リョクシャカこういうなんもどうです?

バンド「緑黄色社会(通称リョクシャカ)」。長屋晴子さん(Vo/Gt)小林壱誓さん(Gt)穴見真吾さん(Ba)peppe(ペッペ)さん(Key)からなる4人、加えてサポートのドラマーを加えた編成で活動している。元々、ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」主催の“10代限定ロックフェス”「閃光ライオット」で準優勝して注目をされてはいたが、ここ1、2年はドラマ、アニメ、報道番組、選抜高校野球のテーマソングなどタイアップに多数起用されていて、大ブレイクまで果たしている。「Mela!」や「Shout Baby」など代表曲は多いが、最初の全国流通盤の『Nice To Meet You??』から聴いている僕は、あえてこれらはスルーして個人的に「これもええねんで!」と思う曲をご紹介する。

まずは、鉄道ファン的にグッときた曲を。この曲中には「真っ赤な終電車」「ガタゴト」「乗車券」など鉄道を想起させるワードがずらり。また、メンバー全員愛知県出身ということや曲名から、「スカーレット」と称される赤い電車「名鉄」のことを示している。僕自身、名鉄に2回ほどフリーきっぷで乗って、一時これに関連する動画をYouTubeでハマるほど見まくっていたこともあって、関西以外ではけっこう好きな鉄道だったりする。名鉄の真っ赤なボディの急行や特急、あるいは「ミュースカイ」が全速力で濃尾平野を疾走する列車内で聴いたら最高だろうなと聴きながら妄想している。

お次はリョクシャカ初期の頃から1曲。初の全国流通盤『Nice To Meet You??』に収録。爽やかで明るいメロディーとリョクシャカの真骨頂である長屋さんの伸びやかでクリアな歌声が非常によく似合っている。このきれいな雰囲気に魅了されて僕はリョクシャカを好きになって、このCDも即買いした。
この頃聴いていた僕はあの後、あんなに化けるかの如くブレイクするなんて知るよしも無かったし、もちろん「閃光ライオット」で知ってる人はいれど、少数だった。それが僕の母が知ってるほど大ブレイクしたのだから。

お次は、長屋さんと壱誓さんがツインボーカルで歌うこちらの曲。珍しく、壱誓さんのソロパートも多数ある。最後のサビが個人的には非常に面白い。長屋さんと一誓さんが同時に違う歌詞を歌う箇所がある。伸びやかな長屋さんと同時に一誓さんのクリアな男声歌唱は聴きどころ。加えて、歪みが非常に強いギターの音色もリョクシャカの新たな一面が垣間見えて、この点も注目してほしい。

最後はこちら。NHKのグルメ番組「うまいッ!」のテーマソングになっているこの曲。昼休憩中テレビ点けて、聴いたことあるという方もいるかもしれない。
「リョクシャカらしい」爽やかなメロディー。「Oh it's gonna be Alright」で「いいね」と指立てて、「根拠なんてない」で手を右斜め上に振る振り付けがあって、2年前にNHK大阪ホールでのツアーで見たときは僕も一緒に振りをやったのが楽しくて今でも記憶に残っている。やるかどうか分からなくても、ライブの予習しておいて損はないと僕は思う。

いかがでしたでしょうか。個人的なエピソードや自分の他の好きに絡めて4曲ご紹介してきました。もちろん、これ以外にも素敵な曲はたくさんあるし、長屋さんの伸びやかな歌声、キラキラしたメロディのシンセを奏でるpeppeさん、壱誓さんのギターの歪み、それらを支える真吾さんの重厚なベース、この4人が奏でる全ての曲には形態が違えど、「リョクシャカらしさ」が息づいていると僕は感じる。なかなかライブしづらいご時世ではあるが、またこの目でリョクシャカを目撃したい。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。