見出し画像

中国の巨大VRテーマパーク『東方科幻谷』に潜入してみた!

iOSエンジニアの@akifujiです。

中国にVR専門の巨大テーマパークが今年の4月にオープンした、ということで、Androidエンジニアの@yuikimil東方科幻谷に行ってきました!

巨大な建物群

場所は、中国の南部に位置する貴州省。ここは、中国の中でもかなり貧しい地域なのですが、近年データセンターやブロックチェーン関連企業の誘致や投資を呼び込んでいるらしく、IT先進地域を目指している場所でもあります。

空港からタクシーで15分くらいのところにテーマパークはあります。
空港周辺は、至るところで街の開発が行われていて、そのような中に突然テーマパークが出現します。

テーマパークに入る前にまず目を引くのは、数々の巨大モニュメントです。

500億円以上投資されているというだけあって、かなり大規模な建物がたくさんありました。
特に目立つのが正面にそびえ立つ、巨大ロボット。お台場のガンダムを彷彿させますが、ガンダムよりもサイズが大きいです。

入り口から見るとこんな感じです。

実際に中に入ってみた

開園時間は朝9時だったのですが、その時間にテーマパークのエントランスにいたのは、僕らと1組の家族でした。実を言いますと、まだテーマパーク自体開発中で、かなり未完成でした。そのため、滞在時間通して、お客さんはほとんどいない状態でした。

<ロボットの方から入り口をとった写真。滞在中ずっとガラガラでした>

早速、巨大ロボットの建物に行き、中に入ろうとしたのですが、残念ながらロボットはまだ中に入れませんでした。そのため、ロボットの近くの地下にあるアトラクションをまず体験しました。

<地下内にあるアトラクション。人がたくさん並べる用意をしていたが、掃除のおばちゃんしかいない…>

アトラクションは、VRのヘッドセットをかぶりながら乗り物に乗るというVRテーマパークらしいアトラクションでした。乗り場の近くには大量のヘッドセットが用意されていて、ちょっと異様な光景でした。

ヘッドセットを被ると、映像が流れ始めて、それに合わせて乗り物が動き出します。映像は、近未来的な何かを期待したのですが、予想に反して貴州省の観光の宣伝。貴州省の雄大な自然や歴史建造物を巡るという内容でした。ちなみに、全アトラクションを通して、説明は全て中国語で行われます。

乗り物自体は真っ直ぐにしか進みませんでしたが、VR内の映像の動きと合わせて、乗り物の角度が変わったり揺れたりすると、実際以上に大きな動きに感じられました。もちろん、映像は360度あり、後ろを見ればそれ合わせて映像が変わります。
体験としては面白かったですが、かなり酔いました。映像が大きく動いているのに、実際に乗り物が殆ど動いていない時が所々あり、アトラクションが終わった後も気持ち悪い状態が続きました。

VRテーマパーク・・・?

乗り物+VRという体験は新鮮で、これが未来の遊園地なのか!と感動し、他のアトラクションも期待したのですが、残念ながらVRを使ったアトラクションはこれともう1つしかありませんでした(笑)

2つ目に入ったところは、巨大なドームの建物内にありました。中に入ると、謎に浮かんでいるUFOや専用のアプリを通すとARが見られるという大きな絵が置いてありました。

建物の終点には、プラネタリウムのようなドーム状の映像室があり、そこでSFちっくなカーレースアクションの映像を見ました。

映像は正直、可もなく不可も無くというレベルで、VR要素は全くありませんでした。

その他のアトラクションもレーシングゲームであったり、乗り物に乗りながら映像を見たり(USJのスパイダーマン的な)、ゲームセンターっぽい施設であったり、普通の遊園地にあるような施設が何個もありました。

まだまだ作り途中

VRのアトラクションが少ないというのもありますし、最初にも書いた通り、全体としてまだまだ作り途中でいろんなところで工事が行われていました。入れない建物も結構ありましたし、がっつり作業中の場所もありました。
テーマパークが出しているマップの半分くらいしかまだ完成しておらず、ちょっと早く来過ぎた感が否めませんでした。

それでもやっぱりすごいVRコースター

そんな感じで、ちょっと残念だなあ、という思いが途中まで正直ありました。
しかし、最後に入ったアトラクションは、ヘッドセットをつけながらのジェットコースターで、これはテンションがめっちゃ上がりました。近未来の世界で何者かと戦いながら、その中を戦闘機で駆け抜けるという設定で、映像は非常に迫力がありました。ジェットコースター自体は中規模だったのですが、ダイナミックな映像とともに動くと、実際よりもずっと体感速度が大きくなり、凄まじかったです。

興味深かったのは、ジェットコースターは同じコースを2周したのですが、中の映像が変わっていたので、まるで違うコースを走っているような印象を受けたことです。ジェットコースター自体の規模が小さくても、映像次第で色々な見せ方が出来るな、と可能性を感じた瞬間でした。また、ジェットコースターなどのアトラクションは一度作ってしまうと、リニューアルするのには、時間や費用が大きく掛かります。しかし、VRならば、中の映像を変れば、ユーザーに異なる体験をさせられるので、それも魅力的だと思いました。

これからが楽しみなVRテーマパーク

ということで、まだまだ開発途中なところも多々ありましたが、完成が非常に気になるテーマパークでした。

VRを使ったエンターテイメントはまだまだ始まったばかりですが、こんなに大規模にそれも無名の片田舎に作っている中国のしたたかさも感じられました。

実際に行くのは、もう少し待つことをお勧めしますが、完成したら是非足を運んでみると良いかと思います!!