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新幹線のメロディ

東海道・山陽新幹線の内、「JR東海所属」の車両のチャイムには「TOKIO」が歌う『AMBITIOUS JAPAN!』が使用されてきた。すっかりお馴染みになってはきたが、このメロディが2023年夏頃から変更されることになった。

新CMと曲

その新たな車内メロディの原曲というのが、映画『竜とそばかすの姫』劇中音楽などを手掛けた岩崎太整さん作曲、UAウーアさんが歌うCMオリジナル。旅の始まりを告げるようなワクワクした楽しそうな曲でこのフルバージョンも是非聴いてみたい。どの部分がチャイムにアレンジされるか分からないが、どこにせよ、たくさんの人に覚えてもらえそうな軽快な雰囲気だ。

『AMBITIOUS JAPAN!』の始まり

そんな陰で、20年で終了する『AMBITIOUS JAPAN!』。元々は、2003年10月の品川駅開業に伴うダイヤ改正をPRするためのCMソングとして書き下ろされたもの。そのダイヤ改正では

  • 3本/hだった「のぞみ」を最大7本/hへ大増発

  • 「のぞみ」に「自由席」が登場

  • 全列車を300系、700系(一部500系)に統一し、同時に全て270㎞/h化

  • 「のぞみ」の「指定席」値下げ

など大掛かりな変更が多く、品川駅開業も相まって「革命的」とも言えるそんな改正。「ひかり」中心から「のぞみ」中心に大きく変わったのもこの頃で今の「のぞみ12本/hダイヤ」にも繋がる歴史的な出来事と言えよう。

2003年当時の主役だった700系。「AMBITIOUS JAPAN!」と書かれたロゴが側面窓下の帯の部分にラッピングされていた。
300系。ドア横に円形の「AMBITIOUS JAPAN!」のステッカーが貼られていた。

そんな前後に新幹線沿線のテレビでは「TOKIO」と700系が出てるCMがたくさん流れていた。当時5歳だった僕も在阪テレビでCMをたくさん見ていて、気がつけば覚えていて、母方のおばあちゃんに会いに行くときに乗る新幹線で「あ、あの曲!」と心で叫んで、聴いていたのを覚えてる。

ギリ覚えてるあのチャイム

100系。『AMBITIOUS JAPAN!』で盛り上がる陰で東海道新幹線から撤退した。

ちなみにおぼろげながら、「ひかりチャイム」や100系新幹線も物心付きたてでなんとなく覚えている。盛り上がりの陰で消えてしまったものの、「ひかりチャイム」は山陽新幹線の接近メロディとしてアレンジ復活も遂げていて、個人的には嬉しい。生で聴いていただけでなく、目覚ましが新幹線のデザインでこのチャイムでいつも起きていたというも相まってかなり懐かしい。

実に20年も使用されてきた『AMBITIOUS JAPAN!』。メンバーの不祥事によって使用打ち切りになりかけたこともあったそうだが、やはり、「東海道新幹線の象徴」としてのこのメロディだったのだと思う。「平成→令和」「ウィズコロナ」と変わりゆく時代に相応しく違うメロディ、違うメッセージで新たな象徴を作り上げることになる新チャイムには期待しないわけがない。どんなアレンジになるのやろか…

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。