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刺激も癒やしも欲張りに│#自分らしさを見つける時間 Vol.9

「ひとりひとりが、自分らしい想いを持てて、いきいきとできる社会」をめざしている人が、いろんな人とお話をして、その人の軸を発見→表現していくインタビュー企画『自分らしさを見つける時間』第9回目です。

今回は、大学時代の後輩「くぼちゃん」がTwitterでこの企画を見かけ、ぜひ!と声をかけてくださったので、インタビューさせていただきました。

コロナ禍の始まりとともに、東京でテレビマンとして働き始めた彼女。いろんなことに悩みながらも前に進んでいこうとする彼女の強みを聞きました。

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―くぼちゃんの近況、すごく気になるんやけど、ざっくばらんに話してもらえませんか?

今は、日本テレビのZIP!という番組の「キテルネ!」というコーナーの担当をしています。

今年の3月後半から担当になって、半年以上ですかね、続いているんですけど、まず、仕事に慣れるのがなかなか大変でした。知らないことがたくさんあって。

あと、社会に出たらいろんな人がいるじゃないですか。そういう人たちとの付き合い方というか、それが今すごく個人的に勉強中だなって感じてます。

社会人になると、嫌だなって思う人とも関わらないといけない場面って出てくるじゃないですか。そういう人たちとどういうふうに付き合うか、ですね。

その人のこと無理に好きになろうとしなくていいっていうのは分かるんですけど、そういう人たちとのコミュニケーションの取り方が、私って融通がきかなくて。

言われたことを真に受けて、いちいち悲しくなっちゃったりが多くて。周りの人に相談すると、いちいち気にしなくていいよって言われるんですけど、必要以上に相手のことを考えて、「そんな言い方しなくてもよくない?!」って思っちゃうんですよね(笑)

いい番組を作ろうとしている気持ちはみんな一緒のはずで、きつい言い方をしていても、それは私の人格を否定しているわけではなくて、あくまでも仕事に対してだから、一喜一憂せずに淡々と仕事をこなしていけたらいいんですけどね。

だから、いろんな人との付き合い方とか、言われても気にしない姿勢とかを、今は勉強している最中ですね。

―やっぱりテレビ業界って、癖の強い人が多かったり、パワハラとか結構多かったりするイメージあるもんね…。

学生のときは話が合わなかったり、性格が合わなかったりする人とは、距離を置けばいいだけだったんですけど、今はいかにそういう人たちと効率よく関わっていくかが大事だなって思いますね。

―そういう人ってかなり周りに多いの?

いや、ちょうどこの前、一緒の曜日を担当した人が、「もうちょっと相手を想った言い方あるやろ!」って突っ込んでしまいたくなるような人で。

でも、もちろんそういう人ばっかりじゃなくて、いい人も多いですよ!いい人が多いから、なんとかやれてるなって思います。

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―くぼちゃんは、コロナ禍の到来と同時に社会人になったから、上京して仕事がスタートするまでにも結構時間がかかったんだよね?

2020年の3月にあった大学4年の卒業式はできて、そのあと上京はしたんですよ。でも入社式が延期になって、配属先も決まらず…ずるずると。

去年の7月の終わり、緊急事態宣言が明けたタイミングで、会社のYouTubeチャンネルを作るからテレビの勉強がてら動画を作ってみてって言われて、週1~2日で会社に行きながら、企画を立てて構成を練って、お店にアポを取って、取材してってしてました。

4ヶ月くらいですかね。YouTube用の動画作りは続けました。

それで、去年の12月に、完全にリサーチ要員ではあるんですけど、「幸せ!ボンビーガール」を1ヶ月やって、その後、今年の1月から特番の担当になりました。

特番は忙しいし、短期間でたくさんのロケをするので、ベテランの方が配属されやすいんですけど、会社から特番の話がきたし、まぁやってみるかって感じで抜擢されて。

リサーチから仕込み、ロケ、編集って3ヶ月でギュッと詰め込んでやりました。

3月に特番が終わってからは、ボンビーガールのプロデューサーさんがZIP!のポジションを与えてくださったので、今に至ります。

―いきなり難易度の高い特番の仕事から始まったってことやったんやね…!

そうですね。スムーズに配属が決まった子に比べると、私は今が社会人1年目って感覚です。

―スムーズに配属が決まった子もいたんや?

むしろ、私の配属先が決まらなかったのはたまたまですね。

入社前にどんな番組がやりたいか聞かれたんですけど、私はスポーツが好きなので、スポーツの番組を希望してたんです。

それで、フジテレビのスポーツ班配属になるかもだったんですけど、コロナでスポーツイベントが軒並み中止になってしまって。余剰人員が出てしまうってことで配属が決まらなかったんです。

―コロナじゃなければスポーツはオリンピックで盛り上がったやろうにね…。

そうなんですよ。こんな状況にならなければむしろ人員が欲しいくらいだったはずなんですけど、取材するにも人数制限があって、行けなかったですね。。

―オリンピックでやりたいこととかはあったの?

野球が好きで、東京オリンピックでは野球が種目復活したので、生で見れたら嬉しいな~とかは思ってました。

―ほんとにコロナで振り回されたよね…。

ほんとにそうですね…。

私って入社した年がコロナの始まった年なので、通常を知らないんですよ。徐々に宣言も明けてテレビの中の状況も戻りつつあるんですけど、通常の撮影方法を知らないので、そのギャップもこれから埋めていかないとなって思ってます。

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―くぼちゃんはテレビマンといってもADやと思うんやけど、ADになった理由ってなんなん?

もともとテレビが好きで、いいなぁって思ってました。有名人に会えるかな?とかそういうミーハー心ですよ!(笑)

大学時代、スポーツ新聞のサークルに入っていて、現場に行って生の声を聞いて記事を書くということに魅力を感じてました。

最初は新聞業界で就活をしてたんですけど、やっぱり狭き門で。

就活がうまくいかなくていったん立ち止まったときに、憧れていたテレビの業界、制作会社も受けてみようかと思っていた私を拾ってくれたのが今の会社です。

率直に憧れていた業界に携われるのは嬉しいですね。やれるところまでやってみようか~っていい意味で軽い気持ちです。

―でも、みんながみんなミーハーってわけじゃないし、ミーハーなのはむしろくぼちゃんのストロングポイントだよね!

いろんなアーティストとかスポーツ選手とかタレントとかに会えるのは刺激的だなって思いますね。

私の場合はむしろ、机に座ってパソコンかたかた事務っていうのが向いてないと思うんです。

毎日違う景色を見たいというか。最先端で情報が入ってくる環境に身を置きたいって思いますね。…大変なこともありますが!

―どんなことが大変なん?

YouTubeってテレビと比べて企画のできる範囲が広いと思うんですね。

でもテレビって全国に流れるだけあって、ひとつの情報を流すにしても、裏取りが必要なんですよ。テロップひとつ、裏取りをちゃんと取ります。

先方にこれで間違いないですか?って聞いて、間違いないですって返事を貰って、初めて流せる。

裏取りって難しいんですよね。こんなところまで許可とらなあかんの?!ってところまでやっていることは、制作会社に入って初めて知りました。

なんやかんやでテレビは質が高いと言われていますが、こういう細かなところまで裏取りしてるからなんだろうなって思います。

―テレビ業界で働いてるとか、ADをしてるとかって、それだけで周りの人から興味持たれそうよね。裏取りの話なんて、普通に生きてたら全然知らんもん。

確かに、テレビ業界で働いてるってだけですごいって言ってもらえます(笑)

でも、表面は華やかだけど、やっぱり裏面はどろどろしてますよ。作る側も楽しいけど、観てるだけの方が気は楽だなって思います。

―今の会社に入る前と入った後、ADやる前とやり始めた後の自分が、どう変わったとかっていうのはある?

いろんな先輩にアドバイス貰ったのは、ADは気配りが大切ってことですね。

時間が超えそうになってたらディレクターに声を掛けたり。全体を把握しながら、ある意味で現場を統括するのがADなんだなって思います。

私って性格的に気配りが欠けているところがあって、視野が狭くなっちゃったり、自分の世界に入ってしまったり、それで注意されることが多々あります。

これADの仕事だよ、早くやりなって言われたりですね。

自分ではボーッと立ってるつもりは無いんですけど、まだそのアンテナがびんびんになってなくて、仕事軽いって言われちゃったり。理解してないことが多いなって思います。

それって自分の性格もあると思うんですよね。アンテナが弱くて、気をもっと張り巡らさないといけないなぁって。そこがまだ全然できてないところです。最近悩んでるところでもあります。

―私が思うに、アンテナの張りが弱いからというか、パターンをまだたくさん知ってないからじゃないかな。こういうことが起こればこういうことをするっていうパターンをいくつも知って、自分の中の引き出しに入れておいたら、気配りってできるようになるのかなって。

確かに、そこまでなれたら理想ですね。

―でも、それってできるようになるまでに、いろんな順番とかルールとか、知らないといけないことが山程あるよね。

そうなんですよ!
毎回毎回、え~それ初めて知った!っていうのがあります(笑)

―そりゃできるのが1番だけど、まだ2年も経ってないんだし、失敗しても当たり前だよ。あんまり気にしすぎて身体壊さんようにね…!ほんとに身体って一回壊すと元に戻らないから…。自分の体調が崩れ始めたときのバロメーターみたいなのを持ってたらいいかも!例えばいつもモリモリご飯食べるのが好きなら、食欲が減ってきたら注意、とか、いつもグウグウ寝るのが好きなら、寝付きが悪くなってきたら注意、とか。

心穏やかに、平和に、自分の好きなことをして、周りの人とも仲良くしてっていうのが理想の生活ではありますね。

基本は人のいいところを見ていたいし、仲良くしたいし。

私って相手の気持ちを汲み取って、その人に合わせて仲良くしていけたらって思うタイプなんです。だから、全体を統括するっていうのは真逆のことじゃないかなとも思ってます。

でも、自分の性格とは逆のことを気にしないといけないのは、ある意味での勉強だなとも思ってます。

―心穏やかに過ごしたいって性格であり、刺激的な毎日を過ごしたいって希望も持っている、そのバランスをとるのがいいのか、どちらかに偏ったらどちらかが欲しくなるのか、でもそれがくぼちゃんらしさなのかな。

私旅行が好きなので、例えば週末田舎で癒やされたら、平日は東京に戻ってきてばりばり働いてみたいな、欲張りかもしれないけど刺激的な毎日を過ごしつつ、旅行でリフレッシュもして……ってやっぱり両方が欲しいですね!

―欲張りいいやん!自分の人生やもん。

とりあえず今の仕事をやれるところまでやって、まぁ無理だったら無理で次のことも考えるし、もしかしたら慣れてきたら楽しいって思えるようになるかもしれなくて、まだ楽しさが分かるところまで至ってないだけかもしれないですよね。

耐えて頑張って楽しさが見えてくることも多分あると思うので、今は悩むことも多いけど、とりあえず毎日目の前にあることをがんばっていこうかなと思います。ありがとうございました!

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久保 遥菜さんの「らしさ」
刺激も癒やしも欲張りに

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インタビュアー
岡田 有加(Okada Yuka)
1994年生まれ。兵庫県出身、大阪府在住。
有名人に加わる人。本名を略してお粥と呼ばれます。

「ひとりひとりが、自分らしさを持てて、いきいきとできる社会」をめざして、「らしさ」を探るインタビュー企画を始める。

誰に話を聞きたいとか、誰に読んでもらいたいとか、まだ考えてないけど、とりあえず100人に話を聞いて、100本記事を書こうとしています。


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「自分のことを、人に聞いてもらいたい!」
「自分が大切にしていること、なにか知りたい」
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あなたが大切にしていることを探って、言葉にします。
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