映画の余韻とガチャコンと
彦根で映画『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』を見てきた。腹ごしらえを済ませたらこの映画を体現しているかもしれない電車に乗りたくなった。
南彦根駅から琵琶湖線で北上。
米原駅に降り立った。この駅からその電車に乗りに行く。
乗り換えたのは「近江鉄道」。「ガチャコン」と呼ばれ親しまれているローカル私鉄だ。
これから乗る『900系「あかね号」』。この車両は元々「西武鉄道」に在籍し、埼玉と東京を駆け抜けた「黄色い電車」。この車両に限らず、在籍車両のほとんどは「西武出身の中古車」だ。
『翔んで埼玉』劇中では「滋賀と埼玉」の繋がりが描かれている。これこそ、その映画に通づるような電車だ。
大部分は西武の時のまんまの「ロングシート」。ただ、他の車両とは異なり、連結部に4人がけの「ボックスシート」がある。座ってみるとかなりフカフカ。並行する「新快速」とは全然違う。
イチョウが色づく秋の近江路。斜陽も降り注ぐ。
新幹線も捉えた。乗っていると上下合わせて3〜4本は余裕でやってくる。
八日市までやってきて、乗り換え。駅構内には『翔んで埼玉』の立て看板があった。なんかスタンプラリーやってるそうな。
八日市から乗る「近江八幡行き」。車両は「800系」。これも「西武出身」だ。
長らく、トレードマークの黄色を維持していたが、今年になってから琵琶湖のような水色に変更された。ファンにとっては残念に思うものの、滋賀県民にとってはこっちがいいのかも。高校野球の強豪「近江高校」のユニフォームもこの色だし。
前回乗ったときに「ヨルシカ」縛りで選曲したのに続いて今回も。とはいえ、「あかね号」だったら「ずとまよ」でもよかったのでは?ボーカル「ACAね」さんだし。いや、あれは夜がええな。
近江八幡駅に着いた。
駅の待合室には「埼玉西武ライオンズ」の山田陽翔選手がお出迎え。山田選手は近江高校出身。2022年春の「センバツ」では、2001年夏以来、春としては県勢初の決勝進出に導いた。
同年のドラフト会議で「ライオンズ」から5巡目指名を受けて入団した。チームカラー「レジェンドブルー」に染まったこの駅でお出迎えするには、沿線ゆかりの山田選手が一番しっくり来る。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。