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自分を見てるようなドラマ

テレビ東京系の新ドラマ『鉄オタ道子、2万キロ』。玉城ティナさん演じる大兼久道子という「女子鉄」が一眼レフ片手に列車や駅周辺の風景を撮ったり出会った人々との交流を描くもの。道子を見ていると完全に僕の生き写しみたいだし、大好きな『孤独のグルメ』を彷彿させる演出もあって面白い。

ここが良い!

列車、路線のことは元より、グルメや駅前ぶらり、出会った旅人や地元の人との出会いまで、鉄道旅の醍醐味がこれでもかと詰まっている。第1話では北海道の函館線比羅夫ひらふ駅の「駅ナカ民宿」が登場。雑誌『旅と鉄道』監修だからかこんな行きたい駅をよく選んでくれたもんだ。ちなみにこの他、全国1万近くの駅に訪問したライターの横見浩彦さんや鉄オタマネージャー南田裕介さんなども携わっていて、本気が窺える。

グルメ+鉄道

道子の心の声がよく登場したり、駅弁を食す姿はさながら『孤独のグルメ』。さらには民宿の晩ごはんで出てきたタラ鍋はその土地ならではだ。自分の好きなドラマの良さが持ち込まれているのもテレ東らしいさだ。そして、グルメも楽しんでいる姿も僕そのものに見える。

栗原類さんと僕

第1話のゲストとして栗原類さんがフリーターの鉄オタ甲斐役で登場。雰囲気的にも「こういう鉄オタいるわぁ」っていう役柄の相性が良い。さらに僕はかつて声が栗原さんに似てると言われた過去があったし、フリーターも共通項だから個人的にはご縁みたいなものも感じる。

スピンオフも

このドラマの配信限定スピンオフとして『鉄オタのぞみ、50キロ』がある。久保乃々花さん演じる『旅と鉄道』の編集者のぞみが仕事そっちのけ、オタク本能剥き出し鉄道を楽しんでいる姿を描いている。色合いや配色で「あ、〇〇線」と言ってるシーンや頭で本能を覚醒させる瞬間もまさに僕そのもの。鉄道より音楽で本性剥き出しにする僕ではあるが、その瞬間は扉を閉め、ブレーキを解除し、マスコン(アクセル)フル投入という脳内再生でやってるから結局鉄オタってなんでも鉄道起点で物事考えがちなのかもしれない。

『電車男』『リーガルV』など鉄道にまつわるドラマは多々あるが、その中でも鉄道を一番面白く楽しめる「旅する」という手段をフィーチャーし、主軸にしているから僕のような鉄オタでもそうでない人でも存分に楽しめる作品ではないだろうか。2話以降では「ガチ鉄オタ」である六角精児さんが『旅と鉄道』編集長役で登場する。面白さや鉄分が濃厚になりそうで楽しみだ。

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