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ソフトクリーム革命

いくらの醤油漬けを買ったので、夕飯は鮭といくらで親子丼にしました。ちょっと気合いを入れて前日に鮭を燻してみたものの手応えはイマイチ。けれど今日食べてみたら口の中でしっかり薫って安心しました。いくらのぷちぷち感としょっぱさが鮭の薫香といい感じに混ざっておいしかったです。

その親子丼を食べながら、東村アキコ先生が出演するので録画してあった浦沢直樹先生の番組「漫勉」を観ました。とにかく2人の先生の描く線を観ているのが気持ちいい。もちろんそれぞれの先生の仕事の仕方や、どのようにしてそんな仕事ができるようになったのかにとても興味があって観ていたのですが、段々と私は先生方の描く線にどうしてこんなに気持ちよさを感じるのか、が気になってきました。ちょっと傲慢な言い方かもしれませんが、引かれた線を見てそこしかないよなぁと感じてしまうのです。当然視聴者である私に完成形が見えているわけではありません。それでも現れたものを見ると確かにそれだ、と思う。「事後的に知っていたことを知る」と言えばいいのか、不思議な感じです。

こう考えていて、似たような感覚を体験したのを思い出しました。自分では、「ソフトクリーム革命」と呼んでいる出来事です。

先日午後18時頃、夜道を歩いていたときのことです。すっかり日が暮れていて、裏道を歩いていたので道路も暗かったのですが、道の先にぼんやりと明かりの点いたお店を見つけました。ケーキ屋さんっぽかったのでおみやげにプリンを買おうかなと思ったのですが、生憎プリンは人気商品のようで売り切れ。代わりにクッキーを2つ買いました。

すると、お金を払ったところでお店の方から、「うちはソフトクリーム屋なんで、これも食べていってください」と言われソフトクリームのサンプルを差し出されました。「ソフトクリーム屋?ケーキ屋じゃなかったのか」と申し訳ない気持ちになりつつ、お店の椅子に座っていただくことにしまして、で、です。ひと口、ふた口と食べていくと「んん?」、「おおお、おいしい!!」と気持ちが高まっていき、食べ終わる頃には「これは私が求めていた100%のソフトクリームだ!」と強く思っていました。幸か不幸か、いままで理想のソフトクリームについて考えたことなんてもありません。考えてもなかったのに、まるでずっと探してたかのように「理想のソフトクリーム」というアイデアが立ち上がってきた。なんでそんなことがわかるのか、自分のことながらとても不思議です。内臓が喜んでいる振動とかを感じるのでしょうか。

ちなみにたまらなくなって、次の日サンプルじゃなくてきちんと食べにいきました。次の日食べて「やっぱりこれだよ!」という思いを強めました。自分の身体は自分が考えているよりいろんなことを知っているのかもしれません。

そのソフトクリーム屋さんですが、北参道の「Laitier」というお店です。

Laitier レティエ
【住所】東京都渋谷区千駄ヶ谷1-22-7 1F
【営業時間】11:00~21:00(土・日・祝19時まで)
【定休日】第二・第四火曜日
【URL】http://laitier.net/

外観とお店前の看板の写真です。


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