見出し画像

成瀬が辿った道を行く(おひとりさまでコース編)

成瀬シリーズのスタンプラリーを制覇し、クリアファイルをもらった。これにてコンプリートした。この道中のランチもこのスタンプラリーにまつわる場所にした。

ハンバーグステーキ松喜屋まつきや

それが「ハンバーグステーキ松喜屋」。京阪唐橋前駅から西へ徒歩5分のところに構えるハンバーグ専門店。

近江牛松喜屋

近江牛松喜屋の建物がいわゆる本店
作中の文脈からしてこっちみたい。

明治創業の近江牛レストラン「松喜屋」の本店がハンバーグにフィーチャーした離れの店舗だ。

真向かいの本店である松喜屋ではすき焼きもあるが、こちらは基本的にハンバーグやカレーのコースのみだ。

成瀬は信じた道を行く×松喜屋

作中では成瀬あかりとともに「びわ湖大津観光大使」を務めることになった篠原かれんが身内総出で就任祝いとして訪れたところとして「松喜屋」が登場。「一番高い近江牛のコースを食べた」とのことなのでハンバーグではなさそう(?)ただ、スタンプのありかはハンバーグ店にある。

店内

店の入り口では成瀬がお出迎え。同じく出迎えるシェフに予約してる旨を伝え、席へ案内された。

紙シート全てが成瀬シリーズで統一。
目の前で作ってくれるやつや。

許可を取って店内の写真も撮った。オールカウンター、目の前で焼いてくれるお高いやつだ。おひとりさまだと敷居が高すぎて即座に無理と言うところだが、「好きな小説のことなら後悔するよりマシ」と勇気を出した。清水の舞台から飛び降りるってこういうことを言うんやな。

今日のおしながき

成瀬にまつわる前菜

最初に出てきたのは成瀬や登場人物に関係する4種の前菜。右下から時計回りに

  • ビワマスのマリネ

  • 近江牛コロッケ

  • 手作り「コンビーフはうまい」

  • 113系ミートロール

ビワマスのマリネ

ビワマスは初めて食べたが、サーモンと瓜二つの脂の乗り。こんなにおいしいねんなぁ。

コロッケ

近江牛コロッケは驚いた。肉肉しさが強調されていて、すごくジューシー。精肉も扱うプロだけにさすがのうまさ。ちなみにレストランの真下の精肉売り場でも購入可能。ご賞味あれ。

手作り「コンビーフはうまい」

コンビーフが乗ったトーストを一口で放り込む。コンビーフは人生初。値段もあって敬遠していたが、「こんなうまいんやぁ!」とびっくり。ちなみに作中の「コンビーフはうまい」は成瀬家の電話番号を成瀬が覚え方として編み出したワード。実際にコンビーフを食べたわけではない。

113系ミートロール

ミートロールのモデル「113系」
抹茶色の電車は多くの湖西線ユーザーの記憶に刻まれる。

ミートロールはかれんの鉄道好きや住んでる沿線にちなみ、湖西線や草津線で走った抹茶色の113系電車をモチーフ。バルサミコ酢で線路を敷いた。可愛らしいのもさることながら、湖西線や草津線ユーザーにとっては嬉しいもんだろう。それぐらい日常に溶け込んでいたというわけだし。

かるた風サラダ

前菜を食べ切ったら、すぐにサラダがでてきた。大根やカリカリの豚バラでかるたの彩りを表現している。見た目の彩りももちろん。カリカリのお肉がサイコー。サラダにはいいアクセントだ。

お肉が登場

ここでお肉がお出ました。これから目の前で焼かれていく。

成信スープ

と同時に、スープも登場。じゃがいもとビーツのポタージュだ。ビーツも人生初、じゃがいもの中にほんのり謎の酸味っぽいのが「ビーツや」と感じる。

焼き上げ

銅の被せるやつで蒸し焼き

スープを味わうそばでじっくり蒸され、焼かれていく。焼き上がるまでの間、お出迎えや他のお客さんのお肉も焼いていく手際の良さも見せる。

ラストではフランベタイム!スマホを大急ぎで取り出し、瞬間を動画と写真で収めた。以前行った三宮のステーキレストラン以来2度目だが、こんなのを1人で味わうのは最強に贅沢だ。

近江牛ハンバーグ

ソースをかけて

最後にソースをかけると完成。

フォークやナイフはなく、お箸でいただいたが、切りやすい。そこから出る肉汁も本物のうまさ。そんじょそこらのハンバーグとは違う名店だからこそだ。

ミシガンカレー

ハンバーグと同時にカレーも登場。観光船「ミシガン」をモチーフにしているとのこと。

右手に外輪があるのがトレードマーク

レンコンはミシガンのトレードマークである外輪。日本では珍しい形の船だけに見るだけで分かる。

学習船「うみのこ」

ただ、味に関してはミシガンよりも「うみのこ」を思い出す。夕食に近江牛のカレーをいただけるのが県民誰しも記憶に残っている。成瀬もその1人で、広島の高校生に力説してたっけ。

デザート「喫茶パフェ おつまみ昆布 ほうじ茶を添えて」

デザートは変わり種のパフェ。バニラアイス、ホイップを筆頭に、あんこ、団子、ベルローズ(たべられるんやて)、おつまみ昆布。和洋折衷で尖ってるようなこのスイーツは、成瀬の全てにも見える。味はと言えば、昆布と甘味の組み合わせが意外とやじゃない。試作は重ねていることだろう。

ちなみに付け合わせのほうじ茶も作中で成瀬や成瀬の父親「慶彦」が飲んでいる描写がある。ほうじ茶は個人的にも大好きだし、意外に僕と成瀬は現実で気が合うのかもしれない。


意外と1人もいたし、予約なしで来た人、ラフな装いもちらほらいた。本店に比べれば入りやすいかも。とはいえ、最低でも2000円台のコース。僕みたいなフルコースを1人で頼む人はそうそういないし、4000円は懐には痛い。

それでも、いい思い出になった。メインは本気で、サイドは小説をユーモラスに可愛らしく、食に落とし込んだ感じで非常に満足。家族、デートには持ってこいだし、ご飯屋探しするときには本気で勧めたい。

おいしいハンバーグコース、ごちそうさまでした。

この記事が参加している募集

おいしいお店

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。