SUPERBEST初公式音源「夜更けの街のルーシー」について

 突然のおしらせで大変恐縮ですが、僕らSUPERBEST、初の公式音源をリリースします。
 現在のところライヴ会場限定での販売となっており、6月2日(土)に行われる恵比寿BATICAでのライヴより、販売を開始いたします。
 制作の進行がギリギリ過ぎて、納品等がどうなるのかなかなか見通しがたたず、このタイミングでの発表になってしまいました。馬鹿ですいません。

 で、この音源についてなのですが、CDではありません。
 CDサイズのZINE(小冊子)にダウンロードコードを付けてのご提供となります。
 ZINEの内容は、僕が書き下ろした短い物語でして、いわば、「サウンドトラック付きの小説」です。

「夜更けの街のルーシー」
(ダウンロードコード(4曲入り)付きZINE ¥1,000(税別))

 〈ダウンロードコード収録曲〉
  1.恋する惑星
  2.You and Me Song
  3.あなたがすき
  4.夜更けの街のルーシー
  (All songs written by SUPERBEST)
 

 (音源の試聴はこちらから)
  You and Me Song
        https://www.youtube.com/watch?v=aYn2mAQHYDI
  あなたがすき
   https://www.youtube.com/watch?v=U9h8yHREmiM

 この中で一番新しい曲が「夜更けの街のルーシー」という曲なのですが、この曲を書いた後、曲のイメージを膨らませて、短い物語を書きました。
 曲のタイトルのまま、「夜更けの街のルーシー」という物語です。
 CDのアルバムサイズのペーパーに10ページ足らずの、ほんの短い物語です。

<あらすじ>
 都内の小さな小さな広告代理店で働く、しがないサラリーマンである《僕》は、ある日の真夜中、仕事を放り出して、とある海辺の街までやってくる。
 そこで出会った奇妙な女の子とビールを飲みながら、自分がなぜ仕事を放り出して、この海辺の街までやってきたのかを説明することになる《僕》だったが…。

 《僕》と、奇妙な女の子と、《僕》の〈喪失〉の先にある日々と。
 夜が明けるまでの、ほんの短い間の物語。          

 映画や小説の謳い文句で「『喪失』と『再生』を描く感動のストーリー」みたいなフレーズをよく目にしますが、作品の内容はともかくとして、僕はそういった類いのフレーズが、反吐が出るほど嫌いで。
 だって、一度「喪失」してしまった人間は、そんなに簡単に「再生」することなどできないと、僕自身がよく知っているからです。
 だから、僕の書いた短い物語には、「喪失」はあるけれど、「再生」とか「復活」はありません。「喪失」した人間であっても、命ある限り日々は続くし、命が尽きれば日々も終わります。
 僕は、ただそのことを書いたつもりです。ネガティヴもポジティヴもなく、日々はただ続く。そのことを書いておきたかったのです。

 今回ダウンロードコードに収録した楽曲は、この短い物語のサウンド・トラックのようなもの。そこも意識して、物語を書いています。
 SUPERBESTの楽曲を聴きながら、短い物語を楽しんでいただけたら、幸いです。

 僕は思春期に、CDが売れまくっていた時代を経験しているので、CDというアイテムについては、本当に愛着があります。
 ただ、我々のようなDIYで活動するミュージシャンですら、「CDを出してなんぼ」という先入観にとらわれすぎているような気がすることも確かです。「CDを流通でリリースしたらインディ・バンドとして一人前」みたいな風潮を感じることも、あります。

 今更こんなことを言うのもなんですが、このご時勢、音源をCDで出すことにこだわる必要はないと、僕は思っています。
 大赤字を覚悟して、決して安くはない金額をCDのプレス代に突っ込むなら、その分のお金をもっと面白いことに使えないか。手にとってくれた人の心に届くようなものにするために使えないか。そう考えて、今回このような変則的な形で音源をリリースすることに決めました。

 こんなもん売るなんて頭がおかしくなったんじゃねえか、とお思いになる方もいらっしゃるかも知れません。
 そして、この音源は、例えば1万人ほどたくさんの人に届くことはないかも知れません。
 でも、もし誰かに届いたなら、届いた人の心に、より深くリーチするもの、たいせつに思ってもらえるもの、そこを目指したつもりです。
 是非ライヴ会場にてお手にとっていただければ幸いです。

 最後に。
 ZINEの中の写真は、僕らのアーティスト写真やライヴ写真を手がけてくれている佐藤早苗さんが撮影してくれました。
 そしてデザインは、SUPERBESTのVJでもある、デザイナーの加藤博文さんが担当してくれました(一部分、写真についても加藤さんが撮影したものがあります)。
 お二方のご尽力なければ、この作品を作ることはできませんでした。
 本当にありがとうございます。
 
 そしてそして、僕が作った曲をトラックとして仕上げ、ミックス / マスタリングまでやりきってくれた、僕の相棒、トムソーくん。
 ありがとう。お疲れさまでした。
 これからもいい作品を、たくさん作ろうぜ。 
 
 この作品について、お取り扱いいただける店鋪様等ございましたら、お気軽に、下記の御連絡先までお声がけください。

 ykwearer☆gmail.com
  (☆の部分を@に変えて送信ください。) 


 どうかこの作品が、いつか、どうか、あなたの心の奥まで届きますように。
 何卒よろしくお願いいたします。

追記:
 こういうことを書くのは、本当に蛇足そのものだと思うのですが、今回僕が書き下ろした短い物語は、実は、主に70年代から80年代にかけて活動していた、《とあるアメリカの作家》の、《とある作品》を下敷きにしています。
 もしおわかりになる方がいらっしゃったら、おっしゃってください。
 1杯でも2杯でもおごります。
 そしてその《とある作家》について、心ゆくまでお話しさせていただきたいです。
 どうぞよろしくお願いいたします。

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