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組織の中でどこまで個性を尊重・制限するべきか?

こんにちは!えのもとです。
今回は組織の中で人の「個性」をどこまで尊重・制限すべきなのか?についてまとめたいと思います。

最近は、HSP(とても敏感な人)やロジカルハラスメント(理詰めをしてくることはハラスメント)ということなどもあり、どこまでをその人の個性とすべきなのか?どこまでをその人のワガママとすべきなのか?という問題が往々にしてあると思います。

ハラスメントにおける問題

HSPでもロジカルハラスメントでも本質は、
「当事者の周りの人は、そういう人がいることを気をつけないと知らず知らずのうち加害者になってしまう」
ということかと思います。

ただし難しいのは、友人関係でその人達との関係の継続するかが自由で続けたいと思う場合はもちろん気を使うことがマストになりますが、ビジネスにおいては目的の上で協業をしているので、どこまでこういった「被害者」に対してビジネス目的を考えて共存しなければいけないのか?という問題が起きることです。

ともすれば、気を使いすぎることで生産性が下がってしまう可能性もありますし、「被害者マウンティング」にもなりかねないです。

つまり、被害者の「言ったもの勝ち」の状態になり、なんでも「被害者」の言うことに合わせなくてはいけず、ワガママにも取れないですし、ルサンチマンに付き合う形になってしまいます。

組織の中での個性の扱い方

結論から言うと、組織の中での個性の扱い方に正解はないです。
(※シリコンバレーでは人格攻撃のような言葉を使うようなところがあるとか)

ただし、組織形態に応じて個性の扱い方は大まかに変わると言えます。
下記の3つの組織に応じて、それぞれの取扱方を考えていきたいと思います。

・トップダウン型組織
・ボトムアップ型組織
・フラット組織

トップダウン型組織での個性の扱い方

トップダウン型組織では、そもそも個性を出すということをかなり制限すべきという考えが理にかなっています。

トップダウン型組織は、レイヤーの上の層から戦略やタスクをブレイクダウンして役割が非常に明確に揃えられています。
なので、その役割をこなしていくことが非常に重要です。

その上では外資系企業にあるような、宗教や人種も違うのでそこまで性格的な話をするよりも、目的にかなっているか?役割をいかに満たすのか?という部分が一番重要になります。

その上では、個性を出すということは極力控えるべきですし、個性でのぶつかりあいがある場合は、レイヤーが上の人に合わせて進めるべきでしょう。
※もし、個性で部下が動かないのであれば適正に満たないという評価をすればいいだけ。

ボトムアップ型組織での個性の扱い方

ボトムアップ型組織では、個性をより出し、マネジメントサイドはその個性を活かす形で上手く調整していくことが重要です。

ボトムアップ型組織は、予算や人事などはマネージャーが握るものの業務を進める上では現場から意見を引き出して、戦略などをトップダウンで決めていくことはしません。
※そもそもするスキルがない地雷上司がこの組織にいることが多いですが。

なので、マネージャーの役割は部下の個性をうまく引き出すことですし、そこで個性のぶつかりあいが起きたときは、マネージャーがマネジメントをできていないということになります。
※なのでこの組織でのマネージャーは中間管理職的な当たり障りのなさが重視されます。

その上では、どんどん個性を発揮して伸び伸びと動くべきですし、それを問題がないように調整をマネージャーがしていくべきでしょう。

フラット組織での個性の扱い方

フラット組織では、バリューを明確に設定して個性の方向性を定義し、定義されてない部分に関しては各人で対話力を使って対話をしていくことで個性を調整していくことが重要です。

この組織では、階層がないことが多いので責任の帰属先は組織に存在するメンバー全員になります。そのため、個性も基本的には自由に発信すべきですが、それを制御するのも自分たちが自律して対応しないといけません。
その上で非常に難易度は高いですが、各人が対話をして解決していく対話の土壌を作らないといけません

なので、組織の価値基準をバリューとして設定し、その上で各人が対話するという高度な文化を醸成し、問題が起きても各人が対話を通して解決していきます。

その上では、バリューを設定しそれに合致していることは最低条件として用意して、その上で紛争が起きた際は対話によって当事者間で解決をしていかないといけません。(つまり、問題を上司に報告したり、陰口を言い合うのではなく、その加害者・被害者という構造を超えてその当事者たちの高いコミュニケーションスキルで解決していくことが必要です。)
もしそれが難しければ第3者に入ってもらい、解決に進めていくべきでしょう。

まとめ

ここまでで組織形態において、「個性」と呼ばれているものをどう扱っていくべきか?を考えましたが、どの組織形態でもこのように一貫して対応できている事例はないので、コミュニケーションの問題が起きてそれが離職につながっているでしょう。

そもそも、各人が今所属している組織は、どういった組織形態なのか?の認識すら揃っていないことがほとんどです。
まずはそこを揃えて、その上で適切な運用になるようなルールや制度を作っているのか?を考えていくことが必要になります。
それができていないと、生産性が落ちたり現場にしわ寄せが行くなどの組織開発的な問題が多発してしまうことになります。

間違いなく言えることは、人間は「対話」が止まった時点で終わりです。コミュニケーションの問題は多かれ少なかれ、一方的な加害者がいないと思っています。そこはグラデーションなので人間的な解決を求めていきたいです。

今回のもあくまで現時点での僕の結論なので、是非いろいろディスカッションさせてください!


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