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記憶の壺

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ななちゃんのお話。たいした歴史じゃないけれど。
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記憶の壺vol.2 右肩上がり

嫌なことは一旦棚上げをして、目の前のことを楽しむ練習をする、と教わった。桜並木の下を歩いていたとき、心に嫌な記憶が溢れ、桜はきれいなのに何を考えてんだと思った時の話をしたときに。

菜々ちゃん、夢のある絵を描くねと言われていた。その時はそれが菜々ちゃんの心だったのだろう。その後、長いこと描けなくなった。そして焼き鳥やにひとりでフラッと入って店員のお姉さんと話した。まだ開店したばかりの時間で、お客は

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記憶の壺vol.1お絵描き

菜々ちゃん。過去の嫌な記憶を快い体験をすることで快い記憶に書き換えが出来る、と教わった。

菜々ちゃんは小学生の時、クラスでひとり、100点をとって、先生は黒板にテストの紙を貼って大きく100とみんなの前で書いた。菜々ちゃんはそれを恥ずかしかった、とお母さんに言い、お母さんは「誇らしい」と言っていた。お母さんはそんな小学生の頃の菜々ちゃんの姿をいつまでも覚えていたのだろう。菜々ちゃんにいつまでも勉

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