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【ゲーム感想】リトルナイトメア

人生初のホラーゲーを死ぬ気でクリアしました!とにかく私にとって過酷かつストレスだった今作。忘れないうちに感想を残しておきます。

ネタバレありです!衝撃的なこともあったので、結末を知っている方のみの閲覧を推奨します。

最新作リトルナイトメア2の内容は含みません。


1. きっかけ

興味を持ったきっかけは、単純にYouTubeや店頭で見かけることが多かったためですね。黄色いレインコートの子供が印象的でした。

「いつかプレイしたいかも」なんてなんとなく思いながら、普段しないアクション&ホラーゲームに腰が重くなり、ネタバレをシャットアウトしたまま時間だけが過ぎていました。

そんな中、姉から突然「次やりたいゲームはホラゲーかなぁ」なんて言われピンときた私。

「それってもしかして、リトルナイトメアのこと言ってる?」

かくして珍しく意見が一致した私と姉は、ナンバリング次回作とDLCが含まれているバンドルエディションを購入しました。隅々まで楽しみたいですからね、せっかくなら。今回は、1作目リトルナイトメアとそのDLC第3弾までをクリアした感想を書いていきたいと思います。

プレイ時間は15時間ほど、3月5日から3日間かけてクリアしました。アクションド下手なので、普通ならもっと早いと思います。

ちなみに、姉は私のプレイを見る専です。


2-1. ストーリーと世界観(本編):空気感

世界観を知ることがストーリーのようなものだったので、これらに対する感想はまとめたい思います。

これから怖いとか書いていきますが、全体を通してこのゲームあまり怖くありませんでした。怖い、というかとにかくその不気味な世界観を楽しむゲームでしたね。私にはちょうど良かったかも。

舞台は何やら廃墟?のようなところから始まります。まず、進んだ先にあるストーブに明かりを灯しました。画面が全体的に薄暗いので、ゆらゆらする明かりに安心するんですよね。光と影の演出が、美しくかつ不気味だと思いました。歩いてみると足音がけっこー響く。なんか怖い。猛烈に恐怖を感じることはないんですけど、空気感からくる微妙な怖さがすごく精神に負担をかけてきました。ゲームをやってる限り常に付き纏いますからね。

先に進みながら探索していくと、通気口での移動や部屋同士の移動が多いことに気がつきます。何?ここは一体どういう場所なんだ?と思っていると、姉が必要知識を教えてくれました。ここは「モウと呼ばれる大きな船のような場所」らしいです。だから画面が微妙に揺れているんだ!!と納得。お、恐ろしいですね。閉鎖空間ってだけで不安感高まるのに、まさか海の上にいたなんて。モウは”胃”という意味などを持つそうです。意味深〜

ここで主人公が女の子で、名前がシックスということも知りました。可愛らしいですね。名前が分かると愛着もわきます。

道中出会う小さなノームたちを追っかけてハグします。この抱きしめるアニメーションが可愛くて安心しました。ハグすると仲良くなって、ちょこっとついてきてくれるのにもほっこり。まあ、2匹しかハグできなかったんですけど...

全体を通して不気味さと可愛らしさのバランスが良く、世界観にのめり込みましたね。

2-2. ストーリーと世界観(本編):キャラクター

本編は大きく分けて5つのチャプターがあって、チャプターごとになんとなく違う雰囲気になります。それでも世界観がごちゃつかず、統一感があるのはすごいと思いますね。それぞれの部屋の主の性格や生活が、見えてくるようなマップになっているんです。ゲーム内にテキストが一切ない分、探索しながら世界を読みといていくのは面白かったです。

船の中を進んでいくと、様々なものに追いかけられます。もちろん、捕まれば即ゲームオーバー。必死で逃げようとするシックスと恐ろしい追手を見て、本格的にこの船を脱出しなきゃいかんな...と思い始める。彼女は何がきっかけで脱出をはじめたんですかね。そもそも、シックスがなぜ船の中にいたのかとかが謎なんですけど。こういう謎が残ったままの、行間の感じさせ方がうまいゲームでしたね〜。

チャプター3の双子シェフは個人的お気に入りキャラです。ベッドもトイレも並んでいて、常に一緒にいるんだろうなぁというのが伝わりましたし、ヨタヨタしていて、追いかけられても怖くなかった(笑)あと殺し方が、包丁でそのまま切ろうとしてきたりと酷いんですが、1周回ってコミカルで笑いました。私自身が双子というのもあって、愛着わきやすかったですね。

チャプター4の序盤では、ついに外の世界を見ることができます。思い切って海に飛び込んでしまえないところにもどかしさを感じました。いくら海が危険だからと言っても、あんな船の中に戻りたくないでしょ!!

モウに乗り込んでいく太った人たち(ゲスト)は、船内でひたすら肉を食い漁っていました。眺めてる分は問題ないんですが、こちらの存在に気づいたら最後、めちゃくちゃ追いかけてきます。

食うのか!?シックスを食うんか!!食事、目の前にあるだろ!!

群衆でシックスに迫ってくるシーンがあるのですが、迫力が凄かった。追いかけっこ、爽快感があって楽しかったですけど!

最後のチャプター5では、ついにモウの主:レディの部屋を探索します。レディは、顔に真っ白の仮面(?)を付けている着物の女性です。私、ホラーと着物と鼻歌の親和性に戦慄する。

またゲーム全体を通して、このレディの魅せ方が美しいんですよ。彼女が登場するシーンは、一定の静寂というか、間があります。一瞬、ハッとレディに意識が引きつけられるんです。演出ってすごいですね...

最後はレディを倒してゲームクリア。気分は明るいものにはならなかったですけどね!地上に登っていくシックスを見送るノームの姿に、なんだか悲しい気持ちになりました。ゲームとしての達成感は半端なかったです。

2-3. ストーリーと世界観(本編):シックス

主人公であるシックスについても、非常に考察の幅が広いですよね。

なぜ船にいたのか、なぜお腹を空かせていたのか、なぜノームを食べてしまったのか、レディを食べたあとどうなってしまったのか...

そもそも彼女の正体はなんなのか。

何も正確には分かりません。

ノームをハグしたりする動きから、私はシックスのことを「無邪気」みたいに感じていたのですが、管理人の腕を切り落としてネズミを食ったあたりで、「冷たさ」を感じるようになりました。まぁ両方とも行動しなきゃ死ぬような場面でしたけど!

食べ物の変遷がやはり印象的ですよね。

パン→肉→生きたネズミ→ノーム→レディ

と、どんどん取り返しがつかなくなっていきます。ここの演出も憎いですよね〜。まずパンは、女の人(?)が投げ入れてくれるんですけど、優しい気持ちになるんですよ!私の場合、見つかったらまずいんじゃないかと隠れながら歩いてたんですが、どうしてもお腹の音が抑えられなくて、あかん...!バレる...!とか思ってました。

そしたら、ん?何か投げ入れられた?何?えっ!パン!?!?

優しさが身にしみましたよね。

次、肉のシーンは管理人の罠と分かりながらも道がなく、手を伸ばすしかありませんでした。さっきの女の人とは真逆ですよね。まだ、シックスにおかしなところは見当たりません。

問題が次の「生きたネズミ」

目の前でネズミが罠にかかりました。そしてお腹が空いて仕方がないシックス。...いや〜、まさか、そういうこと?

察せてしまう自分が恐ろしいですよね。

でも空腹には抗えない!と齧り付くと、予想もしてなかった効果音と不穏な雰囲気に「えっ!?!?」と混乱しました。何かとてつもない間違いを犯してしまった!?生きたままっていうのが、またえらいことですよ。危ういです、この主人公。コントローラー握ってる私にまで、手の中で冷たくなっていくネズミの体温が感じれるようでした。感情移入しちゃまずい、このゲーム。

さて、引き返せなくなってきました。

チャプター4でゲストをやっと振り切った直後、空腹におそわれたシックスにソーセージを差し出してくれたのが...1匹の優しいノームでした。

......。

珍しいですよね、普通は逃げ出すノームがソーセージまで差し出してくれるなんて!この子、シックスがお腹空かせてるのを可哀想に思ってくれたのかな?優しい...と思いながらも嫌な予感がしました。

だって私の脳裏には、ネズミを生きたまま食い齧っていたシックスの姿が残っていましたから。

そして案の定...

ついにシックスは、ノームを食い殺してしまいました。とても悲しかったです。ノームをハグできる旅はここまでです。なんてこと!ノームを見て、こんな悲しい感情を抱くようにはなりたくなかったですね...

そしてゲームのラストシーンです。

レディが倒れた目の前でシックスをお腹を鳴らすまで、この展開は予想できませんでした。まさか、レディを食べてしまうなんて...姉からシックスについて「お腹を空かせた女の子」だという説明は受けていましたが、最後まで一貫してましたね。ゲームの元の題名は"Hunger"だったと聞いて納得。

レディの能力を食べることによって受け継いでしまったように見えるシックスですが、これから一体どうなってしまうんでしょうね...

2のパッケージに載っているのは確認しているので、これから楽しみです。


3-1. ストーリーと世界観(DLC):ノーム

DLCはプレイしていて興奮しました。だって、本編のシックスの行動と同時時系列ですもんね!毎回、チャプターの終わりでは息を呑みました。

さて、このDLCの魅力はもちろんノームたちでしょう。シックス編ではギュッとする以上の関わりはなく、「なんかいるなぁ」程度の存在。今回はガンガン協力します。思い返してみるとノームを使ったパズルはチャプター2だけしかないんですけど、私には印象が強く残りましたね...最後の展開がなくてもですよ?

↑一番お気に入りのシーンです。

今回の主人公・キッドの物語序盤では、シックスが冒険した場所より下層の水没したエリアを進んでいきます。水の中には、キッドを引きずり込もうとするおばさんがいます...(名前あるんでしょうか?)このDLC第1段の内容はその水没エリアがメインになるのですが、とっても心細くなるステージなんです!

冷たい水とホラー、さらに苦手なアクションを続けた私の心は疲弊し、「アカン...このゲームのプレイし続けるの無理かもしれん...」とまで追い詰められました。そんな私にとって、DLC第2段のノーム達は、まさに天からの恵みみたいに感じたんです。

その後の地獄も知らずに。

本編で語られなかったノームにピックアップしつつ、それでいて秘密を明かしすぎないバランスは、DLCとしてとても良かったと思いますね。

3-2. ストーリーと世界観(DLC):キッド

脱走を初めた初期は、同じく脱走中の女の子?の後を追いかけていきます。そして上記で述べたように、ノーム達との協力も多いです。極めつけに、脱走の節々で知ることになる、同じく逃走を測っているシックスの存在。

キッド目線は、シックス目線よりも「同じ立場の子供の存在」を近く感じるんですよね。それは、キッドがシックスに対する脇役であるから、という意味もあるでしょうし、キッドが優しいという所にもあると思いたいです。

シックスは他の脱走子供と違う存在な雰囲気もありますが...

おそらく命を落としてしまったであろう、先の脱走者の女の子の懐中電灯を拾うシーンは心に残りました。その時キッドは、何を思ったのでしょうね。

また、ノーム達と協力しながら進むキッドの姿はまるでリーダーのようで、キッドが慕われるような行動力のある少年であった証なんじゃないかなと思いました。こればっかりは、プレイヤーの受け取り方に依存しますけど。ゲームからは感じ取るしかできませんから。

最後に、意を決してラストシーンの話をします。

ノームになったキッドがシックスにソーセージを差し出してくれたのは、私は、彼がシックスに親近感を感じていたからに他ならないと思います。なんとなく、キッドはシックスのことを覚えているんだろうなと感じました。そんなキッドだからシックスに優しくしようとしてくれたんだと思います。悲しくなってきました。

このDLCすごいですね。あの部屋にノームとして訪れただけで、本編をプレイしたプレイヤーには全てわかってしまう設計になっています。ノームにされただけで衝撃で、既に私のライフはゼロだったというのに...

彼の運命を理解した瞬間、泣いてしまいました...可哀想なキッド...どうか安らかに。


4. アクション

さて、アクション面についての感想です。

まず「私」の話ですが、アクションがすごく苦手です。

下手なんですよ...スマブラとか、落ちることしかできませんでしたもん。唯一楽しんでできるアクションゲームはモンハンだけです。Rise楽しみですね。そういうわけで、アクションをやる覚悟は全くありませんでした。パズルゲームやるつもりでしたもん!!

本編はなんとかクリアできましたが、苦戦したのはDLCのキッド編です。

DLC第1弾はおばさんから逃げながら泳ぎつつ、足場にたどり着かなくてはいけません。同じ足場に長く止まりすぎると突き落とされることもありますし、ときにはうまいタイミングでジャンプして避けないとつかまってしまうことなんかあります。これが難しすぎて半泣き。

やはり一番苦戦したのは最後の難所、おばさんを殺す場面です。テレビを落とすって発想が思い浮かばず、姉にヒントをもらいました。というか、まさかあえて左に戻って大ジャンプ決めながら右に泳ぎぬかなきゃいけないって発想でます?もう嫌。

DLC第3弾もなかなか地獄でしたね。影の子供みたいなのに懐中電灯を向けて撃退しなければいけないのですが、慣れるまでが地獄でした。ただ、一度コツを掴んでしまえば動き方のパターンが掴めたのでなんとかなりました。よ、良かった...

そういうわけで、1番大変だったのはキッド編チャプター1でした。

ストレスでプレイ中、頭痛くなりましたからね...でもおかげで、クリアしたときの爽快感は他とは比べがたいほどスッキリしたものでした。やって良かったです...あんなに苦労して生かしたキッド君の結末があれなんて、本当に酷いゲームだと思いますけど...褒め言葉ですよ。


5. パズル要素

さて、ゲームのパズル要素です。程よいアクション要素を交えつつ、フィールド上のギミックをどのように使って先に進むのか考えるのが、このゲームの醍醐味ですからね!

だいたいどのマップも、一周見渡せばこれを使えばいいのかな〜と分かるような画面配置になっています。姉の発言で気がついたんですが、攻略に必要な道具にはぼんやり明かりが当たっているんですよね。なるほど〜、やはりこのゲームの光と影の使い方は一級品です。

レバーをはめて回したり、ボタンを回したり、道を作ったりが主な解法です。また、DLCキッド編では仲良くなったノームたちとの協力が必要な場面もありました。かわいい!

大きな家具や道具の中、小さな主人公が細々としたギミックを使って探検していく様子は非常に可愛らしかったですね。おそらく、この可愛らしさと全体的な不気味さのアンバランスによって、知らず知らずのうちにストレスが溜まっていたんでしょうが...

程よく単純なパズルは解いていて楽しかったです!


6. まとめ

それぞれの要素についての紹介と、自分なりの感想を書いていきました!いかがでしたか?

私はパズルアクションホラーも全然やったことがなかったのですが、長時間ゲームを続けることができませんでした。続けて1時間以上プレイすると、疲労が耐えきれなくなってしまったからです。苦労したアクションも、ゆっくりしてから再開すると簡単に成功したりして、コンディション整えるのって大事なんだな...と実感しました。

個人的には、ストーリーもパズルもすごく好みでした!特に世界観は、船という閉鎖空間でまとまっていて完成された雰囲気でしたね。考察が多いゲームだとは聞いていましたが、納得です。

ただ、アクションは難易度が高すぎました。おそらく他の人にとっては少し簡単程度のレベルなんでしょうが、私の下手な所がモロ響きましたね。

それでもとても楽しく、もう一度プレイしたい!と思ったので、そのうちトロフィー集めをしようかなと思ってます。流石に、1時間ノーミスクリアトロフィーは諦めますけど。

勇気を出して普段遊ばないジャンルのゲームに手を出してみて良かったです!シックスやキッドと乗り越えた冒険を胸に、次はリトルナイトメア2に挑戦していきたいと思います!

閲覧ありがとうございました!皆さんもぜひこの懐かしくも恐ろしい世界観を味わってみてください〜!

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