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Redshiftとビデオボード

2枚刺しの参考になれば。

最初に

手持ちのRTXシリーズが増えてきました。
2000番台はいまさらなので、3070 / 3080tiでの検証です。
今回の検証は全部Gigabyte製です。

基本的に普通のPCケースに2枚刺しで使っていますが、少なくともこのラインナップ下でもっともコスパのよい組み合わせは3070を2枚という結論です!
と気持ちよく言い切れると予想して書き始めたんですが、実測するとどっちでもいいかな的な結果でした

2枚刺しのときの注意点はやはり発熱問題。
いくら高性能なボードを積んでも発熱が高すぎてサーマルスロットリングが発生してしまい効率が落ちる

ではなく。

GPUは90度を超え、ホットスポットは100度を有に超えてくるという状態が気が気じゃないということです。

Bucket Size

いきなり話は逸れますが、RedshiftのBucket Sizeに付いても記述しておきます。

レンダリング設定んとこにあるBucket Size

基本的にこのBucketSizeは大きく設定したほうが計算が早いです。
最大20%ぐらい早くなる報告をどこかで見ましたし(うろ覚え)、体感できるくらい速度差はあります。
ただ、2枚刺しとなると少し様相が変わってくるようで、特に速度差のあるボードを併用する場合はこの値を大きくするとレンダリング時間がかかる場合があるようです。
具体的には最後の処理の重いバケットを遅いGPUが担当するとそれがいつまでも終わらないため述べの計算時間の足を引っ張るということが起こるということになりました。

最後のバケットがちょうどファーのレンダリング、ようなシーンでは、3080ti+3070の環境下で且つ512と128の比較では20%ほど512の方が遅くなりました。
一応各サイズでの検証もしており3080ti+3070の環境下で128でかかった時間を1.00とすると
    64:1.17
    128:1.00
    256:1.17
    512:1.19
という効率になりました。
デフォルト万歳。(ただしシーンによる)

2枚刺し

で、3080tiと3070の組み合わせは
・3080ti+3070
・3070+3070
の2種類ということになりますが、3080tiなどの熱量の高いボードはMBの下の段に装着しなるべく低い温度の空気を取り込めるようにします。
※経験的に上段のボードは+15~20度ぐらいの発熱となります。

「3080ti+3070」においては上段の3070はMSIの「AfterBurner」で出力を絞りまくっています。

上段の3070の設定、下段はデフォ

デフォルトでレンダリングすると
GPU:95度、HptSpot:105度、FanSpeed:当然の100%
と、溶けそうな温度なのですが、AfterBurnerで出力を絞ると
GPU:75度、HptSpot:90度、FanSpeed:85%
と、かなり精神衛生上楽になります。
肝心のレンダリング時間ですが、面白いことにここまで絞っておいても速度低下は2枚全体で9%程度しかありませんでした。
(印象としてはもっと下がるイメージだったのですが、よく考えると性能を下げた3070が本来の70%ぐらいの仕事量と換算すれば辻褄はあうようです)

一方、「3070+3070」でのAfterBurnerはというと実は何もしていません
GPU:80度、HptSpot:95度、FanSpeed:90%
と、もう少しなんかしようよというような数字なのですが、サーマルスロットリング出てないんで、まいっかと。
比較的低発熱でお値段も半額ぐらいなのに3080tiの0.6~0.7程度のレンダリングパワーは期待できる優秀なボードですね。

で、レンダリング時間

「3070+3070」を1.00とすると「3080ti+3070」は約0.84倍で計算時間が完了する結果となりました。
お値段の面からは「3080ti+3070」と「3070+3070」では1.5倍ほどの差があるので、「3080ti+3070」さんは0.66倍まで短縮できて欲しかった感じですがそういう意味では「3070+3070」に軍配が上がると言ってよいかと。

比較的お安くて(時期的に全然お安くないんですが)温度管理のしやすい3070+3070でTeamRender環境を作って、メインマシンは搭載メモリ12Gで余裕もたせたりという感じがいいのかなぁと。

ま、計測は真冬時なんですけどね!

C4Dは初期設定で特定のボードを指定できるので、いざというときはメインマシンの3080tiだけをTeamRenderに参加させて、C4D本体は3070で作業続行なんてことも2枚刺しなら可能です。

あとこれが一番大事かもですが、2枚刺しにしてモニターを繋げるビデオボートと、C4D(Redshift)専用のビデオボードを分けると比較的安定する印象です。経験値でしかないですが。


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