきり、他人軸だ。 そして、思う。あの時のわたしも、あの時のわたしも、もうこんなところまで、そうやって生きてきてしまった。 キラキラしてる人が羨ましくて。 そうはなれない自分と比べて。 自分を卑下して。 わたしはずっと死にたいと思っているけれど、今日わかった。 わたしは死にたいのではなくて、自分を殺したいのだ。 いつも心に攻撃がある。 それは攻撃されてきたか

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        • 結婚しないほうが幸せ
          5本
        • EndlessSummer
          4本

        記事

          さみしくてやりきれない。

          50歳を過ぎてトイレ掃除を本業とする人生になった男を描いた映画が、絶賛されている。しかし男はラストシーンで、泣いているような、笑っているような、怒っているような、悲しんでいるような、どうとも取れる表情を見せ続ける。ひとり、車を運転しながら。頬には涙が伝う。中盤で登場する、上流階級に収まった妹の存在は、男がどこかで坂道を転がり落ちたことを暗に伝えている。私は恐ろしさを感じた。映像が美しければ美しいほど、男の侘しさが際立つ。それを鑑賞するとは、一体どういう映画なのか、と。 近頃

          さみしくてやりきれない。

          40歳を過ぎてなお、したい恋ってどんな

          初めての彼氏は、彼氏と呼べる人をつくりたいだけの彼氏だった。合コンで知り合って、周りがつくった流れのままに、付き合うことになって、キスをして、クリスマスプレゼントを交換して、セックスをする前に別れた。マイルドヤンキーだった彼は、今ごろ地元の焼肉屋さんの座敷で思春期の子供と茶髪の奥さんと過ごしているに違いない。 次の彼氏は、サークルの先輩を好きになって、いつの間にか両思いになって付き合った。ドキドキして、期待に胸を膨らませながら、相手の気持ちを言葉やしぐさから推し測ったりして

          40歳を過ぎてなお、したい恋ってどんな

          ずっと勘違いしてきたこと

          私はずっと勘違いをしてきた。私が今できていることは、もともと持って生まれたものが優れているからだと思ってきた。 才能があったから、頭が良かったから勉強ができて、才能がなかったから、運動神経はすぐれていなかったからスポーツは苦手だった。顔が可愛くなかったから男の人にはモテず、長女だから不思議と女の子には頼られる。すべて初めから決まっていたこと。人生なんて、ただそれだけのこと。 強固にそう思い込んできた。 努力も忍耐も嫌い。初めからできることをやればいい。 実際に、できること、

          ずっと勘違いしてきたこと

          ずっと死にたいと思っている

          早く終わらないかな、と。いつも思ってきた。 何が? 目の前の勉強が、食事が、引っ越しが、掃除が、会話が、何もかもが。 「早くやっちゃいなさい」と言われ続けたからかもしれない。 早く終わらせる。 その先にあるのは、「早く死にたい」だ。 早く終わらないかな、この人生が。 どうせ終わるんだから。 手っ取り早く終わればいい。 根っこの奥の深いところに、そういう構えがある。 好きなことしよう、と、人は言う。 だけど、早く終わらせたいと、取り組めないのだ。 なにごとも、取り組まない

          ずっと死にたいと思っている

          好きな人のこと。

          その人にしか生きられない人生を、ひたむきに生きる人が好きだ。

          好きな人のこと。

          ずっとずっと、さみしかった

          可愛がられなかった。 だから、成人式にも結婚式にも憧れなかった。 可愛く着飾って、写真を撮る。 それの何が楽しいの? 私なんて、何を着たってどうせブサイクに決まってる。 サンプル写真のモデルさんのようには絶対にならない。 他の子と比べて見劣りして、自分も親もがっかりさせるに決まってる。 それでも親にだけは、世界で一番可愛くて大事で大好きって 言って欲しかった。 何にも変換しないで、そのまま伝えて欲しかった。 可愛いと言われないまま大人になって ずっとずっと欠けていて、辛い。

          ずっとずっと、さみしかった

          とある人とのセックスがあれほど気持ちよかった理由

          まったく気持ち良くないセックスをする男がいる。 モテていても、数をこなしていても、ただ性欲を処理するだけのセックスをする男は、驚くほど気持ちの良くないセックスをする。 女は最中、なぜこれほどに気持ち良くないのかを冷めた心で観察する。 全身にぶつけられている欲にチカラがない。 この女を自分のものにしておこうとするチカラがないのだ。 通りすがりで、一回分しか入っていないケチな小分け包装の欲。 私という人間に豊かな親愛の情があればこうはならない、と思う。一回じゃ伝えきれないほど

          とある人とのセックスがあれほど気持ちよかった理由

          どん底の悲しみを味わって

          6月8日のことでした。 昔の同僚と飲んだあと、私は今までの人生で味わったことのない悲しみに襲われました。 3月1日に味わった虚無とはまた別の。お腹の底が抜けるような虚無、自分の存在が丸ごと宇宙のブラックホールに吸い込まれていくような虚無があったのだけれど、質量ゼロの虚無に比べると、悲しみは質量があって、重たくて暗い真っ黒な湖が心の底に静かに横たわっているような感覚でした。 もう、ないんだ。何が? 私が無意識にいつか味わうはずだと信じていた何かがこの人生に訪れることがない。それ

          どん底の悲しみを味わって

          あの人が好きなわたしのこと。

          あの人が好きなことには理由がある。私の内面的な理由だ。 わたしは、見抜いてしまう。相手の頭が私より悪かったり、一緒に考えてくれるセンスを持っていないと、世間話モードが発動してそれ以上仲を深められない。 本当は、生きるとは?働くとは?愛とは?共存とは?平和とは?家族とは?ビジネスとは?マーケティングとは?と問い続けたい。簡単に答えを出さずに、簡単に割り切らずに、一緒に考えて言葉にして、「うーん」とか「あ、わかったかも!」とかって話をしていたい。わたしだけの、あなただけの、解

          あの人が好きなわたしのこと。

          私が好きなあの人のこと。

          noteを流し読みしていたら、「推しを褒めよう」と書いてあった。 たしかに、誰かを手放しで褒められるって人生の喜びの一つだと思った。 だから、あの人のことを、どうして好きなのか、どんなところが素敵なのか、書いてみようと思う。 まず、見た目がタイプだ。 わたしは、いちにもににも、坊主頭が好きなのだ。 なぜだか、頭の丸みが露わになっているところと素肌感に萌える。 それから、物静かだけれど抑揚のある語り口。理知的な声の出し方と言葉の選び方、つまり話しかたをする。なのに、話す中身

          私が好きなあの人のこと。

          今が幸せだと思えない私へ。

          4月にあるプロジェクトが燃え始めたあたりから、時間的な忙しさに引きずられて精神的に余裕がなくなっていった。リカバリーするはずだったGW、ずっと人が家にいたせいで全くリラックスできないどころかむしろストレスと疲れを溜めてしまい、それを引きずって5月はずっと鬱状態で過ごしてしまった。 6月、心機一転したいところ。でもせっかくなので、今の鬱を呼び起こしていることがなんなのか、紐解いてみたいと思う。 まず、4月20日に端を発した身内(であるはずの)コミュニティ内のトラブル。コミュ

          今が幸せだと思えない私へ。

          いつか薄っぺらくない言葉を話すまで

          自分の言葉が薄っぺらいと感じ始めたのはいつからだろうか。 どこかで聞き齧った定説や、世故にたけた言い回しの貯蔵量が、閾値を超えたあたりから、だろうか。 もう随分とたくさんの、言葉を入れ、出してきた。その総量が、本当ならあるはずのものおじや、本当に言いたかったことなど何も言えていない悔しさを覆い隠してしまったかのように。 どんな時でも、スラスラと言葉は出てくる。だって、そうだから。そういうものだから。もう知っているから。あのときああだったから。どうせこうだから。 言の葉

          いつか薄っぺらくない言葉を話すまで